典雅P(卵ごはん)のMMD日記

MikuMikuDanceという3Dアニメーションツールを使用した動画や静止画の投稿しています。

新作投稿しました

2011年09月19日 | MMD全般
【MMD】ハッピーシンセサイザ【ルカ×GUMI】


エフェクトや編集の調製と、どのくらいの手間がかかるのかという
技術的課題のクリアを目指しました・・・が、

全ては子犬のようなえとルカさんの目がいけないのです。

作ってる最中はほとんど気にならなかったんですが、
2モデル共、実にけしからんですね。
そしてGUMIが欲しくなる・・・歌わせる予定はないのだけれど・・・むむむ

多段全親に関する覚書(その3 一先ずの纏め)

2011年09月08日 | MMD講座
前回の多段親の記事から間が空いてしまいましたが、
その間にPさんと呼ばれる本2で始祖6666AAPが解説をしてくれたり、
PMX規格が出たり、MMDの多段構造に関する環境は随分変化したと思います。
 前回までの続きを書いても記事としては陳腐化しそうですので、
多段構造-補間-中割 に関する、自分のノウハウを書きとめるのみとします。
読みにくく分かりにくく、MMDをある程度扱える人向けになりますがご容赦ください。

円弧運動に関する考察

限りなく正円に近くなるように、4つの方法で運動をさせてみました。

運動の中身です。
①中割:これは弧を直線の集合という考えに基づく動かし方です。運動の角が残りますが特別の改造が不要で応用も効く技術です
②回転:全ての親を軸に回転させてます。単純な円運動を考えた場合もっとも美しくスムーズな円を描きます。
③補間曲線のみ:始点と終点のみにキーをうち、X軸とZ軸に関する補間曲線を調整した運動。実は、足IKを切らずに、足を蹴りあげる動きが可能になる。
④全ての親を二つ使って補間曲線で調整:親その1はX成分のみ、親その2はZ成分のみの移動。



それぞれの方法に一長一短があります。行いたいモーションを観察したうえで、
作りたい作品におけるモーションの重要度、また、特殊な運動がどの程度出てくるかなどを吟味し、
どの運動で行うべきかを決めるべきだと思います。
多段とすべきかどうかは、少なくとも「移動」という運動に関してはこんなフローチャートで示せるかと思います。



所で、「移動」と「回転」という動作における、操作上の違いにはこんなのがありまして、
補間曲線では「移動」は3軸に分けて補間曲線を描くことが出来ます。でなければ前述の③のような運動は不可能です。
一方で回転は「回転運動」のみでしか補間を行えません。X軸、Y軸、Z軸ごとに補間曲線を分けて、
より複雑な回転運動をさせることが出来ない。補間曲線の制約の大きい回転運動でこそ多段化のメリットは大きいように思います。
では移動では多段化の恩恵は少ないのかというと、そうではありません。

3種類のS字運動を提示しました。

左:多段化した親ボーンによる、回転のみによる表現
中:すべての親一つだけでの移動(補間曲線による円弧運動)
右:全親2段使用



個人的には右が一番きれいに動けてると思います。
細かな調整まで行おうとすると、二段で作ったほうが楽だと思います。

また、円弧運動を「回転」ではなく「移動」で表現しようとした理由も見えたかなあと思います。
どうしても、円弧運動から次の動作に移る継ぎ目が出来やすい。無論、「ずらし」を加えることで補正は可能かなとは考えます。

回転による円弧の表現は「軌跡」は正確です。また、移動で表現する場合、軌跡は補間曲線に依存するので正確性を欠く。
例えばこのコーナーをこのタイミングでこの軌跡で曲がりたいという場合は円弧運動の方が適しているかもしれません。
(ロボットの市街戦などが想定されます) ですが、弧は曖昧でもいいから滑らかにまげて動きたいと思う場合は移動で表現するほうが
むしろ適しているでしょう。前作「MS」ではすべての円弧運動を移動で表現しており、ボーンの回転は姿勢変更のみです。

まとめになりますが、多段親というより、モーションを作る場合、
まず目的となる運動があります。実際の人体の動きもあるでしょうし、
アニメーションの動きのトレースなどもあるでしょう。その動きをつぶさに観察し、
要素ごとに分解し、標準ボーンに落とし込めるかどうか、

落とし込めなかった場合、標準構造で近づける唯一の手段は中割でしょう。中割出来なければ、という事ではないですが、
補間曲線で描ききれない動きを表現したいときに多段化する、という事になるようにも思います。繰り返しますが、モーション作成は
その人の運動の理解に直結してると思うのです。これは良し悪しの問題ではなく、
自分の目的とする動作、およびその理解度、必要性に合せて最適な動かし方を選択すればよいのではと思います。

