bowbowのゆううつ~Returns

双極性障害Ⅱ型(躁うつ病)サバイバー&共生模索中のbowbowの日常。

後藤健二さんと戦場ジャーナリスト。

2015-01-29 08:07:17 | 日記

所謂「イスラム国」に拘束された後藤健二さんの報道が毎日続いている。

彼は「戦場ジャーナリスト」と呼ばれる職業だと思う。戦場ジャーナリストは自分自身で戦場に赴き、その戦場の有様をボクらに報道してくれている。

今回の拘束に関して「自己責任論」を唱える人たちがいる。だが一方で後藤健二さんたちのようなジャーナリストの存在がなければ、ボクらは戦場の有様も、そこで苦しむ子どもたちを含む人々の有様も、知ることができない。

ボク自身は20才の頃に報道カメラマンの吉田ルイ子さんの著書と写真を見て、決定的な影響を受けた。ボクが出会ったアメリカが吉田ルイ子さんを通したアフリカ系アメリカ人であったことはラッキーだった。勿論吉田ルイ子さんも戦渦の中にある国々を回っていた時期もあり、またその報道もしている。吉田ルイ子さんを通してボクはロバート・キャパ、そして日本の水俣問題でカメラマン生命を失ったユージン・スミスの存在を知った。ロバート・キャパにしろユージン・スミスにしろどんな報道よりも映像が語りかける強さは言うまでもない。

後藤健二さんは現代的な戦場ジャーナリストであるからビデオが彼のカメラであったが、基本的に上述の報道カメラマンたちと違いはないと思う。

彼らが存在しなかったら戦争を知らないボクらは、戦争を心から憎むことが、平和を願うことができただろうか?

もしボクの言うことを疑う人がいるならば、ロバート・キャパの、あるいはユージン・スミスの水俣の、また吉田ルイ子さんのアフリカの子どもたちの写真を見ることをお勧めする。

後藤健二さんが今回の拘束に陥ってしまったことについて彼にまったく責任がないとは言わないが、一方で彼のような危険を冒して戦場の事実を、そこに人間の営みをしている人々の真実を伝える存在はボクらには不可欠だと思う。

なにより後藤健二さんが解放され無事に日本へ帰国することを切に祈る。