南大東島・沖縄の旅情・離島での生活・絶海の孤島では 2012年

沖縄から南東に400キロ。太平洋に浮かんだ絶海の孤島でも人々の暮らしがありました。2012年の情報をお知らせします。

人口の動向、本籍地。

2012-11-13 15:33:59 | 日記

 南大東島の人口は1283名、所帯数は613世帯となっています(2010年4月30日)。戦後の人口のピークは1960年(昭和35年)で、人口は3513人、世帯数は636世帯となっていました。世帯数はほとんど変わらないのに人口は三分の一になっていて、独り暮らしが相当に多いと推測されます。人口が減少したのは島に産業が無いからであり、高校を卒業すると本土などに就職して戻らない人が多いようです。
 また、男女比率では、男性723名、女性560名となっていて、女性が極めて少ないのが特徴です。30代から50代半ばでは男性の人数が多く、高齢独身男性が多いのではないかと推測されます。住民登録している住人の本籍地で考えると、意外にも南大東島に本籍を置いている住民は半分以下の567名(2009年9月30日)で、半分以上は沖縄本島や宮古島、久米島などの周辺の島から出身者でした。戦前は、砂糖きびの栽培のため、沖縄本島から出稼ぎに来島していた人達が多かったのが原因と思われます。最近でも島外の本籍者が移住してくる例がありますが、結婚や仕事の関係で南大東島に住まなければならなくなったからでしょう。老人に昔の生活を尋ねても、「私は20年前に移り住んできたので、昔のことは知らない」と言われることが多いものでした。
 また、統計には現れていないのですが、島には十数人のフィリピン女性も住んでいます。フィリピンスナックに勤めていてそのまま住み着いたり、島の男性と結婚したため住むことになった女性達です。人口の割合からすると1%ととなり、内地での外人比率からすると異常に高いと思われます。これも島の嫁不足が原因かもしれません。島を歩いていると、顔だちが南洋風の小学生と出会うことが多く、ここでも多国籍化していることが窺われました。写真は公園で見かけた2人のフィリピン女性です。自宅から離れた公園で、弁当を持参して昼食を食べてました。ここでは大きな声でフィリピン語を話しても誰にも気兼ねする必要がありません。日頃集落では、周りに気兼ねして下手な日本語を使わなければならず、肩身の狭い思いをしているでしょう。同郷同士が母国語で雑談することで、心の憂さを晴らしているのではないかと推測されました。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。