西荻窪の道路拡張を考える会

西荻に広い道路は似合わない! 都市計画道路132号線の道路拡張に反対して意見を発信しています。

区長宛要望書に、2ヶ月経って回答が届きました

2019-09-29 13:57:13 | 道路拡張

 「都市計画道路補助132号線に関する要望について(回答)

 
第三回定例会で質問を聞く、田中良杉並区長

やっと届いた、「要望書」への「回答」。しかし、内容は「杉並区実行計画に基づき事業化に向けて手続きを進めて行く」と、酷いものです。
 7/9に行われた区長懇談会のときに、「西荻窪の道路拡張を考える会」の名前で「要望書」を田中区長に手渡しましたが、2ヶ月過ぎても「回答」は得られませんでした。
区議会第三回定例会で共産党の山田耕平区議が「補助132号線の都市計画道路整備について」質問。
その中で、区長と住民との懇談会のときに「寄せられた要望に対して、区長はどのような回答をしたのか」と問いました。それを受けて、区が回答しなければいけないことと認識していなかったとして、都市整備部長と土木担当部長名で「回答」が届いたものです。
「西荻窪の道路拡張を考える会」が出した要望書の要旨2点と、それに対する区からの「回答」全文を載せます。

要望書の①項目(要旨)
132号線道路拡張を「計画ありき」で拙速・先行させないで、「西荻窪のまちづくり」の問題として住民とともに議論を深めてください。


①項目への回答全文
 まず、補助第132号線の拡幅の進め方についてですが、区では平成19年度の地形測量説明会から、これまで、路線測量説明会や用地測量説明会を実施しており、さらに、沿道住民の皆様に対して、オープンハウスを開催するなど事業の周知に努めてまいりました。
 当該路線は、昭和41年に道路幅員16mに計画変更され、現在に至るまで計画区域内には建築制限がかけられています。既に計画線に沿って建て替えられ、早期の道路整備を望んでいる方もおります。
 計画の見直しについては、これまでに「東京における都市計画道路の整備方針」の第三次及び第四次事業計画の検討段階で行ってきております。そのうえで優先整備路線に選定した重要な路線であり、杉並区実行計画に基づき事業化に向けて手続きを進めて行く考えです。
 今後も事業の周知に努めるとともに、様々なご意見を伺いながら、道路整備がまちの発展に繋がるよう、まちづくり方針策定に向けた検討とともに丁寧に進めてまいります。

要望書の②項目(要旨)
東京ガス西部支店の跡地を「防災公園」にできないでしょうか。
青梅街道から関根橋交差点までの道路は、東京ガスと青梅街道を結ぶ緊急道路として位置づけられ、北側から拡張をすすめる理由のひとつになっていました。
最近になって東京ガスの統廃合による移転計画が噂になって聞こえてきました。その真偽を早急に確認していただくことを要望いたします。
もし移転が確定であれば、跡地の土地については、私企業ではありますが、かつて日産自動車跡地を「防災公園」にしたように、まちづくりの問題として区が積極的に関わっていただきたいと思います。西荻地域に「防災公園」を作ってくださいますよう要望いたします。


②項目への回答全文
 次に、当該路線の東京ガスについてですが、現時点で東京ガスから、組織の見直しを検討している旨は伺っておりますが、移転等の具体的な計画は確認できておりません。今後も、公園など跡地の公共利用の視点も含めて、東京ガス西部支店の動向については注視してまいります。

<感想・意見> 
 地権者への説明会でも通知が届かなかったり、土地所有者314名中45名の出席しか得られていなかったり、さらに借家人や従業員や地域住民は道路拡張計画を全く知らない人が大勢いる事実。「住民周知に努めてまいりました」とよく言えると思います。
 そして、どこかで聞いた区長のコトバを思い出しました。「進めるな、止まれ、撤回しろということでは、お互いの話しは進められない」「道路拡張をするということであれば、共通のスタートラインに立てる」・・・
道路拡張を認めた上で、さあまちづくりについて話し合いましょう、と言うのは、「手のひらに乗りなさい、そうしたら少しは意見を聞いてあげますよ」と言われている感じ。
このような、区の問答無用の進め方には到底納得できません。

