一日一歩

名古屋の下町育ちで、春日井市民歴42年。人間らしく生きることの大切さを、人生の中で学びました。

あらためてカメラの歴史を学びました・・カメラ オブスキュラ

2021-12-29 18:49:33 | 写真

先日のブログで春日井の女性写真家・藤井昌美さんを紹介したのですが、藤井さんのブログを読ませて頂いて、あらためてのカメラの歴史について学び直したところです。

実は私の所属するカメラクラブでカメラの歴史について学ぶことは全くなかったのです。

古代の人は、真っ暗な部屋の中で、小さな穴から入ってくる光が壁に上下左右反対の像を結ぶことを知っていたようです。古代の文献にも記載されているようです。

近代になってその原理が利用され始めました。箱に小さな穴を開け、投影された像をなぞってリアルな絵を描く技法の補助道具が誕生しました。

カメラ オブスキュラ」です。

ラテン語で「暗い部屋」という意味でカメラの語源となった言葉です。

その後レンズを装着することにより、画像の明るさ、精細さが増し、小型化されていきます。

1825年フランスのジョゼフ・ニセフォール・ニエプスによって、カメラ オブスキュラの画像を初めて定着させることに成功したのを契機に、今日で言う「カメラ」としての歴史が始まったとのことです。

日本ではカメラ創生期の写真としては、徳川慶喜の写真が有名ですね。

ニコンのサイトに子供向け「カメラ オブスキュラ」の作成方法が紹介されていました。

カメラの仕組みを学ぼう

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参照 写真家 藤井昌美とカメラ オブスキュラで港まちの風景をのぞいてみよう

 


写真機の面白さを伝える女性写真家・藤井昌美さん

2021-11-16 15:40:04 | 写真

カメラというと昨今、カメラの性能談義、撮った写真の画質談義に華が咲く時代となりました。

組合のカメラクラブに入って、もう25年経ちました。

カメラもフィルムカメラからデジタルカメラへと移行しました。

カメラと言えば、NIKONCANONの時代からSONYの時代へと移り変わりました。

もう、ピンボケ、手ぶれの写真を撮ろうと思っても難しい時代となってしまいました。

スマートフォン内蔵のカメラの性能も向上し、被写体に向けるだけで、だれでもきれいな写真が撮れる時代が来ました。

 

あることをきっかけに、女性写真家の藤井昌美さんを、カメラクラブに招いて講師をお願いしたことがあります。

妊娠中で大変なときでしたが、快く受けて頂きました。

藤井先生は、フィルムカメラが創り出す現代的なアートに挑戦されておられるようで、しかも手作り感の伝わるような作品を目指しておられるようでした。

最後は、写真アルバムを表紙から手作りで造る方法を教えて頂きました。

藤井先生はデジタルの便利さを否定しているわけではないと思いますが、写真家の中にこういう立ち位置の方の存在は貴重だと思います。

 

私は撮影するときの手間が好きです。

時代遅れかも知れませんが、私はデジタルカメラを買うにしても、ISO感度調整ダイアル、シャッタースピードダイアルが軍幹部にあるものを選びます。さらに露出補正ダイアルがあれば言うことはありません。

そうなると、フジフィルムのX-T1から始まったシリーズか、もしくはNIKONのDFです。

私はX-T1を愛用しています。

フジフィルムは現在、カメラ内手ぶれ補正搭載のX-T4がフラグシップ機です。

バッテリーを含めると、二〇万円を超えます。

年金生活者の私には手が届きませんが、フィルムカメラに慣れ親しんだ年代にはお勧めです。

オールドレンズを付けて、ファインダーをのぞきながらピントを合わせ、露出を合わせてパチリ。

時間はかかりますが、この時間がなんともいいですね・・・。

 

ところで、私がカメラに興味を持つきっかけとなった出来事があります。

昭和20年代後半、私が4、5歳ぐらいの時、父がカメラを買ってきました。

MinoltaFlexという二眼レフです。

当時の父の給与の数倍の値段ではなかったのかと思います。

父がこのカメラで、その頃写したネガが手元に一〇〇枚ほどあるのですが、フィルムが6×6版で保存状態が良く、試しにスキャンしたところ驚きました。

六〇年以上も前の写真ですが、時代がよみがえってくるのです。

下の写真は、父がMinoltaFlexで撮影した祖父の写真です。

祖父は四〇年以上も前に亡くなっていますが、昨日撮影したかのようによみがえってきました。

この日は嫁入りの日で、撮影していた父が、私に写真機をのぞかせてくれたのです。

着物で正装した伯母たちが、写真機の磨りガラス上にポーズを撮るために動くのを食い入るように見ていたのを鮮明に覚えています。

数日経って写真ができあがってきました。

当時テレビもないに時代、磨りガラスの映った人物が、紙の上に焼き付けられているのです。

子供ながら、今で言うカルチャーショックです!

