猫面冠者Ⅱ

主に東洋大学を中心に野球・駅伝などの記録・歴史・エピソードなどなど…。

大学野球日本代表の所属別一覧①=東都大学

2019-06-25 00:18:00 | インポート
1972年から始まった日米大学野球と2000年から隔年開催されている世界大学野球選手権、ユニバーシアード等の日本代表を各大学別の一覧にしてみました。
(2019年6月24日更新:2019日米大学野球の代表を追加)
*名前青字が2019代表


選出年
1 青学大 斉藤学 1985
2 青学大 南淵時高 1985
3 青学大 奈良原浩 1989 1990
4 青学大 小久保裕紀 1992 1993
5 青学大 木村龍治 1992
6 青学大 井口忠仁 1993 1995
7 青学大 高山健一 1993
8 青学大 白鳥隆志 1993
9 青学大 木下郁 1993
10 青学大 中川隆治 1994
11 青学大 倉野信次 1995 1996
12 青学大 高須洋介 1996 1997
13 青学大 四十万善之 1996
14 青学大 清水将海 1996
15 青学大 沢崎俊和 1996
16 青学大 荒金久雄 1999
17 青学大 四之宮洋介 1999
18 青学大 志田宗大 1999
19 青学大 石川雅規 1999 2000
20 青学大 渡辺剛史 1999
21 青学大 加藤 領健 2004 日米・世界
22 青学大 山岸  穣 2004 世界
23 青学大 横川 史学 2005 2006 日米・世界
24 青学大 高市  俊 2005
25 青学大 小窪 哲也 2005 2007
26 青学大 大崎雄太朗 2005
27 青学大 田仲 勝治 2005
28 青学大 円谷 英俊 2006 日米・世界
29 青学大 井上 雄介 2008
30 青学大 高島  毅 2008
31 青学大 小池翔大 2009 2010
32 青学大 吉田 正尚 2013 2014 ハーレム 2015 ユニバ


1 亜細亜大 古屋英夫 1977
2 亜細亜大 今岡逸郎 1978
3 亜細亜大 大石大二郎 1979 1980
4 亜細亜大 宮本賢治 1981
5 亜細亜大 阿波野秀幸 1984 1986
6 亜細亜大 古川慎一 1984
7 亜細亜大 三原昇 1984
8 亜細亜大 高津臣吾 1990
9 亜細亜大 小池秀郎 1990
10 亜細亜大 松尾幸典 1990
11 亜細亜大 斉藤一也 1990
12 亜細亜大 中村孝志 1990
13 亜細亜大 長谷川義法 1990
14 亜細亜大 沖原佳典 1994
15 亜細亜大 中野栄一 1996
16 亜細亜大 安田真範 1997
17 亜細亜大 小池俊児 1997
18 亜細亜大 飯塚智広 1997
19 亜細亜大 吉川昌宏 1998 1999 東京
20 亜細亜大 藤谷大樹 2000
21 亜細亜大 佐々木健悟 2000
22 亜細亜大 小山良男 2000 2002 日米・世界
23 亜細亜大 松井光介 2000
24 亜細亜大 米山学 2000
25 亜細亜大 鈴木良二 2000
26 亜細亜大 荒川大輔 2002 日米
27 亜細亜大 佐々木正詞 2002 日米
28 亜細亜大 松田宜浩 2002 世界・世界 2003
29 亜細亜大 川本良平 2002 日米 2003
30 亜細亜大 木佐貫洋 2002 日米・世界
31 亜細亜大 足立和也 2003
32 亜細亜大 反頭一臣 2003
33 亜細亜大 片山純一 2003
34 亜細亜大 岩本貴裕 2007 2008
35 亜細亜大 中田亮二 2007 2008 2009
36 亜細亜大 中原恵司 2009
37 亜細亜大 東浜巨 2009 2011
38 亜細亜大 高田知季 2011
39 亜細亜大 山﨑康晃 2013
40 亜細亜大 水本弦 2013 2014 ハーレム
41 亜細亜大 藤岡裕大 2013 2015 ユニバ
42 亜細亜大 嶺井博希 2013
43 亜細亜大 北村祥治 内・捕 2014 ハーレム 2015 ユニバ
42 亜細亜大 嶺井博希 2013
44 亜細亜大 桝澤怜 2015 ユニバ
45 亜細亜大 北村拓己 2016 日米
46 亜細亜大 頓宮裕真 2018 日米 2018 ハーレム
47 亜細亜大 内間拓馬 2019 日米
48 亜細亜大 田中幹也 2019 日米


1 駒澤大 吉田秀雄 1973
2 駒澤大 中畑清 1973 1975
3 駒澤大 小川良一 1974 1976
4 駒澤大 二宮至 1974 1975
5 駒澤大 平田薫 1974 1975
6 駒澤大 山本泰之 1975
7 駒澤大 石毛宏典 1976 1977
8 駒澤大 大宮龍男 1976
9 駒澤大 武智勇治 1976
10 駒澤大 森繁和 1976
11 駒澤大 尾藤福繁 1977
12 駒澤大 山本文博 1977
13 駒澤大 渡部一治 1977
14 駒澤大 高久孝 1980
15 駒澤大 長村裕之 1980
16 駒澤大 白井一幸 1982 1983
17 駒澤大 広瀬哲朗 1982
18 駒澤大 河野博文 1983 1984
19 駒澤大 鍋島博 1983
20 駒澤大 前田誠 1983
21 駒澤大 横田真之 1983
22 駒澤大 吉村康成 1983
23 駒澤大 村上文敏 1984
24 駒澤大 金指幸男 1985
25 駒澤大 為永聖一 1986
26 駒澤大 今井克善 1986
27 駒澤大 野村謙二郎 1987 1988
28 駒澤大 竹下潤 1989
29 駒澤大 関川浩一 1990
30 駒澤大 大庭恵 1990
31 駒澤大 河原純一 1992 1993 1994
32 駒澤大 上茂雄 1992
33 駒澤大 杉村昭 1992
34 駒澤大 鶴田泰 1992
35 駒澤大 天野義明 1992
36 駒澤大 田口昌徳 1992
37 駒澤大 宮本智司 1994
38 駒澤大 高木浩之 1994
39 駒澤大 早川浩史 1994
40 駒澤大 大橋晋也 1994
41 駒澤大 浜岡武明 1994
42 駒澤大 本間満 1994
43 駒澤大 高橋尚成 1996
44 駒澤大 板野真士 1997
45 駒澤大 光武徳起 1998
46 駒澤大 新井貴浩 1998
47 駒澤大 新垣道太 2001
48 駒澤大 海田智行 2007
49 駒澤大 野本圭 2006 日米・世界
50 駒澤大 江越大賀 2013
51 駒澤大 今永昇太 2015 ユニバ


1 専修大 中尾孝義 1977 1978
2 専修大 漆畑和男 1978
3 専修大 堀田一彦 1978
4 専修大 山沖之彦 1981
5 専修大 宮里太 1986
6 専修大 長谷高成泰 1988 1989
7 専修大 岡林洋一 1989
8 専修大 町田公二郎 1989 1990 1991
9 専修大 比嘉孝也 1989
10 専修大 高橋 礼 2015 ユニバ


1 中央大 藤田康夫 1972
2 中央大 藤波行雄 1972 1973
3 中央大 佐野仙好 1973
4 中央大 田村政雄 1973 1974 1975
5 中央大 伊藤升久 1974
6 中央大 秋田秀幸 1976
7 中央大 岡村隆則 1976
8 中央大 林博之 1976
9 中央大 小川淳司 1979
10 中央大 熊野輝光 1979
11 中央大 香坂英典 1979
12 中央大 高木豊 1979 1980
13 中央大 長井研介 1979
14 中央大 西川公紹 1979
15 中央大 加治太 1980
16 中央大 尾上旭 1981
17 中央大 高橋亨 1982
18 中央大 岡部明一 1983
19 中央大 苫篠賢治 1988
20 中央大 阿部慎之助 1999 2000
21 中央大 会田有志 2004 東京・世界
22 中央大 亀井義行 2004 東京・世界
23 中央大 澤村拓一 2009
24 中央大 井上晴哉 2010
25 中央大 牧秀悟 2019 日米
26 中央大 森下翔太 2019 日米


