泣くな笑え

『肺癌闘病患者』家族の独り言

親友へ

2007-10-15 | 自分のこと
癌センターへ行った同日、一番の親友Mに、
母が肺癌を患っていること、余命宣告を受ける状態であることを告げました。
夕方、夜に土産のブドウを届けるから、と電話しながら不覚にも泣きだしてしまい、
心配をかけて本当にごめんね。

彼女は子どもの頃からの友人で、私の家族とも深く交流を持っています。
一緒に海に行ったり、買い物に行ったり。
そんな彼女に云わないなんて、考えられませんでした。
こんな情報を共有しても、彼女もつらいだけだと判っています。
けれど、逆の立場なら、私は話して欲しいと思うのです。

ずっとずっと、緩和療法か治療かと悩んでいる私が
家族の「あきらめられない希望」を支持して一緒に頑張ると、
そう決めていても苦しい気持ちを、やっと外にこぼすことができました。
抗癌剤の治療はとてもつらいと、体験したことはなくても情報として知っています。
そんなしんどい思いをさせるくらいなら、いっそ緩和療法のみで
自由に好きなことをさせてあげた方が良いのではないか、そう思ってしまうんです。
自分ならそちらの道を選ぶだろうと思うから余計に。
けれど、母の年齢を考えれば、ここであきらめきれる家族はいないんです。
そんなことはよく判っています。
だけど、いやだからこそ、悩みも深く、迷い続けていると、
私が素直に話せるのは彼女だけなのでしょう。

きちんと自分で決めて、そして迷っちゃダメだとはっきり云ってくれました。
そして一緒に泣いてくれて、一緒に頑張ろうと云ってくれて、本当にありがとう。
支えてくれる人がいる私は、とてもラッキーで救われているのだと思います。
改めて、本当に本当にありがとう。