・昭和44年1月19日(日)曇り(インドへの旅の準備)
朝食は昨日の朝に買った食べ残しのパン、チーズ、そしてオレンジジュースで済ませた。
ホテルでゆっくり寛いでから11時30分頃、インドの査証を取りに出掛けた。途中、店に安そうなサンドイッチが売っていたので、昼食用に買った。12リアルであったがパンの大きさと中身の質を考えると、やはり割高感があった。インド大使館へ行ったら査証は出来あがっていた。それを受け取り、ホテルに戻った。
夕方、談話室でロンに会った。彼から「パキスタンの通行許可証を持っているか」と聞かれ、「持ってない」と言った。彼の話だと、パキスタンを通過して他国へ行く場合、査証より取得が簡単なRoad Permission(通行許可証)の方が良いと聞かされた。査証はその国の滞在許可証であり、滞在期間は目的によって異なる。しかし通行許可証は滞在期間が短く(1週間から10日以内)、ある国からパキスタンをバス・列車等で通過してある国へ行く場合に適用されるらしい。私は初めて『通行許可証』と言う言葉を聞き、その存在を知った。
昨日、インドの大使館へ行った際、北ルートで行く予定であったなら、当然アフガニスタンとパキスタンの大使館へ行って、それらの国の査証を取得する為の行動を取るべきであったのに、私は取らなかっが、結果的に取らなくて正解であった。Mさんに会う事ばかり考えて、そこまで頭が回らなかった。いずれにしても明日、早急にパキスタン大使館へ通行許可証を取りに行かなければならない。