1 東洋大 松沼雅之 1977 1978
2 東洋大 山村力人 1977
3 東洋大 仁村徹 1982 1983
4 東洋大 杉本泰彦 1982
5 東洋大 長堀肇 1982
6 東洋大 山口敏弘 1983 1984
7 東洋大 森浩之 1985 1986
8 東洋大 保坂彰茂 1986
9 東洋大 田中泰 1986
10 東洋大 蛭田広則 1986
11 東洋大 内藤雅人 1986
12 東洋大 忍成功好 1986
13 東洋大 桧山進次郎 1991
14 東洋大 今岡誠 1994 1995
15 東洋大 西岡隆一 1994
16 東洋大 清水隆行 1995
17 東洋大 久保田智 1999 東京
18 東洋大 岩館学 2002 世界
19 東洋大 上岡正慎 2004 世界
20 東洋大 大廣翔治 2004 日米・世界
21 東洋大 大場翔太 2005 東京 2007
22 東洋大 永井怜 2006 日米・世界
23 東洋大 田中大輔 2006 日米・世界
24 東洋大 大野奨太 2007 2008
25 東洋大 乾真大 2008 2009 2010
26 東洋大 十九浦拓哉 2008
27 東洋大 中倉裕人 2008
28 東洋大 佐藤貴穂 2009
29 東洋大 小島脩平 2009
30 東洋大 林崎遼 2009
31 東洋大 鈴木大地 2010 2011
32 東洋大 藤岡裕貴 2010 2011
33 東洋大 中川圭太 2017 日米 2017 ユニバ
34 東洋大 甲斐野央 2018 日米 2018 ハーレム
35 東洋大 佐藤都志也 2018 日米 2018 ハーレム 2019 日米
36 東洋大 村上頌樹 2019 日米


1 日本大 中沢邦男 1972
2 日本大 佐藤義則 1974 1976
3 日本大 石井宏 1983
4 日本大 和田豊 1983 1984
5 日本大 大束二郎 1984
6 日本大 落合英ニ 1990
7 日本大 真中満 1992
8 日本大 門奈哲寛 1992
9 日本大 北川博敏 1993 1994
10 日本大 高根沢力 1994
11 日本大 今井康輔 1998
12 日本大 衣川隆夫 2001
13 日本大 館山昌平 2001
14 日本大 村田修一 2001 2002 日米・世界
15 日本大 林 弘典 2001
16 日本大 大野隆治 2002 世界
17 日本大 桑原義行 2004 日米
18 日本大 上田祐介 2004 世界
19 日本大 田中健太郎 2004 日米・世界
20 日本大 那須野巧 2004 日米・世界
21 日本大 長野久義 2006 日米・世界
22 日本大 京田陽太 2016 日米
23 日本大 長沢吉貴 2017 日米 2017 ユニバ
24 日本大 上川畑大悟 2018 日米 2018 ハーレム


1 國學院大 村松伸哉 2007
2 國學院大 渡邊貴美男 2010
3 國學院大 杉浦稔大 2013
4 國學院大 石川良平 2013
5 國學院大 田中大輝 2014 ハーレム
6 國學院大 柴田竜拓 2014 ハーレム 2015 ユニバ
7 國學院大 山﨑剛 2016 日米
8 國學院大 清水昇 2018 日米 2018 ハーレム
9 國學院大 小川龍成 2019 日米


1 立正大 吉田裕太 2011
2 立正大 小畑尋規 2017 日米 2017 ユニバ
3 立正大 伊藤祐季也 2018 日米 2018 ハーレム



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日本代表、世界一周:第15回日米大学野球代表=東洋大野球部の歴史ーエピソード⑤

2019-06-16 23:12:00 | インポート
*2019年6月16日更新:本記事は2008年8月にUPしたものですが、1986年9月刊『週刊ベースボール』に掲載された前田祐吉「全日本チーム米欧長期遠征レポート」の記事を一部抜粋して追記いたしました。

今年は世界大学野球選手権が開催されるため、日米大学野球は行われない。
スタッフは昨年に引き続き青学大・河原井監督らが務め、代表選手選考も昨年秋に候補合宿を行うなどしているが、かつての日米大学野球では大学選手権優勝チームの監督が代表監督に選ばれ、選手も優勝校は最大九名まで代表に加えることができた。大学選手権優勝校へのご褒美的な側面もあったのである。東洋大が大学日本一になった昭和六十一年の第十五回大会も佐藤(現姓高橋)監督と選手六名がえらばれている。この大会は米国開催の年だったが、代表チームは引き続きカナダで行われる四カ国対抗大学野球とオランダで開かれるアマチュア世界選手権の代表も兼ねており、アメリカ・カナダ・オランダの3カ国を1か月以上にわたって転戦する、学生としては異例の長期遠征となった。
また、その関係もあってこの大会から日米大学野球は七回戦制から五回戦制となった。
代表チームは次のメンバーである。

第15回日米大学野球・四カ国対抗大学野球・第29回世界アマチュア野球選手権代表
ポジション氏   名 所 属 学 年出身高校
*総監督前田  祐吉慶応大
*監  督佐藤  昭雄東洋大
コーチ太田垣克幸流通経済大
投手石井  丈裕    法政大4年 早稲田実
   岩本  利仁    立命大4年 尼崎西
   松田  大    青森大4年 八戸商
   西崎  幸弘     愛知工業大 4年瀬田工
   阿波野秀幸亜細亜大4年桜 丘
猪俣  隆法政大4年堀越学園
保坂  彰茂東洋大2年横浜商
西岡  剛近畿大4年近大付
八野田充彦流通経済大1年樹 徳
捕手森   浩之東洋大4年PL学園
高田  誠法政大4年法政二
宮里  太専修大4年都 城
内野手佐藤  公宏早稲田大4年PL学園
蛭田  広則東洋大4年東洋大姫路
為永  聖一駒沢大4年佐賀商
安岡  靖晃明治大4年高知商
田中  泰東洋大4年東洋大姫路
原   則明近畿大4年近大福山
相場  勤慶応大4年桐 生
外野手今井  克善駒沢大3年松 代
内藤  雅人東洋大4年静岡学園
丸   忠幸流通経済大4年茂原工
加藤  正樹早稲田大3年PL学園
忍成  功好東洋大4年川越商


*四カ国対抗とアマチュア野球世界選手権の監督は前田祐吉氏、日米大学野球では総監督。
*四カ国対抗後四名は帰国、世界選手権は二十名となる。
*流通経済大・八野田投手は東海大・原辰徳以来、史上二人目の一年生


佐藤監督の話 今年はいくつか有利な条件がある。私自身、過去三度コーチを務め、二度はアメリカに行った。移動があり、時差の調整も必要だった。それが、今年は一か所でやるので、選手も落ち着いて力を出し切ってくれるだろう。選手層も厚く、アメリカでの初優勝もありうる。そのつもりで頑張ります。(『朝日新聞』昭和六十一年六月十七日付朝刊)


以下、代表チームの足跡を追ってみる。

昭和61年
6月23日
結 団 式

6月25日:オープン戦・於明大グラウンド
日本生命030 000 020  5
日 本010 000 210  4

(生)早瀬・伊藤・田島・土手本
(日)石井・保坂・松田-森・高田・宮里
本:田中(早瀬) 三:藤内(生)・宮里 二:大西(生)・森・安岡

6月26日:オープン戦・於明大グラウンド (5回降雨コールド)
AIA 001 00  1
日 本401 18  14

(A) クロス・ジョリー
(日)西崎・猪俣-宮里・高田
本:今井2・(クロス・ジョリー)・加藤(クロス) 二:安岡・為永・相場
*AIA=全米キリスト教系学生選抜


6月28日
日 本 出 発

第15回日米大学野球:於米ミシガン州バトルクリーク

7月1日:第一戦(5回降雨コールド)
日 本000 00  0
米 国010 1X  2
(日)保坂-森
(米)ヘレディア-フルトン
本:アザール(保坂) 二:為永・相場

