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NB Jogger's blog

NBが好きなのです

ECとステマ

2012-03-29 01:10:55 | Web
ここ最近、ちょっとだけECを手伝っていました。
その中でステマとどう向き合っていくか考えてみました。

■CGM
食べログでステマ騒動が賑わいましたが、CGMはステマに弱そうです。
CGMサイトの多くは登録制・匿名性を採用してることが多いので、任意のアカウントでインチキレビューを書いても、それを他者が見破るのは難しいです。
さらにレビュー評価制度があれば、大量の副アカで評価を押し上げてやればそのインチキレビューはより信頼できるものだと認識されるようになります。何らかの認証制度がしかれて副アカの取得が困難な場合でも、ステマ業者が人を集めて組織を形成してしまえばレビュー評価を自在に操ることができます。

■SNS
アカウントの認証に加えてソーシャルグラフを利用した場合には、問題は改善されると思います。
SNSではサイト上で友人関係を築いていきます。ここでの友人関係は実世界での面識があるかどうかは分かりませんが、コミュニケーションがそれなりに取れる親しい仲であるものとします。この友人関係により構築されるグラフを一般的にはソーシャルグラフと呼ばれています。
このようにソーシャルグラフが形成されている場面では、あるアカウントに、そのアカウントの友人が紐づいているわけですが、この紐づき方からそのアカウントの信頼性を測ることができます。
まともに利用していれば数人~数十人程度の友人関係がほとんどの場合作られます。
もし友人が0であれば、作られたばかりのアカウントでない限りは、そのアカウントは適当に作られた副アカである可能性が高くなります。そのため、このようなアカウントのレビューはあまり信用できないものと判断することができます。
これを回避するために組織的に大量の副アカで相互フォローをしてSGを偽造した場合でも、結局は割りと狭く閉じたSGになってしまい、複数の違反アカウントで同じ友人が何回も見られることになり、この点である程度見分けることができます。(ただし、見破る側のリテラシーがそれなりに求められます)

SGをそのアカウントの信頼性を測るシグナルとして利用するのではなく、そのSGを情報を取得するためのネットワークとして利用した場合、ほぼ完全にインチキレビューを遮断することができます。
信頼できる友人関係が形成されている場合、友人がレビューを書いていればそのレビューは信頼できるものと判断できます。もしそれがインチキなものであれば、それは後々友人関係を壊すことになりかねず、そういったリスクを友人が犯すとはかなり考えにくいからです。自分自身に置き換えてみたらよく分かると思うのですが、自分の友人に商品を紹介するとき、自分の評価を著しく下げたくないので、でたらめな内容は書けないですよね?

■まとめ
信頼のできるSGが構築されているSNSであればステマに強いと思われます。
ただし、芸能人や有名人など、実際にはその本人を知らないといった場合は除きます。

可用性とか信頼性を軽視するエンジニアは要らない

2012-03-11 23:41:14 | Web
標題の件。

ある案件のリリース中にいきなり「○○機能出しました!!」とか告知を出すエンジニア・・・

 お 前 は 一 体 な に を 考 え て る ん だ ! ?

機能がフロントに出たからと言って、まだ運用からはリリース完了の案内も出てないし、続いてライブチェックもやってからでないと、社内的には一応リリース完了にはならないわけ。下手したら社内罰則に引っかかるんじゃなかろうか。
終わって嬉しいのは分かる。で、よくプランナーは暴走して「出しちゃえ!」とか言っちゃう。でも、そこは最終的な作業権限を持つエンジニアが慎重に考えるとか、「No!」って言わなきゃだめでしょ!?何一緒になって祭りに乗っかってんだ・・・。
そもそも、てめえ1人でやってるわけじゃなく、実際にまだ作業してる人がいるわけだから、こういった行為はそういった作業中の人に対する冒涜ですよ。

ライブチェックで、期待通りに動作してるかをチェックしてもらい、問題があれば修正して再リリース、不可能であれば最悪ロールバックという流れになる。
このとき、もしロールバックということになると、一旦出したものを引っ込める形になるので、当然会社としては大きなイメージダウンになる。この際、リリースがユーザーの目に触れていなければいないほどダメージは低くなり、その後の謝罪告知の内容もだいぶ変わってくることもある。
だからリリース告知を出すときはある程度大丈夫という合意が取れてからなんだけども。

で、結局、やはり不具合見つかる。そいつは凹んで「帰って飲んで寝る!」と・・・


 あ ほ か - - - !