 要望書を今読み返すと、あの時は、何とおとなしかったのだろうと思います。私たちの話しを聞いてもらえれば拙速しないでもらえるかもしれない、という期待があったからです。甘かった~と今にして思います。
「緊急時東京ガス車輌の出動のため」は、道路拡張の大きな理由でした。それを最近は言わなくなった。あいまいにしておいて、事業認可申請を進めようといているのは明らかだと思います。
「計画ありき」の道路拡張、不要な道路拡張は、やめてください!



すごい盛り上がり! 再開発反対ライブ&トーク

2019-09-05 12:55:05 | 道路拡張

(9/4 高円寺再開発ちょっと待った LIVE&TALKの会場)

西荻ではありません、高円寺です
ものすごい熱気でした。
高円寺も同じく都市計画道路227号線の道路拡幅計画があり、すごい反対運動が展開されて、昨年の区長選のさなかに田中区長は「見守る」と宣言して、現在は凍結状態。
でも高円寺の人たちは、気をゆるめてはいないのです。
「高円寺再開発が起こるとどうなる!?」と警鐘を鳴らしつづけています。
[恐怖1] 純情商店街と庚申通り商店街が消滅
[恐怖2] 高いビルが建ち並ぶ
[恐怖3] 家賃が上がる
[恐怖4] 車道で街が分断される
[恐怖5] 独特な高円寺の雰囲気が失われる
[恐怖6] 面白い人材の流出

ほんとに、恐怖ですね~ (西荻の街も道路拡張→再開発が起きれば全く同じ恐怖です)

「誰でも、そのままで受け入れてもらえる街」と、若いひとたちが誇らしげに高円寺を熱く語り、歌っていました。
LIVEの熱さに、圧倒されて3時間半、クタクタになりました。

西荻も、西荻の魅力を守るために、西荻らしくこれからもガンバロー!

今や欧米の主流は、脱自動車・脱道路

2019-09-01 19:14:01 | 道路拡張

(8月31日、西荻北の遊空間がざびいで行われた服部圭郎龍谷大教授の講演会。
90名の参加で大盛況でした)


タイトルは「道路を整備すればまちは衰退する」 
最初、「えっ、道路を整備するのって必要なこともあるんじゃない?」と思ったけれど、お話の内容はそんなちっちゃな問題ではなかった。
拡張して立派な道路をつくった後のまちがどうなったかを、日本各地の道路行政事業の実態、世界各地の都市再開発の実例を示しながら、語ってくださった。
①地元の商店街がすたれる
②コミュニティーが分断される
③周辺環境が悪化する(通過交通のための道路になってしまう)
④まちの個性がなくなる(個人商店がなくなり、大手チェーン店が出店)
・・・そうです、もし西荻の道路が拡張されたら、まさにこうなってしまいます。

世界の流れは自動車から人へ
アメリカでは今や脱車、脱道路。一番遅れているといわれていたフランスでも、今パリでは市街地に車を入れない、セーヌ川沿いに車を走らせないようにするといっている。日本は40年遅れていると。
服部先生は講演の会場まで駅から132号線を歩いて来られて、この道路は「世界に誇れる道路です」「バスが通って、車と人が共存しているのが素晴らしい」と言われた。
いつも通っている私たちの街の道路をほめられて、「うっふん、ほんとにそうだ!」とあらためて思いました。

質問で、道路拡張の理由に「防災」がいつも出されるが、どう考えたら?とあり、それに対しては、
道路を拡げることが、防災にどのくらい寄与するのか、どのくらいの効果があるのかは確かでない。
都合のいいときだけ「防災」が使われているのが実態だ。(余談で、原発再開発しておいて、何が防災だ)
・・・防災については、私たちも道路拡張だけでない防災のあり方についてもっと関心をもって提起していかなければ、と思いました。