7月2日:エキジビションマッチ
モーガン100 000 010  2
日  本230 013 40X  12

(日)松田・八野田・石井-宮里・高田
*モーガン=地元クラブチーム

7月3日:第二戦
米 国000 300 021  6
日 本000 010 100  2
(米)コフ・タナー-フルトン
(日)西岡・阿波野・西崎-森
二:佐藤・内藤・フルディック

7月4日:エキジビションマッチ
フェラーリ101 150 000  8
日   本304 102 01X  11

(フ)カラジム・マークス・カスト・ブラント-ランディ・ベック
(日)岩本・八野田・西崎-高田
本:ダナン(八野田)・モリソン(八野田)
*フェラーリ=地元クラブチーム

7月5日:第三戦
日 本111 000 000  3
米 国303 003 00X  9
(日)猪俣・石井・松田-高田・森
(米)ヘレディア・マニュエル-フルトン
本:リー(猪俣)・ホリンズ(猪俣)・ナレスキー(石井) 三:相場・フルトン 二:ヒルドレス2

7月6日:第四戦(ダブルヘッダー第一試合)
米 国000 324 000  9
日 本000 202 002  6
(米)レムリンジャー・デジェース-フルトン
(日)保坂・岩本・西岡-森
本:田中(レムリンジャー)・リー(岩本) 二:ナレスキー・森・為永・相場

7月5日:第五戦(ダブルヘッダー第二試合・7回コールド)
米 国000 100 1  2
日 本000 420 X  6
(米)タナー・マニュエル-フルトン
(日)阿波野・松田-高田
二:アザール・相場・佐藤・高田

米国:4勝1敗
最高殊勲選手:アザール
最優秀投手  :ヘレディア
最優秀打者  :リー
敢 闘 賞   :相場

第三戦後の佐藤監督の談話。
「・・・・米国遠征で何とか初優勝したいと思って来たが、一戦が雨による不運なコールド負け。二戦も波に乗れず、三連敗は残念だ。」(『朝日新聞』昭和六十一年七月七日付朝刊)

従来7回戦制で行われてきたこの大会も、今年は後に続く4か国対抗の日程のためか、5回戦制の短期決戦となり、全試合がミシガン州バトルクリークで行われた。
バトルクリークはシカゴとデトロイトの中間に位置する人口5万4000人程の静かな町で、コーンフレークのケロッグ社の本社と工場があり、最近数社の日本企業が進出して地元の期待を集めている。

試合は接戦の1回戦を目のため5回コールドゲームで負けたあと2、3、4回戦とも一方的に打ちまくられて連敗。最終戦にようやく一矢を報いて、1勝4敗で終了した…中略…日本がチームを編成してわずか一週間で足らずの合宿で練習と試合をこなしただけで米国に向けて出発したのに対し、米国チームはバトルクリークに来るまでに、各地を転戦して15試合を消化していた。しかもこの15試合が選手の選考を兼ねており、選手にとっては全く気の抜けない緊迫した試合であったことが想像できる。米チームはこの15試合を全勝で終え、自信をもって日米野球に臨んできた。
一方、日本チームは、我々コーチ陣もベストメンバーの編成に暗中模索なら、選手たちも互いに遠慮がちで、チームが一丸となって相手に当たるムードができていない状態であった。この両軍の仕上がりの差が、今年の日米野球の勝敗を一方的なものにしたような気がする。
(『週刊ベースボール増刊号』1986年9月:前田祐吉「全日本チーム米欧長期遠征レポート」より)



四カ国対抗大学野球:於カナダ・キンダスレー市

7月8日:対韓国一回戦
韓 国040 000 000  4
日 本100 000 14X  6
(日)西岡・松田-森

7月10日:対米国一回戦
日 本003 021 211  10
米 国002 011 000  4
(日)西崎・阿波野-森

7月11日:対カナダ一回戦
カナダ400 000 013  8
日 本110 050 03X  10
(日)石井・猪俣-高田
本:アングース(カ)

7月12日:対韓国二回戦
日 本000 200 100  3
韓 国220 100 21X  8
(日)保坂・松田-森

7月13日:対米国二回戦
米 国101 200 000  4
日 本300 200 00X  5
(日)西岡・西崎-森
本:スティーブ(米)・田中(日)

7月14日:対カナダ二回戦(7回コールド)
日 本430 330 5  18
カナダ005 000 0  0
(日)猪俣・保坂-高田・宮里
本:相場・森・田中(日)・バイコウスキー・ラウスン(カ)

予選リーグ結果
日 本:5勝1敗
韓 国:3勝3敗
米 国:3勝3敗
カナダ:1勝5敗

7月15日:優勝決定戦
韓 国000 000 000  0
日 本020 200 00X  4
(日)石井-森

同  日 :3位決定戦
米 国6-5カナダ

優勝:日本
最優秀選手:佐藤
ベストナイン:田中(一塁手)・佐藤(二塁手)・為永(三塁手)・加藤(外野手)

初の4か国対抗戦は、カナダのサスカチュワン州キンダーズリー(ママ)に、日、米、韓、カナダ、の4チームが集まって、7月八日に開幕した。
キンダーズリーは、カナダ中西部の大平原の真ん中にある人口5000人の町で、地平線まで続く小麦畑の風景に国の広さを痛感させられた…(中略)…日本チームが日米野球を終えて、ようやくエンジンがかかり始めた状態で臨んだのに対し、韓国とカナダは共に助走不足、米国はやや中だるみ気味というのが4チームの状態だったように思われる。日本は初戦の韓国戦に逆転勝ちを収めたことが、その後の流れをよくし、米国、カナダにも勝ってラウンド・ロビン一回戦を首位で通過した。日本チームは西崎、西岡、阿波野らの投手陣が頑張り、打線もよく打ってチームにまとまりと自信が芽生えてきた。
(『週刊ベースボール増刊号』1986年9月:前田祐吉「全日本チーム米欧長期遠征レポート」より)


7月16日
オランダへ移動
阿波野・岩本・原・丸の4名は帰国。投手7名野手13名の態勢で世界選手権へ。

第29回世界アマチュア野球選手権:於オランダ・アムステルダム

7月19日
開  幕(日本はこの日試合はなし)

7月20日:対ベネズエラ
ベネズエラ100 000 000  1
日    本000 215 10X  9
(べ)プレート・ベラスケス・セラー
(日)西崎・猪俣-森・高田
7月21日:対西インド諸島
日    本000 030 000  3
西インド諸島110 000 12X  5
(日)石井・保坂・松田-森
(西)ロベルド・ボネファシア
本:ニコリア2(石井)

7月23日:対ベルギー(7回コールド)
ベルギー000 000 1  1
日   本115 510 X  13
(ベ)デヴィット・フレイミンクス・マテス-ローワース
(日)猪俣・八野田-高田
三:宮里 二:宮里・ティリアコス・デランノイ

7月22日:対イタリア
イタリア000 000 000  0
日  本200 100 00X  3
(イ)ラダエリ
(日)西岡-森
三:宮里 二:森・ビアンキ

7月25日対プエルトリコ
プエルトリコ200 021 000  5
日    本001 100 000  2
(プ)フェリシアノ・ロドリゲス・フェレス
(日)西崎・猪俣-森
本:ヘルナンデス(西崎)・今井(フェリシアノ)・モラレス(西崎)・ガルシア(西崎) 二:モラレス・今井

7月26日対コロンビア
日   本710 101 203  16
コロンビア002 000 100  3
(日)石井・保坂-森 
本:安岡・宮里・エレーラ

7月27日対台湾
日 本012 010 000  4
台 湾201 002 00X  5
(日)西岡・松田-森
(台)陳義信・徐江欽・黄平洋-徐忠男
本:呂明賜

7月28日対米国
日 本100 300 000  4
米 国000 100 000  1
(日)西崎-森
(米)レムリンジャー・サーレス・タナー
本:エイザー(西崎) 二:宮里・安岡

7月30日対オランダ
日  本012 030 000  6
オランダ002 010 001  4
(日)猪俣・石井-高田
(オ)デブレーフ・ライスト-ハルデルマン
*この試合で、田中泰三塁手が3回の守備中に打球を左頬上部に受け負傷、五針縫う。
7月31日対キューバ
キューバ210 100 000  4
日  本000 020 000  2
(キュ)ティセルト-カストロ
(日)西崎・松田-森・高田
本:ムニョス

