ぼやきなおかんの本棚

本や映画、劇などのレビュー。
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The Historian 怖いです

2006-09-27 | ブックレビュー 洋書

読みました。コストヴァのThe Historian。


この夏中、ハマってしまいました。長かったです。ひと月以上かけて、一冊読むなんて、あまり無いことです。


一言で言うなら、怖かったでした。 原書で読んでいたにもかかわらずです。読んでる最中、子どもが後から「おかあさん」なんて肩に飛びつかれたとたん、「ギャー」なんてびっくりしたり・・・。


ヒロインとその父親のの回想録が中心の語り式の話です。話の進行につれ、とある本をめぐって家族の秘密が明かされていきます。ヨーロッパのいろいろなところを旅をしながら、父が娘に話して聞かせるところもがあり、旅情をそそられます。


東ヨーロッパに行きたくなりました。


ダヴィンチ コードでは、キリスト教文化圏における異端について触れていましたが、この話の中でもそういった宗教的、歴史的な事柄が絡んで、話が面白くなります。知らなかったけれど、ナルホドと思うことも沢山あって、勉強になりました。


わからないあたりは、ネットで宗教的な背景などを調べたりもしました。久々の読書の楽しみでした。


そして、この話は、お父さんと娘の物語でもありました。最後は、少し泣かされました。


ヨーロッパの歴史好きにも、こわい話が大好きな人にもオススメです。