今は、シャッターを押したら即ファインダーに映し出されたままの写真を見ることが出来ます。

孫たちにカメラをテレビにつないで見せたら、テレビに映る自分たちの姿に驚いて、それ以来ことあるごとにカメラをテレビにつなげと懇願されます。

孫たちにとっては、それがカルチャーショックなんでしょう。

 

女性写真家・藤井昌美さんは、そういう写真機の面白さを知ってもらおうと様々な活動をされています。

11月20日(土)、名古屋港付近でとてもおもしろい企画があります。

写真家・藤井昌美とカメラオブスキャラで港まちの風景をのぞいてみよう

 

 


オールドレンズの魅力 summicron 5cm F2 沈胴とX-E3

2021-10-02 12:33:01 | 写真



写真はライカM4とsummicron 5cm F2。

 

今日のお題は、私の趣味のカメラのレンズのお話です。

「沈ズミ」の愛称で呼ばれ、撮影の際に鏡筒引き出し、撮影後は元に戻す沈胴機構をもつ、ドイツM型ライカ誕生ともに生まれたsummicron 5cm f2(ズミクロン)レンズです。父の遺品の中からライカM4とともに見つけ出したのが没後24年も経ってからでした。

レンズの状態も良好でしたが、カメラと一緒にオーバーホールを専門店でやっていただきました。

調べてみると、このレンズは「空気レンズ」ともいわれ、コマ収差を良くするために前玉2枚の間に空気層を作っているとのこと。私はこの「空気レンズ」という言葉の響きが気に入っています。実際、撮影された写真を見ますと、本当に空気を写している感覚にとらわれます。発売されたのが1954年、白黒のフィルム時代でしたが、発売当初の解像度はトップクラスのレンズとのことでした。

たまたま、1980年代にデパートの中古カメラ市で、1万円で購入したNIKKOR 50MM F1.4(AI)を持っていましたので、フジフィルムのX-E3というミラーレスでf2.0、同じ設定で写真を撮ってみました。加工はせずにJpeg撮って出しです。

     summicron  5cm f2                              nikkor  50mm f1.4
     f2 ss1/400 iso400  velvia                    f2 ss1/400 iso400    velvia

驚きました。summicron 5cm f2の写真のこのメルヘン的なふんわりと優しい感じは何なんでしょう。

後ろのボケ感も際立つことなく自然です。オールドレンズとデジタルカメラとの融合によって、あらたな表現を見いだそうとしているカメラ愛好家にとっては、欠かせない一本ではないでしょうか。

解像度はNIKKOR 50MMの方が遙かに優れています。ピントも合わせやすいです。1万円の中古レンズとは思えません。でもこのsummicron 5cm f2レンズの写真を見てしまうと、解像度だけの写真作りとは別の世界観に入り込んでしまいそうです。

 このレンズについてもう少し書きとめておきます。焦点距離の刻印が今ではmmが普通なのですが[5cm]。時代を感じさせるレンズです。

このレンズには屈折率上げるために、一部のレンズに酸化トリウムが混ぜられていてレンズが黄色みを帯びているのがあるとのこと。放射能レンズともいわれているようですが、手元にあるあるレンズは、シリアルナンバーからみると該当してはいませんでした。




 さて使用したカメラですが、フジフィルムX-E3です。軽量小型のミラーレスAPS-Cで、昭和のフィルムカメラを思い出させるようなデザイン。M4と似ていませんか。これがいいですね。このカメラ、私のような手が小さい人間でもちょうど片手に収まります。

小さいレンズを装着して町歩きのスナップ撮影にも重宝しています。オールドレンズのマニュアル操作ならもってこいです。ファインダーも明るくマニュアルフォーカスをピーキングに設定すれば、ピントはバッチリ合ってきます。

シャッターダイヤルと露出補正ダイヤルがあり、オールドレンズでマニュアル撮影する人にマッチしたカメラだと思います。

もうひとつ、便利な点があります。純正レンズを装着したときに限るのですが、シャッターチャンスを逃さないために、マニュアルでどんな設定にしてあってもレーバーを切り替えるだけで、オート撮影が出来るという優れものです。
ここぞといった瞬間慌ててしまいますが、このレバーを切り替えるだけで、シャッターが切れるのです。私のような高齢者にはピッタリです。

難点があるとすれば、最短撮影距離が1mです。お花のアップ写真には向かないですね。でも花もメルヘン的に撮影しようと思えば、差し込む光の陰影を使えば素敵な写真になるかもしれません。

このレンズの魅力について、コメントで情報を頂ければ幸いです。コメントは事前承認で、非公開を望まれる方はその旨をお知らせください。

                                                                                                newtown