8月1日対韓国
韓 国100 020 000  3
日 本020 000 000  2
(韓)李光雨・朴東熙
(日)石井・西崎-高田
二:姜起雄・盧燦嘩

8月2日
閉  幕(日本は試合なし)
順位    キュ西ベル
優勝キューバ10勝1敗
二位韓  国8勝3敗
二位台  湾8勝3敗
四位米  国7勝4敗
五位日  本6勝5敗
六位イタリア6勝5敗
七位プエルトリコ5勝6敗
八位ベネズエラ5勝6敗
九位オランダ5勝6敗
十位コロンビア3勝8敗
十一位西インド諸島2勝9敗
十二位ベルギー1勝10敗
*勝敗が同じ場合の順位は得失点差による。韓国と台湾は得失点差も同じだった為同率二位。

8月4日帰国

12ヵ国のチームがオランダに集まった世界大会は、さすがにアマチュア野球界最大のイベントとしてのスケールと雰囲気を備えた大会であった。
全チームと全役員がアムステルダムのノボテルというほってるに泊まり、ロッテルダム、ハーレム、ユトレヒト、アインドホーベンの4球場を使って、12チームによる1回戦総当たりのリーグ戦で行われた。
アムステルダムはソウルの次、’92年のオリンピック招致を目指しており、そのためにもこの大会を成功させなければという熱意が感じられた。日本チームには、大会期間を通じて世話役としてオランダ在住十数年の荒巻さんという婦人がついてくださった。ご主人は日航勤務で、現地生まれのお嬢さんまで、家族ぐるみで選手の面倒を見てくださったので、心おきなく試合に集中できた。
日本チームは、最終的には6勝5敗の5位とやや不本意な成績に終わったが、5敗のすべてが接戦で、完敗した試合はなく、選手たちは森主将(東洋大)を中心によく頑張ってくれた。特に宮里(専大)は不慣れな外野手として三番を打ち全試合に出場を果たした。優勝したキューバには2対4、2位の台湾にも4対5と共に松田(青森大)の好リリーフで善戦、継投の時機を誤らなければ勝てたかもしれない試合であった。
(『週刊ベースボール増刊号』1986年9月:前田祐吉「全日本チーム米欧長期遠征レポート」より)




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東洋大学の全日本大学野球選手権戦績Ⅷ:平成29年・平成30年・令和元年

2019-06-16 09:29:00 | インポート
第六十六回:平成29年(2017) 出場十一回目:一回戦敗退

6月5日:一回戦 於・東京ドーム:試合開始11:33 終了14:15 観衆2500人
東海大北海道010 400 002  7
東 洋 大000 020 000  2
(東海)太田・徳橋ー新井
(東洋)飯田・上茶谷・中田・山下(雅)・甲斐野・片山(翔)ー西川
本塁打:今川(海) 三塁打:有間・新井(海)西川(洋) 二塁打:有間・赤尾(海)原澤(洋)
東海大北海道 ..... 東洋大
(三) 中西 (東海大四) 4 0 0 (中) 竹原 (二松學舎大附) 2 0 0
(一) 松永 (関東一) 4 1 0 (左) 古田 (天理) 3 1 0
(二) 福田 (東海大四) 3 1 0 (三) 田中(也) (帝京) 5 2 0
(右) 大河内 (東海大四) 2 0 0 (二) 中川 (PL学園) 4 0 0
(中)左 今川 (東海大四) 3 1 1 (一) 佐藤 (聖光学院) 2 0 0
(指) 有間 (前橋工) 4 3 3 打一 原澤 (前橋工) 3 2 1
走指 大図 (東海大望洋) 0 0 0 (捕) 西川 (浦和学院) 2 1 1
(捕) 新井 (大谷室蘭) 4 2 1 (指) 片山 (来) (桐蔭学園) 5 1 0
(左) 赤尾 (東海大相模) 4 1 2 (遊) 小川 (霞ヶ浦) 1 0 0
馬目 (東海大山形) 0 0 0 打遊 津田 (浦和学院) 2 1 0
(遊) 山口 (柏日体) 4 0 0 (右) 宝楽 (PL学園) 0 0 0
打右 末包 (高松商) 2 0 0
蛭田 (平塚学園) 1 0 0
堀北 (龍谷大平安) 0 0 0
32 9 7 32 8 2
東海大(道) ..... 東洋大
太田 (駒大苫小牧)  5      25 7 3 5 2 飯田 (常総学院)  3 2/3 16 6 3 1 5
徳橋 (武修館)  4      18 1 4 6 0 上茶谷 (京都学園)     1/3 1 1 0 0 0
中田 (大宮東)  4 1/3 16 1 8 1 2
山下(雅) (東邦)          0/3 1 1 0 0 0
甲斐野 (東洋大姫路)     1/3 1 0 1 0 0
片山(翔) (大社)     1/3 1 0 0 0 0



東洋大・高橋監督「完敗です」再三好機逃し初戦敗退
6年ぶりの日本一を目指した東洋大(東都)は、初戦で姿を消した。
毎回出塁し、1回と7回以外の7イニングは得点圏まで走者を進めたが、5回に2点を挙げるのが精いっぱいだった。先発した飯田晴海投手(4年=常総学院)も右中間スタンドへのソロ本塁打を浴びるなど、4回途中5失点と精彩を欠いた。
高橋昭雄監督(68)は「実力負け、完敗です。飯田が打たれたならしょうがない。飯田で勝ってきたし」と話した。
東海大北海道・今川が先制V弾 強豪東洋大から金星
昨年8強の東海大北海道が強豪東洋大を7-2で下し、3年連続で初戦を突破した。2回1死。5番今川優馬中堅手(3年=東海大四)が、右中間スタンドに今大会第1号となる先制アーチを突き刺した。「完璧な当たりだった」。東洋大のプロ注目右腕、飯田晴海(4年=常総学院)の出はなをくじいた。
努力が生んだ本塁打だった。東海大四(現東海大札幌)では少数派の軟式出身ながら、14年夏の甲子園では代打で安打を放った。大学では層の厚さもあり、昨年の全日本選手権ではボールボーイ。1年後、やっとベンチ入りをつかんだ。6人きょうだいの長男。前日に弟妹全員から無料メールアプリ「LINE」で励まされ発奮した。
今年3月、練習試合で右足首靱帯(じんたい)を切断。全治1カ月と診断されたが、「全然問題ない」と、5月中旬の春季リーグ第2節から強行出場した。高橋葉一監督(51)も「キャンプから今年にかける思いがあった。努力の人間」と評価する。
今川の先制パンチで打線が爆発した。4回には4本の長短打で一挙4得点で突き放した。飯田対策のために、投手を2メートル手前から投げさせた打撃練習が成果を生んだ。今川は「飯田さんとやれるのが楽しみだった」と笑みをこぼした。
4度の優勝を誇る強敵を破っても、今川は「チームとしては日本一が目標。ここで気を抜かず、1つずつ勝ちたい」と気を引き締める。まずは2年連続8強入りへ、明日7日に桐蔭横浜大(神奈川)と激突する。
(『日刊スポーツ』平成二十九年六月五日付)

ベスト8 ドットコム・試合前シートノック動画




第六十七回:平成30年(2018) 出場十二回目:初戦敗退(七回コールド)

