一日一歩

名古屋の下町育ちで、春日井市民歴42年。人間らしく生きることの大切さを、人生の中で学びました。

オールドレンズの魅力 summicron 5cm F2 沈胴とX-E3

2021-10-02 12:33:01 | 写真



写真はライカM4とsummicron 5cm F2。

 

今日のお題は、私の趣味のカメラのレンズのお話です。

「沈ズミ」の愛称で呼ばれ、撮影の際に鏡筒引き出し、撮影後は元に戻す沈胴機構をもつ、ドイツM型ライカ誕生ともに生まれたsummicron 5cm f2(ズミクロン)レンズです。父の遺品の中からライカM4とともに見つけ出したのが没後24年も経ってからでした。

レンズの状態も良好でしたが、カメラと一緒にオーバーホールを専門店でやっていただきました。

調べてみると、このレンズは「空気レンズ」ともいわれ、コマ収差を良くするために前玉2枚の間に空気層を作っているとのこと。私はこの「空気レンズ」という言葉の響きが気に入っています。実際、撮影された写真を見ますと、本当に空気を写している感覚にとらわれます。発売されたのが1954年、白黒のフィルム時代でしたが、発売当初の解像度はトップクラスのレンズとのことでした。

たまたま、1980年代にデパートの中古カメラ市で、1万円で購入したNIKKOR 50MM F1.4(AI)を持っていましたので、フジフィルムのX-E3というミラーレスでf2.0、同じ設定で写真を撮ってみました。加工はせずにJpeg撮って出しです。

     summicron  5cm f2                              nikkor  50mm f1.4
     f2 ss1/400 iso400  velvia                    f2 ss1/400 iso400    velvia

驚きました。summicron 5cm f2の写真のこのメルヘン的なふんわりと優しい感じは何なんでしょう。

後ろのボケ感も際立つことなく自然です。オールドレンズとデジタルカメラとの融合によって、あらたな表現を見いだそうとしているカメラ愛好家にとっては、欠かせない一本ではないでしょうか。

解像度はNIKKOR 50MMの方が遙かに優れています。ピントも合わせやすいです。1万円の中古レンズとは思えません。でもこのsummicron 5cm f2レンズの写真を見てしまうと、解像度だけの写真作りとは別の世界観に入り込んでしまいそうです。

 このレンズについてもう少し書きとめておきます。焦点距離の刻印が今ではmmが普通なのですが[5cm]。時代を感じさせるレンズです。

このレンズには屈折率上げるために、一部のレンズに酸化トリウムが混ぜられていてレンズが黄色みを帯びているのがあるとのこと。放射能レンズともいわれているようですが、手元にあるあるレンズは、シリアルナンバーからみると該当してはいませんでした。




 さて使用したカメラですが、フジフィルムX-E3です。軽量小型のミラーレスAPS-Cで、昭和のフィルムカメラを思い出させるようなデザイン。M4と似ていませんか。これがいいですね。このカメラ、私のような手が小さい人間でもちょうど片手に収まります。

小さいレンズを装着して町歩きのスナップ撮影にも重宝しています。オールドレンズのマニュアル操作ならもってこいです。ファインダーも明るくマニュアルフォーカスをピーキングに設定すれば、ピントはバッチリ合ってきます。

シャッターダイヤルと露出補正ダイヤルがあり、オールドレンズでマニュアル撮影する人にマッチしたカメラだと思います。

もうひとつ、便利な点があります。純正レンズを装着したときに限るのですが、シャッターチャンスを逃さないために、マニュアルでどんな設定にしてあってもレーバーを切り替えるだけで、オート撮影が出来るという優れものです。
ここぞといった瞬間慌ててしまいますが、このレバーを切り替えるだけで、シャッターが切れるのです。私のような高齢者にはピッタリです。

難点があるとすれば、最短撮影距離が1mです。お花のアップ写真には向かないですね。でも花もメルヘン的に撮影しようと思えば、差し込む光の陰影を使えば素敵な写真になるかもしれません。

このレンズの魅力について、コメントで情報を頂ければ幸いです。コメントは事前承認で、非公開を望まれる方はその旨をお知らせください。

                                                                                                newtown







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