新規リリースがあるとユーザーサポートの方々はまずいお問い合わせがこないかドキドキしながら夜を過ごすし、
運用の方はサーバーのアラートメールが来ないことを祈りつつ、枕元に会社の携帯置いて寝るんやぞ。
もし担当エンジニアに問い合わせが着たり、最悪リモートで対応しなきゃいけなくなったらどうするんだ?

・・・というこの辺の一連の起き得るアクシデントに対して想像力を働かせないって、本当にエンジニアとしてどうよ?、と思った次第であります。

で、自分はといえば、そのリリースでしっちゃかめっちゃかになったコードの設計のリファクタを今やってるところでありますよ・・・。




そして、こういう人をまとめて1チーム作るので、そこのリーダーやってくれないかと打診されましたが、即行でお断りしました。
自分にマネジメントの資質がゼロなのもありますが、そもそもエンジニアとしての考えが違いすぎて面倒見切れないわ。。

業者さんといたちごっこ

2012-01-04 23:57:22 | Web
それなりに人がいるサービスを運営してるとどうしても業者さんは紛れ込んできます。
業者さんとは、あの手この手を使って一般ユーザーを他のサイトに誘導したり、メアド聞きだしてDM送りつけたり、色々と迷惑なことを行う人たちのことです。

ここでよく出る意見として、「業者の行動には傾向があるのだから、それを元に自動検知してアカウント剥奪すればいいじゃないか」というのがあります。
確かにこれが実現できれば理想的なのですが、実際にはいくつか問題があります。今、2つほど思いついたので書きます。

まずは、何らかのアルゴリズムでの検知を行った際、一定の確率で間違いが発生すること。
アルゴリズムによる検知によって
・業者を業者として判定
・一般ユーザーを一般ユーザーとして判定
の2つが実現できれば理想的ではありますが、実際にはそう上手くいかなくて、稀に、
・業者を一般ユーザーとして判定
・一般ユーザーを業者として判定
の誤判定がどうやっても発生します。
このとき、どちらも問題ではあるのですが、前者は仮に誤判定で業者の締め出しに失敗して一般ユーザーの目に触れるようなことがあっても、ユーザーは「運営何やってんだよ」といった運営に対する(若干の)不満を抱くだけで済むので、問題としては軽微です。(通報してくれればありがたいところです)
しかし、後者はそうはいきません。道端で職質されたら気分を害するのと同じ、普通に使っていて業者だと誤認されれば、一般ユーザーはかなり怒ります。その上で自動でアカウント剥奪なんてことまでしてしまったら、最悪訴訟になりかねないので、かなり重い問題になります。

なので、アルゴリズムでそれっぽいものはふるいにかけることは一応できても、完全自動化は不可能で、最終的には人手での確認が必要になります。「結構な数を判別できるでしょ?」と言われても、ユーザーが数百万、数千万いると、ふるいにかけても相当な数は残るので、やっぱりそれなりにしんどい作業になります。

次に、何らかのアルゴリズムで対策を実施しても、数日後には業者に学習されて抜けられていたちごっこになること。
例えば1分間に20ユーザーへのアクセスを試みたら業者と判定してアカウント停止措置を行ったとします。その措置が始まったことは、業者も自身のアカウント停止によりすぐに理解できます。このとき業者は、「N分あたりにMユーザーへのアクセスを試みたら業者判定される」という仮説を立て、他の複数のアカウントで繰り返し実験を行っていき、このMとNを割り出します。この作業自体は割と時間かからないようで、数日程度で割り出されてしまうようです。
業者の活動がまた活性化してくると、今度は「1分間に15ユーザーへのアクセス」でもって判定する、運営側が改修しますが、結局これもすぐに条件割り出され、いたちごっこになって打つ手がなくなってきます。また、この辺の条件をあまり厳しくしすぎると、一般ユーザーに影響が出てしまうので限界があります。
また、最近では業者もかなり賢くなってきているようで、一度アカウントをとったら数年ほど寝かせるそうです。そして、そのアカウントである日突然業者活動を行うそうで、これは普通の休眠ユーザーと区別つかないです。
なので素人が思いつくであろう締め出し策はは大抵既に実施されているか、もう役に立つ策ではない場合が多く、アルゴリズムに頼るのもすぐに限界が見えてきます。