6月13日:二回戦 於・東京ドーム:試合開始11:55 終了13:45 観衆2700人
東洋大000 102 0  3
九州産大034 010 2x  10
(東洋)上茶谷・梅津ー佐藤(都)
(九産)岩田ー揚村
本塁打:横田2(九)酒巻(東) 二塁打:横田(九)山田(東)
東洋大 ..... 九産大
(中) 竹原 (二松學舎大附) 4 0 0 (二) 柳内 (九州学院) 4 2 4
(左) 飯塚 (藤代) 3 1 0 (遊) 児玉 (文徳) 4 2 1
(捕) 佐藤 (聖光学院) 3 0 0 (三) 岩城 (東海大五) 4 2 0
(二) 中川 (PL学園) 3 0 0 (指) 脇坂 (九州国際大付) 4 1 0
(右) 山田 (桐生一) 3 2 0 (一) (大村工) 4 1 0
(指) 岡崎 (帝京) 3 1 1 (左) 西山 (熊本工) 3 1 0
(一) 堀北 (龍谷大平安) 1 0 0 (捕) 揚村 (飯塚) 4 2 0
打一 酒巻 (成田) 1 1 2 (右) 武上 (飯塚) 2 0 0
(三) 津田 (浦和学院) 3 0 0 (中) 横田 (大牟田) 3 3 5
(遊) 小川 (霞ヶ浦) 2 1 0
26 6 3 32 14 10
東洋大 ..... 九産大
上茶谷 (京都学園) 2 1/3 17 7 2 2 4 岩田 (九産大九州) 7 29 6 2 2 2
梅津 (仙台育英) 4 1/3 19 7 5 0 4


投手乱調 V候補沈む
「あっという間で、頭が真っ白に……」。本塁打を浴びてコールド負けが決まった瞬間、東洋大の梅津はぼうぜんとしていた。
リーグ戦3連覇の立役者だった上茶谷が二回に連打などで3点を失い、三回途中で降板。1死満塁で救援した梅津もいきなり連打を浴びてしまう。「交代のとき、上茶谷が『ごめん』と。抑えるつもりが逆になって申し訳ない。相手はみなバットが振れていて、流れを断ち切れなかった」。敗戦後、梅津は目を赤くして悔しさをかみしめた。
同じ初戦負けでも昨年とは状況が違う。梅津、上茶谷に抑えの甲斐野。右腕3人がそろって最速150㌔台を誇る今秋のドラフト1位候補へと成長した今年、ライバル校の多くが打倒目標に掲げる実力随一の優勝候補と見られていた。
杉本監督は試合後、上茶谷の体調が万全ではなかったことを明かし、「それでも出来は悪くなかったが、一度流れが傾くとこうなるのがトーナメントの怖さ」と実感を込めた。掲げてきた「年間4冠」の目標は、春でついえてしまった。

九産大打撃好調 横田2打席連発
九産大は七回2死一塁、横田が2打席連続の本塁打。これで本人も「想像もしなかった」コールド勝ちだ。東洋大の「150㌔トリオ」の2人を打ち崩した。ほぼ全員が指2本分短くバットを握って鋭い振り。14安打のうち9安打を三回までに集め、上げ潮に乗った。この大会は8強どまりで、準々決勝敗退が過去7度。「次も自分たちの野球で勝ちたい」。目標とした4強入りに挑戦する。
(『朝日新聞』平成三十年六月十四日付朝刊)


試合前シートノック


第六十八回:令和元年(2019) 出場十三回目:準々決勝敗退

6月12日:二回戦 於・神宮球場:試合開始11:59 終了14:38 観衆4000人
東 洋 大013 001 020  7
桐蔭横浜大000 000 010  1
(東洋)村上・松澤・河北―佐藤(都)
(桐蔭)関野・三浦・登坂―手島・大貫・森下
本塁打:松本渉(東) 二塁打:山崎・木村(東)
東洋大 桐蔭横浜
(中) 松本 (龍谷大平安) 3 3 1 (遊) 杉山 (湘南工科大附) 4 0 0
(左) 小峰 (帝京) 1 1 1 (指) 鈴木 (常総学院) 4 1 0
(右) 山田 (桐生一) 4 0 1 (左) 道上 (日南学園) 4 0 0
(捕) 佐藤(都) (聖光学院) 3 2 0 (右) 大神田 (日大明誠) 4 1 0
(指) 山崎(基) (愛工大名電) 4 2 2 (中) 山ノ井 (作新学院) 3 0 0
(遊) 小川 (霞ヶ浦) 3 0 0 (三) 渡部 (日本ウェルネス) 3 0 0
(一) 諏訪 (浦和学院) 5 0 0 (一) 石橋 (盛岡大附) 2 0 0
(三) 津田 (浦和学院) 4 0 0 打一 霜田 (東農第二) 0 0 0
(二) 木村 (霞ケ浦) 4 1 0 (二) 山口 (尾道) 2 0 0
打一 山根 (岡山理大付) 1 0 0
小林 (育英) 0 0 0
(捕) 手島 (山梨学院) 1 0 0
打一 鹿糠 (盛岡大附) 1 0 0
大貫 (日本大学) 0 0 0
打一 内山 (青森山田) 1 0 0
森下 (岡山理大付) 0 0 0
31 9 5 30 2 0


東洋大 桐蔭横浜
村上 (智辯学園)  7      24 2 6 1 0 関野 (湘南学院)  2 2/3 14 4 1 4 4
松澤 (帝京)  1      5 0 1 1 0 三浦 (川崎北)  5 1/3 26 5 5 5 3
河北 (浦和学院)  1      4 0 2 1 0 登坂 (市立川越)  1      3 0 1 0 0



東洋大・村上、60キロ差緩急で7回2安打8強入り

東洋大先発のエース村上頌樹投手(3年)が、7回を投げ2安打に抑える完璧な投球。攻撃陣も松本渉外野手(1年)の公式戦初となる右越え本塁打を含む9安打7得点と投打に圧倒し、8強入りを果たした。

村上は、東洋大のエースとして堂々と全国のマウンドに立った。「2年連続で初戦敗退。まずは初戦突破が目標だった」。初回、カウントを悪くする展開も2三振と二ゴロで3者凡退に抑えると波に乗った。「緩急を意識した」という投球は、140キロ前半の真っすぐに「80~90キロくらい」というカーブが軸。同じ球種にも緩急をつけ、相手打者を手玉に取った。

リードする佐藤都志也捕手(4年)は「芯に捉えられたのはわずか2~3球だった」と4回まで3者凡退を続ける完璧な内容だった。

対戦した桐蔭横浜の大神田丈主将(4年)は「チェンジアップ、フォークと同じような軌道で落差が違って絞りきれなかった。変化球が一級品でした」と脱帽した。

13日の準々決勝では明大と対戦する。「今日は森下さんが投げずに終わっている。明日は(投げ合ったら)負けたくない。連投はリーグ戦でもやっているので大丈夫。優勝するには明治と対戦しなくてはいけない。それが早いか遅いか。絶対に勝ちたいです」と静かに闘志を燃やした。
(2019年6月12日付『日刊スポーツ』Web版)


J SPORTS
2回戦 桐蔭横浜大 vs. 東洋大 ハイライト【全日本大学野球選手権2019】


6月13日:準々決勝 於・神宮球場:試合開始9:00 終了11:03 観衆5500人
明治大101 010 000  3
東洋大000 000 000  0
(明治)森下―西野
(東洋)村上・渡邉・松澤・河北―佐藤(都)
二塁打:北本2(明)
明治大 東洋大
(遊) 添田 (作新学院) 4 1 0 (中) 松本 (龍谷大平安) 4 1 0
(中) 丸山 (前橋育英) 3 1 0 (左) 小峰 (帝京) 4 1 0
(右) 内山 (静岡) 3 1 0 (右) 山田 (桐生一) 4 2 0
(三) 北本 (二松學舍大附) 4 2 2 (捕) 佐藤(都) (聖光学院) 4 1 0
(一) 喜多 (広陵) 3 0 0 (指) 山崎(基) (愛工大名電) 4 1 0
(指) 公家 (横浜) 3 0 0 (二) 木村 (霞ケ浦) 3 1 0
和田 (常総学院) 1 0 0 (一) 諏訪 (浦和学院) 2 0 0
(左) 陶山 (常総学院) 4 1 0 廣岡 (拓大紅陵) 1 0 0
(捕) 西野 (浦和学院) 4 0 0 齋藤 (東洋大牛久) 0 0 0
(二) 清水(頌) (春日部共栄) 3 0 0 (三) 津田 (浦和学院) 2 0 0
市岡 (龍谷大平安) 0 0 0 (遊) 小川 (霞ヶ浦) 2 0 0

