茶々３

激しい雨音で目が覚めました

バケツをひっくり返した様な雨が
落ちてきて　すべてがずぶ濡れ…

窓も開けられないほどに
風と共に大暴れ…

梅雨というよりは
嵐とでもいいましょうか…
そんな激しい朝をむかえました





しかし…
あれほど激しく降っていた雨も
長続きはせずに　ポツリ　ポツリと
威力をなくして　あがっていきます


空に明るさが戻り始めると
雲の切れ間より
青い空が広がっていきます

まるで　心に希望を感じさせるように…








今日は　自ら座って　窓の外を見ています
昨日より明らかに動ける範囲が広がっています


そんな茶々の姿を見て…



「この子は強い子だ」

獣医さんが驚きの声を上げます




「先生も　そう思われますか？
この子の目は　生きる事への希望を忘れていませんよね」


獣医に訴えます



「この子は　歩けなくても　生きようとしています」



獣医が　頷きながら　



「この子は本当に強い　凄い子だ」




茶々を見ながら　繰り返し言います



「先生…　頑張ってみたいのです
歩けなくても　この子の人生を全うさせてあげたいのです　
間違っていませんか？
この子を苦しめる選択でしょうか？」



「いや　間違っていない…
頑張ってみましょう…
出来る範囲でいいから、
無理しないでやってみましょう」




「お願いします」




まだ　まだ…
先は長く　どうなるのかも分かりません…

ご飯もまだ、自分では食べられません
水も　自分ではのまれません
う○こちゃんもまだ　出ません

でも…
心配していた排尿が　出ています

…といっても、自力ではありませんが…



上体も動く範囲が広がっています

ただ…
本当はまだ
身体を動かしていは行けないと言われています…が
本人が動く事は止められません


獣医も　それは仕方がないと…
だけど　人が無理に動かす事は絶対ダメと…
言われました

おしっこまみれになる身体を
温かいタオルで拭いてあげる事しか
今はできません…


日々に少しの変化を見せながら
何とか　耐えている茶々

点滴と　抗生剤の注射　ステロイドの注射…
それの効果がどこまで出るのか…
ただ祈るしかない　今です…