モーションは重要ですが、モーションにのみ特化しても決して良い動画になるとは言えません。
モーションの達人の動画を見てみると、実はカメラや演出に大きな魅力が隠れているとも思うのです。
彼らは自分のモーションの美しい点を良く把握し、それを的確に見せている、とも言えます。

最後に多段構造を使ったモーションサンプルを提示しつつこのシリーズを終えます。

今回動画で使用したモーションは、全て改造ミクさんに同封して配布させていただきます。
(現在配布準備中)
(追記 配布開始 http://ll.la/y;kc DLL pass : mikumiku)
きちんとふれる事の出来なかった、全ての親の位置をモデルを見かけ上動かさず、
モデルの足元まで呼び戻す動作も行っています。

多段親構造の理解の一助になれば幸いです。


ObjectLuminousの使い方(1)

2011年09月02日 | MMD講座
ある意味、MMDで最も望まれていたエフェクかとも思いますが、
まだ使い方が一般化しきっていないようなので、少し纏めてみます。
エラそうに書いてますが、私も人に教わりながら試行錯誤で使ってきたので
細かな理屈は良くわかりません。その点はご了承ください。

~~~~~~~~~

※MMEを使う場合の注意点
1:PCのグラフィックボードを把握しておきましょう。 上手く行かなくて質問する場合、この情報は必須です。
2:MMDとMMEは極力最新版を使用しましょう。今の所MMD Ver7.30 or 7.39 とMME 0.2.7の組み合わせが最新です。
 (私はMMD7.30との組み合わせが殆どです。)
3:初期状態のfxファイルのバックアップを取っておきましょう。これでfxファイルを弄っても安心です。

~~~~~~~~~

さて、今回は標準ミクさんと標準ステージを使い、ミクさんの髪の毛を光らせてみます。


まず、そぼろさんの配布動画(sm13062057)からObjectLuminousを入手します。

セット内のObjectLuminous.xというファイルをアクセサリとして読み込みます。
はい、何も起きませんね。
躓いた人のある程度の方は、ここで引っかかったのでは無いかと考えます(体験談)。

ここでMMEのコントロールパネル(エフェクト割り当て)を開きます。
ObjectLuminousを追加する前はこんな感じですが、

追加すると「メイン」というタブの他に、「OL_EmitterRT」というタブが増えてると思います。
このタブを開いてみます。

何やらモデル名、アクセサリ名があって、何かが適応されてそうですね。
ここで、「初音ミク.pmd」を右クリック、サブセット展開を選択してください。

そうすると何やら番号がいっぱい出てくるので、そのうちのサブセット1を右クリック、

「解除」を選択します。そうすると・・・

はい、髪の毛だけ光りましたね。この手順で何も起きないのであれば
グラフィックボードが対応していないとか、手順以外の問題があるかもしれません。


少し解説します。MMEが0.1から0.2にバージョンアップして変わった点の一つに、
「材質ごとにエフェクトの適応を調整できる」があります。
先ほどのサブセット展開とは、モデルの材質情報を展開し、材質(今回は髪の毛)にのみ
ObjectLuminousを適応する、という行程でした。ですのでサブセット展開しないで
「モデル名→右クリック→解除」とすると、モデル全体が光ります。

これも光加減の調製によっては質感変更の手段になるので覚えておいて損の無いtipsです。
(合作アイーダのダンサーモデルは全て淡くOLが適応されてます)
では、このサブセット番号(材質番号)、手探りで知るしかないのかというと
実はすぐに一覧で見る手段があります。PMDエディターです。

PMDエディターで材質一覧を見れば何番がどの材質か一目瞭然です。

このような名前表示にはなっていない場合もありますが、
モデル操作画面から「頂点/材質マスキング」を選択、
光らせたい材質が何番なのか、探すことが可能です。


(光らせたい部分が他のパーツと同一の材質で、余計なところまで光ってしまう場合、
PMDエディターで材質を分ければ対応できます。ここでは少し趣旨から離れますので割愛します)

長くなりましたので、Fxファイルによる光加減の調製については、また次回とします。
開けば分かりますが、Fxファイルはエフェクト作者さんが
弄って良い部分と、いじると不味い部分にきちんと分けてくれています。
このブログの更新を待たずに試行錯誤してみる事をお勧めします、って、実も蓋もないですがw

2011年9月25日 追記:KIDさんがにゃっぽん外部公開日記にもっと詳しい纏めを書かれましたので、
そちらのリンクを貼っておきます。併せてご覧ください。
http://v-nyappon.net/?m=diary&a=page_detail&target_c_diary_id=994221