小泉 (聖光学院) 0 0 0
32 6 2 30 7 0

明治大 東洋大
森下 (大分商業)  9      32 7 4 1 0 村上 (智辯学園)  6      27 6 4 3 1
渡邊 (報徳学園)  1      3 0 0 0 0
松澤 (帝京)  1      3 0 0 0 0
河北 (浦和学院)  1      3 0 0 1 0



東洋大の村上、佐藤のバッテリーは明大エース・森下に脱帽
東洋大(東都大学)は、明大(東京六大学)に7安打完封負け。最速149キロ右腕・村上頌樹(しょうき、3年)と今秋ドラフト候補・佐藤都志也捕手(4年)は、相手のドラ1候補右腕・森下暢仁(まさと、4年)に脱帽した。

 エース・村上は12日の7回112球から連投。初回1死で2番打者にフルカウントからの外角直球がわずかに外れた。「そこで切り替えられなかった。引きずってしまった」。2死から二盗の後、フォークが浮き、先制中越え二塁打を許した。6回6安打3失点(自責1)で森下との投げ合いに敗れ、「大学NO1と言われているので、負けたくない気持ちがあったけど、全然、力が足りなかった。悔しい」と唇をかんだ。

 智弁学園で16年センバツ優勝、今春リーグ戦でMVPを含む4冠の右腕でも、森下との力の差を痛感した。「オーラがあって、雰囲気から余裕。簡単に打者を手玉に取っている。全然、違うと感じた。全部が一球品。自分にはないところ。真っすぐの質から変化球。自分がベンチから見ても、安心するような投手だった。(投げ合って)すげえと思ったのは、初めてですね。森下さんのような圧倒的な力をつけたい」と語った。

 佐藤は6回2死一、二塁で152キロの直球に三邪飛。「チャンスで打ち切れなかった。4番として情けない。球が伸びてきて、見逃せばボールかもしれないけど。投げ切った森下君がすごかった」。昨年の大学日本代表で同僚だった右腕に「予想以上かな。見た中でトップ3に入る投手。受けたのと打席では感覚が全然違う。ピンチになるほどギアを上げてくる」とお手上げ。9回に二塁内野安打を放ったが、2死二塁からの左前安打で本塁憤死。整列で森下に「やっぱ、えぐいわ」と声をかけた。
(2019年6月13日付『スポーツ報知』Web版)

J SPORTS
準々決勝 明治大学 vs. 東洋大学 ハイライト【全日本大学野球選手権2019】


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東洋大野球部の大学選手権試合結果“日録”

2019-06-13 22:54:00 | インポート
東洋大学の大学選手権初出場からの試合結果を一覧にしてみました。

*2019年6月12日更新:第68回二回戦の結果を追加
*大会回数をクリックするとスコア詳細のページを見ることが出来ます。

S57 第31回 所属リーグ 責任投手 本塁打 備考
6/5 九州産業大 福岡六大学 4 1 仁村(徹) 長堀
6/7 八幡大 九州六大学 1 0 佐藤(秀)
6/8 中京大 愛知大学 4 1 仁村(徹)
6/9 法政大 東京六大学 2 3 仁村(徹) 準優勝
S60 第34回
6/12 徳山大 中国地区大学 8 1 日野 7回コールド
6/15 創価大 東京新大学 4 2 日野 黒川
6/17 九州東海大 九州地区大学 1 0 日野
6/18 法政大 東京六大学 1 4 日野 準優勝
S61 第35回
6/10 北海道東海大 北海道学生 9 7 小美濃 延長10回
6/12 福山大 中国地区大学 6 0 保坂 森(浩)
6/14 八幡大 九州六大学 4 2 保坂 田中(泰)
6/15 流通経済大 東京新大学 9 2 保坂 初優勝
H3 第40回
6/11 仏教大 京滋大学 3 7 関口 初戦敗退
H7 第44回
6/12 熊本工大 九州地区大学 1 0 塩崎
6/16 関東学院大 神奈川大学 7 3
6/18 東北福祉大 仙台六大学 3 4 延長11回・準決勝敗退
H19 第56回
6/13 奈良産業大 近畿学生 3 2 大場
6/14 東海大 首都大学 1 3 大場 準々決勝敗退
H20 第57回
6/12 函館大 北海道学生 4 0 上野(大)
6/13 東北福祉大 仙台六大学 13 0 中倉 5回コールド
6/14 近畿大 関西学生 5 4 鹿沼 中倉・松永 延長15回(試合時間5時間7分)
6/15 東海大 首都大学 7 5 優勝(二回目)
H21 第58回
6/11 九州共立大 福岡六大学 6 3 鹿沼 林崎
6/12 創価大 東京新大学 5 6 鹿沼 坂井 準々決勝敗退
H22 第59回
6/10 函館大 北海道学生 3 2
6/11 創価大 東京新大学 5 2 藤岡 鈴木(大)
6/12 八戸大 北東北学生 5 1 鹿沼
6/13 東海大 首都大学 5 0 藤岡 木村 優勝(三回目)
H23 第60回
6/8 福岡大 九州六大学 3 2 藤岡 鈴木(大) 藤岡19奪三振(大会タイ)
6/10 道都大 札幌学生 10 0 藤岡 戸田 8回コールド
6/11 九州共立大 福岡六大学 2 0 内山
6/12 慶応大 東京六大学 3 1 藤岡 小田 優勝(四回目)延長10回
H29 第66回
6/5 東海大北海道 札幌学生 2 7 飯田 ノーシード一回戦敗退
H30 第67回
6/13 九州産業大 福岡六大学 3 10 上茶谷 酒巻 7回コールド・初戦敗退
R1 第68回
6/12 桐蔭横浜大 神奈川大学 7 1 村上 松本(渉)
6/13 明治大 東京六大学 0 3 村上






投手通算勝敗
出身校 試合
藤岡 貴裕 桐生一 5 試合 5 勝 0 敗
鹿沼 圭佑 桐生一 4 試合 3 勝 1 敗
日野 伸一 上尾 4 試合 3 勝 1 敗
乾   真大 東洋大姫路 3 試合 3 勝 0 敗
保坂 彰茂 横浜商 3 試合 3 勝 0 敗
仁村 徹 上尾 3 試合 2 勝 1 敗
大場 翔太 八千代松蔭 2 試合 1 勝 1 敗
倉   則彦 常総学院 2 試合 1 勝 1 敗
上野 大樹 帝京 1 試合 1 勝 0 敗
内山 拓哉 浦和学院 1 試合 1 勝 0 敗
小美濃 武芳 東亜学園 1 試合 1 勝 0 敗
佐藤 秀明 秋田市立 1 試合 1 勝 0 敗
塩崎 貴史 広陵 1 試合 1 勝 0 敗
村上 頌樹 智弁学園 2 試合 1 勝 1 敗
関口 伊織 大宮工 1 試合 0 勝 1 敗
飯田 晴海 常総学院 1 試合 0 勝 1 敗
上茶谷 大河 京都学園 1 試合 0 勝 1 敗
0 試合
36 試合 27 勝 9 敗



個人別通算本塁打
出身校...... 学年........
中倉 裕人 PL学園 2 本
鈴木 大地 桐蔭学園 三1・四1 2 本
長堀 肇 上尾 1 本
黒川 雅史 上尾 1 本
森   浩之 PL学園 1 本
田中 泰 東洋大姫路 1 本
山下 徳人 箕島 1 本
岡本 貴志 東邦 1 本
林崎 遼 東洋大姫路 1 本
松永 隆太 九州学院 1 本
坂井 貴文 春日部共栄 1 本
木村 篤史 愛工大名電 1 本
戸田 大貴 前橋工 1 本
酒巻 翔 成田 1 本
松本 渉 龍谷大平安 1 本