以上、自分はその辺の部署とは直接の関わりはないので、又聞きしたり想像したことを述べましたが、対業者やってる人は大変だなと思います。

サービス運営者がコンテンツを削除するのは言論弾圧・・・じゃない

2011-12-05 00:30:08 | Web
大きなユーザーサイトだと、たいていユーザーが例えばチケット詐欺働いたりだとか、いかがわしい情報商材への誘導出したりだとか、グロエロ画像の入った日記を誰でも見れるように公開してるとか、そういったことをやっていないかを24時間監視してたりします。そして見つけ次第、ユーザーに警告出したり、該当のコンテンツを削除したりします。
このとき、こういった削除に遭遇したユーザーが「言論弾圧だ、表現の自由の阻害だ」と声高に叫びます。

しかし、犯罪系の誘導残してれば、当たり前に警察とかから怒られますし、グロエロ画像が未成年が容易に見れる状態で溢れていれば、当たり前に未成年保護系の団体から怒られます。(サイトが)
そこで然るべきところから運営が怒られて、もしユーザーに何とかしてください、と言ったら、それは速やかにやってくれるものなのでしょうか?
しばらくログインしなかったり、しかとされたり、「いや、そんなのそっちで責任もってよw」とか言われたり・・・そんなの運営は困りますよね?
なので、運営は結局削除しちゃうしかないと思うんですよね。言論や表現の自由を尊重はしてるけど、その責任全てを見るのは酷だ・・・。
あくまで想像ですけどね。

そもそも、「削除された!」ことを強調して叫ぶ人多いけど、その内容を事細かに書く人は少ないと思うんですよね。まさか「外部のダイエット関連の商材サイトへの誘導」だったり「出会い系や宗教系の勧誘書き込み」だとか「お子様見ちゃダメ」だとか、そんなもの書いてないですよね?
あくまで想像ですけどね。

なので、そういった管理義務での削除に対して、「言論弾圧だ、表現の自由の阻害だ」と叫ぶなら、ドメインとって、自分でサーバーと回線用意して、ブログツールをインストールしてやって、自分で発信環境整えましょう。誰も文句は言いません。(ただし警察とか色々な管理団体除く)

そもそも、たいていはやっちゃいけないことはサイトの利用規約に書いてあって、それを破ってる時点でどうしようもないと思いますよ・・・。

サービスプロバイダとユーザ

2010-04-06 01:50:28 | Web
一サービス運営者として、プロバイダとユーザに思うことを書きなぐってみる。

■目的
プロバイダ:サービスを提供してお金を稼ぐ
・広告掲載費
・コンテンツ課金

ユーザ:自分の生活を豊かにするためにサービスを利用する
・流通、データ管理など利便性の追及
・快感を伴うコミュニケーション

■戦略
プロバイダ:ユーザを如何にして集めるか?(認知度の向上)
・ユーザのニーズを分析し、ヒットするものを考案
・ターゲットとするユーザを見極め、利が低ければ撤退

ユーザ:自分にとって如何に利があるものを利用するか?
・高い利便性、多大な快感知
・利用コストが低い


何がいいたいかというと「お客様は神様主義を見直したい」。
結局のところ「ターゲットとするユーザを見極め、利が低ければ撤退」というところ。

ユーザ集めるためにユーザの意見を伺うことは大切なことだが、
理不尽な要求を飲んで不利益こうむるぐらいなら、そのターゲットは切ったらいい。

究極的に「ただお金を配るだけのサービス」なら誰でも食いつくだろうけど、
プロバイダ側が一方的にマイナスになるだけで意味ないよねー。

ギブ&テイク。複数の視点を合わせたとき、プラマイゼロかを考えたい。