美しい地球と伴に生きる

この美しい地球を「地球という名の牢獄」にしないため、世界のリスク情報の発信や人間としての生き方を考えてみたいと思います。

世界支配層と宇宙の真理(4 巨大な落とし穴に誘導される世界金融)

2011年09月30日 23時16分05秒 | 日記
今年の7月中旬から8月始めのUSAデフォルト問題は民主、共和、茶会派の議会内の対立とオバマ大統領と議会の対立でしたが妥協によりいくつかの条件付で解決しました。それも、当初は容易に解決すると見られていましたが、期限ギリギリで解決しました。それによるS&Pの1ランク格下げにもかかわらず、たちまち米国債が上昇し、金利が低下、米ドルが円以外の通貨に対し上昇しました。
ギリシャのデフォルト問題は数ヶ月前から協議され、EU首脳だけでも十数回の会談を重ねてきましたが、7月に決まった第二次支援の実施を巡り、今になって調査団が入り調査を行うとするなど対応が後手に回っています。また、各EU首脳は、ギリシャのデフォルトそのものは避けることが出来ないと認識しているにも関わらず、その影響を極力抑えるための金融機関救済策やスペイン、イタリアなどの連鎖防止策はいまだに決まっていません。今、検討されているのは、EFSF(欧州金融安定ファシリティ)か、EFSF傘下の新会社が、EFSFかECB(欧州中央銀行)が保証したレバレッジ(最大8倍)を効かせた債権を発行して救済に当てる方法です。現在のEFSFの資金(28日ドイツ議会で追加支出が可決)は4400億ユーロなので、最大3兆5200億ユーロの支援が可能になります。これだけあればEUの金融機関とスペインやイタリアなどの国債を買い取ることも可能になります。しかし、このような対策がなされたとしてもギリシャのデフォルトは実質上不可避であると思われます。ギリシャがEUを離脱しハードランディング・デフォルトになるか、EU管理下でのソフトランディング・デフォルトとなるかの違いに過ぎません。結局、延々と協議を重ねたのは、ギリシャ・デフォルトの影響を極力回避できる体制が整うまでの時間稼ぎであり延命策だと思われます。そして影響を極力回避した策によるEU金融機関の救済やスペインやイタリアの救済を行うと思われます。
その結果、ECBには巡り巡ったEU各国の不良国債が積みあがり、極めて不安定なバランスシートになります。どこかと似ていますね。そうです、バランスシートの資産の9割をUSA国債で占めているFRBとそっくりな状態になります。
しかし、不思議ですね。デフォルトしかかった米国債を、完全解決でなく期限と条件付で解決しているだけの不安定な米国債を積極的に買う金融市場。理解できません、納得できません。
普通の常識で判断すれば当然そうなりますが、「万が一潰れても大丈夫ですよ、元本の保証をしますから、保証料はいただきますが・・・。」と悪魔のささやきにコロッと騙されて買ってしまうのです。そうです、CDS(債務不履行保険)があるから不良資産も安心して買うのです。顧客、市民から預かったお金を慎重にリスク管理せず、安易に無責任に運用する、典型的なモラルハザードです、責任の放棄です。確か4年前のサブプライムローン問題の時もそうでしたね。将来、明らかに返済不能に陥る人々に「この住宅は将来上がるから」とささやきローンを組ませ、そのローンを束にして担保付証券(MBS)とし、さらに、それを輪切りにして複雑に組み合わせ、CDSを付け、インチキ格付け会社の「AAA」の格付けをし、CDO証券として世界に拡販しましたね。それを世界の投資家や金融機関は格付けが「AAA」なので信用して買いました。この仕組は明らかに詐欺です、インチキです。しかし、この詐欺のお金の保証はCDS販売元の金融保険会社であるAIGなどに及びその会社が潰れかけになりUSA政府がその不良債権を買い取ったり保証をしたりして収まりました。結局、低所得者の債務を膨らませ最終的に政府が肩代わりしたことになります。このときは政府が肩代わりし、保証することが出来たから収まりました。いや、収まったように見えているだけで、現実には、多くの金融機関で未処理の含み損が膨大にあります。
しかし、今回の債務は国そのものの債務です。それにCDSが付いているから安心?。
確かにギリシャ一国でのデフォルトであれば保証も可能でしょう。それが世界最大のアメリカがデフォルトすればどうでしょう。さらに、その影響で日本が、EUが、世界の国々がほぼ同時期にデフォルトするかデフォルトの危機に瀕すれば誰が保証できるのでしょうか・・・。
あっ、保証できる人たちがいました・・・。そうです。世界支配層の第一、第二勢力の人たちです。
しかし、この一連の罠は彼らが配下の複数のエコノミック・ヒットマン(経済破壊工作員)に命じて仕組まれたものと思われます。したがって、保証するハズもありません。
そして、世界の金融はこの大混乱の中、米ドル、米国債、円、日本国債へと向かっています。
巨大で底知れない暗黒の穴を隠す薄っぺらい板(CDS)の上に世界の金融が集まっています。
やがて、その金融の重みを支える板の限界を超えると・・・世界の金融は一瞬で奈落の底へと突き落とされます。
続く