17 本


対戦校別通算勝敗
試合
創価大 3 試合 2 勝 1 敗 0.667
東海大 3 試合 2 勝 1 敗 0.667
八幡大 2 試合 2 勝 0 敗 1.000
函館大 2 試合 2 勝 0 敗 1.000
九州共立大 2 試合 2 勝 0 敗 1.000
東北福祉大 2 試合 1 勝 1 敗 0.500
東海大北海道 2 試合 1 勝 1 敗 0.500
九州産大 2 試合 1 勝 1 敗 0.500
中京大 1 試合 1 勝 0 敗 1.000
徳山大 1 試合 1 勝 0 敗 1.000
九州東海大 1 試合 1 勝 0 敗 1.000
福山大 1 試合 1 勝 0 敗 1.000
流通経済大 1 試合 1 勝 0 敗 1.000
熊本工大 1 試合 1 勝 0 敗 1.000
関東学院大 1 試合 1 勝 0 敗 1.000
奈良産大 1 試合 1 勝 0 敗 1.000
近畿大 1 試合 1 勝 0 敗 1.000
八戸大 1 試合 1 勝 0 敗 1.000
福岡大 1 試合 1 勝 0 敗 1.000
道都大 1 試合 1 勝 0 敗 1.000
慶応大 1 試合 1 勝 0 敗 1.000
桐蔭横浜大 1 試合 1 勝 0 敗 1.000
法政大 2 試合 0 勝 2 敗 0.000
佛教大 1 試合 0 勝 1 敗 0.000
明治大 1 試合 0 勝 1 敗 0.000
36 試合 27 勝 9 敗 0.750



*八幡大=現九州国際大、東海大北海道=旧北海道東海大、九州東海大=現東海大九州、熊本工大=現崇城大、奈良産大=現奈良学園大

対戦リーグ別通算勝敗
対戦回数
東京新大学 4 回 3 勝 1 敗 0.750
福岡六大学 4 回 3 勝 1 敗 0.750
九州六大学 3 回 3 勝 0 敗 1.000
北海道学生 3 回 3 勝 0 敗 1.000
首都大学 3 回 2 勝 1 敗 0.667
九州地区大学 2 回 2 勝 0 敗 1.000
中国地区大学 2 回 2 勝 0 敗 1.000
仙台六大学 2 回 1 勝 1 敗 0.500
札幌学生 2 回 1 勝 1 敗 0.500
愛知大学 1 回 1 勝 0 敗 1.000
神奈川大学 2 回 2 勝 0 敗 1.000
関西学生 1 回 1 勝 0 敗 1.000
北東北学生 1 回 1 勝 0 敗 1.000
近畿学生 1 回 1 勝 0 敗 1.000
東京六大学 4 回 1 勝 3 敗 0.250
京滋大学 1 回 0 勝 1 敗 0.000

36 回 27 勝 9 敗 0.750



第57回準決勝:中倉裕人選手の同点ツーラン

第60回決勝:小田裕也選手のサヨナラツーラン


初出場の年の秋の『大学野球』誌で表紙を飾った東洋大・仁村と法政大・銚子。銚子の決勝タイムリーで敗戦。
画像



















第60回表彰式で優勝旗を受け取る鈴木大地主将
画像
















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東洋大学の全日本大学野球選手権戦績Ⅰ:昭和57年・昭和60年

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東洋大学の全日本大学野球選手権戦績Ⅲ:平成3年・平成7年

東洋大学の全日本大学野球選手権戦績Ⅳ:平成19年・平成20年

東洋大学の全日本大学野球選手権戦績Ⅴ:平成21年

東洋大学の全日本大学野球選手権戦績Ⅵ:平成22年

東洋大学の全日本大学野球選手権戦績Ⅶ:平成23年

東洋大学の全日本大学野球選手権戦績Ⅷ:平成29年

全日本大学野球選手権:これまでの優勝・準優勝・ベスト4回数

明治神宮野球大会:東都代表校の戦績

全日本大学野球選手権と明治神宮野球大会・大学の部:ベスト4以上の実績を“数値化”してみる…。

“人気の六大学・実力の東都”って本当なのか?=両リーグの大学選手権結果を比べてみる


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“人気の六大学・実力の東都”って本当なのか?=両リーグの大学選手権結果を比べてみる

2019-06-06 14:48:00 | インポート
*H30年6月6日更新
以前、全日本大学野球選手権と明治神宮野球大会・大学の部:ベスト4以上の実績を“数値化”してみる…。という記事をUP致しまして、大学選手権と神宮大会での実績を、優勝=10点・準優勝=3点・ベスト4=1点として、各校及び連盟別の得点を一覧に致しました。
その結果、大学選手権では下表のように一位・東都、二位・六大学となりました。
得点 得点構成比 優勝回数 準優勝回数 ベスト4
東都大学 317 点 32.02% 24 23 8
東京六大学 289 点 29.19% 25 8 15
三位の関西学生野球(旧関六時代も含む)が118点ですから、この二つのリーグの実績が抜きん出ていることになりますが、さてそうなると大学野球ファンの間でよく言われる“人気の六大学・実力の東都”というのは、正確には“人気と実力の六大学・実力だけの東都”ではないのか?という疑問もわいてきます。

きちんと調べた訳ではないのですが、これまで色々過去の新聞や雑誌の記事を見てきた中で、“人気の六大学・実力の東都”と言われ出すのは、大学選手権で昭和39年の第13回大会から東都勢が四連覇を果たしたころだと思われます。

そこで、先に記した方法で両リーグの代表校の戦績を数値化して年度ごとの一覧にしてみました。点数の横の記号は
◎=決勝で対戦しての優勝
○=他リーグ代表との対戦で優勝
■=決勝での対戦で敗れ準優勝
□=他リーグ代表との決勝で敗れ準優勝
△=ベスト4

といたしました。また、年代ごとの実績を大まかに比べられるよう、十年ごとに区切ってみました。

出場校数 六大学 (累計)........ 東都 (累計) 対六大学得点差
S27:第1回 8慶 ○ 10 10 専 △ 1 1 -9
S28:第2回 9立 ◎ 10 20 中 ■ 3 4 -16
S29:第3回 9 明 ○ 10 30 専 △ 1 5 -25
S30:第4回 10 明 ◎ 10 40 日 ■ 3 8 -32
S31:第5回 10 早 △ 1 41 日 □ 3 11 -30
S32:第6回 10 立 ◎ 10 51 専 ■ 3 14 -37
S33:第7回 10 立 ◎ 10 61 中 ■ 3 17 -44
S34:第8回 10 早 ○ 10 71 専 △ 1 18 -53
S35:第9回 10 法 ○ 10 81 0 18 -63
S36:第10回 10 明 △ 1 82 日 ○ 10 28 -54
(期間累計) 82 28
(期間優勝回数) 8 1
S37:第11回 9 法 ◎ 10 92 駒 ■ 3 31 -61
S38:第12回 9 慶 ◎ 10 102 駒 ■ 3 34 -68
S39:第13回 9 早 ■ 3 105 駒 ◎ 10 44 -61
S40:第14回 14 0 105 専 ○ 10 54 -51
S41:第15回 14 0 105 日 ○ 10 64 -41
S42:第16回 14 慶 ■ 3 108 中 ◎ 10 74 -34
S43:第17回 15 法 ◎ 10 118 駒 ■ 3 77 -41
S44:第18回 15 0 118 日 □ 3 80 -38
S45:第19回 15 法 △ 1 119 0 80 -39
S46:第20回 15 法 ■ 3 122 亜 ◎ 10 90 -32
(期間累計) 40 62
(期間優勝回数) 3 5
S47:第21回 15 慶 □ 3 125 中 △ 1 91 -34
S48:第22回 15 0 125 中 ○ 10 101 -24
S49:第23回 15 早 ◎ 10 135 駒 ■ 3 104 -31
S50:第24回 15 明 △ 1 136 駒 ○ 10 114 -22
S51:第25回 15 法 △ 1 137 駒 △ 1 115 -22
S52:第26回 15 0 137 駒 ○ 10 125 -12
S53:第27回 15 明 ◎ 10 147 専 ■ 3 128 -19
S54:第28回 15 早 ■ 3 150 中 ◎ 10 138 -12
S55:第29回 15 明 ◎ 10 160 駒 ■ 3 141 -19
S56:第30回 15 明 ○ 10 170 亜 △ 1 142 -28
(期間累計) 48 52
(期間優勝回数) 4 4
S57:第31回 15 法 ◎ 10 180 洋 ■ 3 145 -35
S58:第32回 16 0 180 駒 ○ 10 155 -25
S59:第33回 16 法 ◎ 10 190 亜 ■ 3 158 -32
S60:第34回 16 法 ◎ 10 200 洋 ■ 3 161 -39
S61:第35回 16 法 △ 1 201 洋 ○ 10 171 -30
S62:第36回 16 慶 ○ 10 211 駒 △ 1 172 -39
S63:第37回 16 法 △ 1 212 0 172 -40
H 1:第38回 17 法 △ 1 213 専 ■ 3 175 -38
H 2:第39回 17 0 213 亜 ○ 10 185 -28
H 3:第40回 24 0 213 0 185 -28
(期間累計) 43 43
(期間優勝回数) 4 3
H 4:第41回 24 0 213 駒 ○ 10 195 -18
H 5:第42回 24 0 213 青 ○ 10 205 -8
H 6:第43回 24 0 213 駒 ○ 10 215 2
H 7:第44回 25 法 ○ 10 223 洋 △ 1 216 -7
H 8:第45回 25 法 △ 1 224 青 ○ 10 226 2
H 9:第46回 25 慶 △ 1 225 亜 □ 3 229 4
H10:第47回 25 0 225 0 229 4
H11:第48回 26 早 ■ 3 228 青 ◎ 10 239 11
H12:第49回 26 0 228 亜 ○ 10 249 21
H13:第50回 28 法 △ 1 229 日 □ 3 252 23
(期間累計) 16 67
(期間優勝回数) 1 6
H14:第51回 26 早 ■ 3 232 亜 ◎ 10 262 30
H15:第52回 26 0 232 亜 □ 3 265 33
H16:第53回 26 明 △ 1 233 日 □ 3 268 35
H17:第54回 26 0 233 青 ○ 10 278 45
H18:第55回 26 0 233 青 □ 3 281 48
H19:第56回 26 早 ○ 10 243 0 281 38
H20:第57回 26 明 △ 1 244 洋 ○ 10 291 47
H21:第58回 26 法 ○ 10 254 0 291 37
H22:第59回 26 慶 △ 1 255 洋 ○ 10 301 46
H23:第60回 26 慶 ■ 3 258 洋 ◎ 10 311 53
(期間累計) 29 59
(期間優勝回数) 2 5
H24:第61回 26 早 ◎ 10 268 亜 ■ 3 314 46
H25:第62回 26 明 △ 1 269 亜 □ 3 317 48
H26:第63回 26 0 269 0 317 48
H27:第64回 26 早 ○ 10 279 0 317 38
H28:第65回 27 0 279 0 317 38
H29:第66回 27 立 ○ 10 289 0 317 28
H30:第67回
H31:第68回
H32:第69回
H33:第70回
(期間累計) 21 6
(期間優勝回数) 2 0


