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フィルムカメラの黄金時代--オリンパスペン S

2007-02-17 | カメラ
 今回は、1960(昭和35)年6月に発売された「オリンパスペン S 1:2.8 f=3cm」を取り上げてみました。このブログで「オリンパスペン FV」を過去に取り上げましたが、このカメラは一眼レフカメラではなく、レンジファインダー機でもありませんが、ファインダーをのぞくとちゃんとブライトフレームやパララックス補正枠もあります。
シャッターはコパル製で、高速側が1/250になり初代「ペン」の1/200より高速になっています。
 Zuikoというのはレンズの名前で、Dはレンズ4枚構成を表しています(3群4枚構成のレンズ)。 絞り解放F値は2.8です。 f=30mmですので、35mmカメラの画角に換算すると約43mm相当のレンズになります。
このレンズの性能も大変優れていて、実際写した感想は、引き伸ばししてみても半切くらいは十分いけるほどで、35mmフルサイズに負けないくらい、とてもシャープで驚くべき性能のレンズです。



1965(昭和40)年1月には、写真の「ペン S 1:3.5 f=2.8cm」が発売されました。このレンズは、初代「ペン」に搭載され、写りのよさに定評があったためこの「ペン S」に搭載し、発売されたものです。たくさん製造されているはずですが現存数が少ないためか、大変希少価値があります。私のカメラも状態はあまりよくありませんが、完動品です。このカメラの発売と同時に「オリンパスペン S 1:2.8 f=3cm」は製造を中止しました。やはり初代ペンのシャッターを高速にして発売することを考えていたのでしょうか。

 「ペン S」にも初代「ペン」と同様に製造時期によりいくつかの違いがあります。
写真のF2.8のファインダーカバーの塗装はザラザラしていますが、F3.5の方は光沢があります。ひとつの機種に絞って収集の対象にされている方もおられますが、私はそんなにこだわりません.
違いに気がついていなかったりして、数年たってから大変貴重なものだと分かることもあります。
ペンシリーズだけでも沢山の機種(初代ペン~EFまで)が発売されましたが、初心者や女性を対象にした機種と、プロカメラマンのサブ機として活躍したものなどがあり、大変幅広く愛されてきました。



 ペンシリーズのアクセサリー類もコレクションとして探しておられる方も多く、ペンWなどの純正フードなどは大変な高値で取引されているようです。1枚目の写真についている純正UVフィルターも探すとなると結構大変です。ネットオークションなどでは良く見かけますね。少しカメラもいじってみようと思われている方は、分解して見てはいかがでしょう。整備の手順をネットで詳しく説明されているサイトもあるようです。逆ネジが使用されていたり、アクセサリーシューのプレートの下にネジがあったり、最初は少々厄介ですが、慣れると面白いと思います。一番注意が必要なところは、軍艦部のカバーをはずす時に巻き上げノブ下部のカバーを割ってしまうことがありますので、慎重にネジを緩めてゆっくりと持ち上げる必要があります。くれぐれも壊さない程度に頑張ってみてください。


オリンパスペンS F2.8のスペック


レンズ: D.ZUIKO 3cm F2.8 3群4枚

シャッター:コパル#000 B, 1/8, 1/15, 1/30, 1/60, 1/125, 1/250

絞り: 2.8 4 5.6 8 11 16 22

ピント:目測式 採光式ブライトフレーム 最短撮影距離0.6m

露出計:なし

フィルム感度対応範囲:なし

シンクロ接点:X接点

フィルム巻き上げ:リア-ワインデイング式

電池:不要

仕上げ:クロームシルバー/ブラック

発売: 1960年6月 (F3.5は1965年1月)

発売価格:8、800円 (F3.5は7500円)




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