上記の結果をまとめると

六大学 回数 構成比 東都大学 回数 構成比
優勝 25 37.88% 優勝 24 36.36%
(内対戦勝) 14 (内対戦勝) 7
準優勝 8 12.12% 準優勝 23 34.85%
ベスト4 15 22.73% ベスト4 8 12.12%
上記以外 18 27.27% 上記以外 11 16.67%
66 100.00% 66 100.00%


となります。

優勝回数は六大学が25回、東都は24回ですので、10年ごとの優勝回数と、ベスト4以上の結果を数値化した得点を表にしてみますと

六大学優勝 (期間累計) 東都優勝 (期間累計) 六大学得点 東都得点
S27~36(1~10) 8 1 82 28
S37~46(11~209 3 11 5 6 40 62
S47~56(21~30) 4 15 4 10 48 52
S57~H3(31~40) 4 19 3 13 43 43
H4~13(41~50) 1 20 6 19 16 67
H14~23(51~60) 2 22 5 24 29 59
H24~(61~) 3 25 0 24 31 6
25 24 289 317



となりました。

東都は準優勝の回数が六大学の三倍近くありますが、一方で決勝での六大学との対戦は21回で六大学の14勝7敗ですので、当然のことながら六大学に敗れて準優勝に終わるケースの比率も高くなります。

決勝での六大学対東都の対戦結果
1 S28 : 第2回 立教大 6 2 中央大
2 S30 : 第4回 明治大 1 0 日本大
3 S32 : 第6回 立教大 5 0 専修大
4 S33 : 第7回 立教大 4 3 中央大

5 S37 : 第11回 法政大 5 3 駒澤大
6 S38 : 第12回 慶応大 7 0 駒澤大
7 S39 : 第13回 早稲田大 0 2 駒澤大
8 S42 : 第16回 慶応大 1 3 中央大
9 S43 : 第17回 法政大 12 3 駒澤大

10 S46 : 第20回 法政大 4 7 亜大
11 S49 : 第23回 早稲田大 3 2 駒澤大
12 S53 : 第27回 明治大 5 0 専修大
13 S54 : 第28回 早稲田大 3 7 中央大
14 S55 : 第29回 明治大 8 1 駒澤大

15 S57 : 第31回 法政大 3 2 東洋大
16 S59 : 第33回 法政大 6 3 亜大
17 S60 : 第34回 法政大 4 1 東洋大

18 H11 : 第48回 早稲田大 2 6 青学大

19 H14 : 第51回 早稲田大 1 2 亜大

20 H23 : 第60回 慶応大 1 3 東洋大
21 H24 : 第61回 早稲田大 4 0 亜大


出場 優勝 六大学に勝ち 決勝の六大学戦勝率 準優勝 六大学に敗け 六大学に敗れ準優勝(%)
駒大 14 6 1 0.167 5 5 100.00%
亜大 13 4 2 0.500 5 2 40.00%
東洋 10 4 1 0.333 2 2 100.00%
青学 5 4 1 1.000 1 0 0.00%
中大 6 3 2 0.500 2 2 100.00%
日大 8 2 0 0.000 5 1 20.00%
専大 8 1 0 0.000 3 2 66.67%
芝工 1 0 0 0 0

65 24 70.333 23 14 60.87%


優勝回数が並んでいるのは、決勝で直接対戦した際に“人気の六大学”が“実力の東都”の優勝を阻んでいるからと言えそうです。

ただ、出場校数の欄を見ていただくとお分かりの通り、出場校数は次第に増えてきております。
かつては地区によってはリーグ戦の後に地区代表決定戦を行っており、現在のように一連盟一校になったのは第四十回大会からであります。

また、翌第四十一回大会からは選手権でも指名打者制が採用されました。


そこで、今度は第四十回大会の以前と以降で分けて集計してみることに致します。

昭和27年(第一回)~平成2年(第三十九回)
六大学 回数 構成比 東都大学 回数 構成比
優勝 19 76.00% 優勝 13 52.00%
(内対戦勝) 13 (内対戦勝) 4
準優勝 5 20.00% 準優勝 16 64.00%
ベスト4 8 32.00% ベスト4 7 28.00%
上記以外 7 28.00% 上記以外 3 12.00%
39 100.00% 39 100.00%


平成3年(第四十回)~平成29年(第六十六回)
六大学 回数 構成比 東都大学 回数 構成比
優勝 6 24.00% 優勝 11 44.00%
(内対戦勝) 1 (内対戦勝) 3
準優勝 3 12.00% 準優勝 7 28.00%
ベスト4 7 28.00% ベスト4 1 4.00%
上記以外 11 44.00% 上記以外 8 32.00%
27 100.00% 27 100.00%



これで見ると、四十回以降では六大学の実績は東都と比べてやや見劣りするようです。

ですので、大学選手権の結果で見る限りでは“人気の六大学・実力の東都”となるのは、平成に入ってからの第四十回大会頃からと言えるかもしれませんが、それまではほぼ拮抗した関係のように思われます。

また、その背景には単に野球の実力だけではなく、出場校が増えたことや指名打者制の採用といった制度の変更が行われた時期と重なることも考慮しないと六大学には少々気の毒なような気も致します。


一方で東都の方もここ四大会連続でベスト4入りを逃しておりますし、66回大会では東洋大が初戦で北海道東海大に完敗を喫するなど、近年言われている通り地方大学の躍進も目立っております。

“人気の六大学・実力の地方リーグ”となって、東都の存在感が薄れてしまう事の無いよう、今年の選手権では頑張ってほしいものであります…。


画像


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