ドイツ時計の伝道師・南雲達也 / 南雲時計店【公式】三代目ブログ

日本人で唯一、Sinnの創業者のヘルムート・ジン氏よりジン氏の時計の公認修理士として認められています。

シースルーバック

2010年02月19日 | インポート

シースルーバック(通称:裏スケルトン)とは腕時計の
裏蓋にガラスなどがはめ込まれていて、中の機械が
見える事を指します。

多くの腕時計の裏蓋には肌にやさしい&丈夫なステン
レスが採用されています。

しかし中には裏蓋にガラスなどをはめ込み、中の機械
が見えるタイプもあります。それを略して『裏スケ』です。

電池タイプの時計は中の機械も合理的過ぎて見ても
コイルが見える程度なので『あっ、機械だな。』って程
度なので裏スケは無いに等しいくらいです。

しかし、Sinnなど会社の創業者自らが時計好きで、ゼ
ンマイ式の時計を作っているメーカーの時計には中の
機械が見える裏スケが多いです。

もちろんギナーンもジン氏がオーナーなのでほとんど
のモデルが裏スケです。

特に美しいのはGUINAND-31シリーズです。
http://www16.ocn.ne.jp/~guinand/watch-31.htm

手巻時計なので自動巻のようなオモリで機械が隠れ
る事がなく、全部丸見えです。

砂丘の波模様を氷で表現したようなストライプ、ゼン
マイが入っている円形のケースには渦巻き模様、そ
してテンプと呼ばれる調速装置の動きが見えて、男
の子のメカ魂が喜びます。

僕のようにメカニカルな物は見ているだけでも嬉しい
タイプの人は、見えないより見えた方が嬉しいです。

特に丸見えの手巻きは嬉しいので、ぜひ一度、ギナ
ーンの手巻きの裏スケを見てみて下さい。
http://www16.ocn.ne.jp/~guinand/watch-31.htm


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ストラップ

2010年02月17日 | インポート

腕時計の重要なパーツの一つ、ストラップについて
書いてみます。

時計を腕に着けるためにストラップorベルトorバンド
などと呼ばれる部品が必要です。
僕は普段はベルトと呼んでますので、以下はベルト
と書いていきます。

普段よく使われるベルトは大別して皮のベルトとゴム
みたいなベルトが使われます。

ゴムみたいなベルトはウレタン素材が使われ、ダイ
バーズウォッチなどに多く採用されています。
古くなると硬くなり、割れて切れるので最近では少々
価格的には高いけど、シリコン系のラバーが柔らか
く切れにくいので増えつつあります。

またラバーも黒ばかりでなく水色や黄色など明るい
色も増えてきて、ダイバー系の時計でもオシャレが
十分楽しめるようになってきました。

皮は更にバリエーションが豊かです。
素材は牛やワニなど非常にたくさんの種類があり、
その皮ごとに模様なども違うし、色も黒などダーク
系から黄色や白など何十種類もあります。

そしてベルトは皮の種類による模様の違いや色の
違いで腕時計の表情をガラッと変える事が出来、
凄腕のメイクアップアーティストに匹敵します。

ちなみに少し自慢をすると、店長の僕もメディアに
て時計のベルト選びの『ウォッチコーディネーター』
として紹介された事があります。

このように腕時計はベルトを替えるだけでかなり違
った表情を見せます。

店長の僕のお勧めはGUINAND-31.HS-02
Gn3102a

に、こげ茶のベルトがお勧めです。

ぜひ!!



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防水について

2010年02月16日 | インポート

腕時計の防水性能について。

腕時計の防水の強さは
・非防水
・防汗
・日常生活防水(3気圧)
・日常強化5気圧防水、10気圧、20気圧
などがあります。

その他にダイバー用の防水があります。
ダイバー用の防水は検査が厳しくなり、指定の20気圧
などの圧力を掛ける際に1.25倍の25気圧を掛けます。
さらに大気圧から25気圧に到達する時間が決められて
いて、けっこう短い時間だったりします。

このように例えば同じ20気圧防水でも日常強化タイプは
ゆっくり20気圧で、ダイバー用20気圧は25気圧を短い
時間に一気に掛けます。
これは大きな違いです。

そんな厳しい条件をクリアした時計にダイバーズウォッチ
の称号が与えられます。

また防水がダイバー用1000mとか2000mとかの凄い
防水性能があったとしても本物のプロである職業ダイバー
などが使う潜水方法の『飽和潜水』では使えません。

飽和潜水はヘリウムガスなどを使う特殊な潜水となるの
で時計も飽和潜水用があります。

本物のプロダイバー用ヘリウム対応時計はロレックスの
シードゥエラーなどが有名です。

当店が扱うドイツのギナーン社では2010年5月1日より、
ヘリウムガス対応のダイバーズウォッチを発売いたします。
Gn330ma
品番:GN-330.M。  価格:¥157,500-

これはロレックスのシードゥエラーに比べて1/4ほど
の価格で本物のプロダイバーが手に入ります。

ギナーン社オーナーのヘルムート・ジンの『より良い
時計を適正な価格で』と言う時計哲学が具現化され
たモデルと言えます。

防水も奥が深いです。


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腕時計ケース-2

2010年02月15日 | インポート

腕時計のケースについて、その2です。

前回は腕時計ケースの素材についてですが、今回は
その役割と大別を書きたいのです。

腕時計のケースは時計の大切な心臓部である機械
を守るためにあります。

機械を湿気やショックから守るためにケースは丈夫で
防水性能が重要です。

防水性能は僕ら人間が泳いだり趣味としてダイビン
グをしてもせいぜい20~30mくらいと思います。
※僕はダイビングをしないので、詳しくなくてすみません。

ですので水中で動く事による加圧を含めても防水性
能は100mあれば十分だと思います。

最近ではオーバースペックの1000mなんて凄い時
計もあります。これはもう趣味の世界ですから凄い方
が嬉しかったりもします。(^o^;

そして僕ら普通の人でなく潜水のプロの話は全く別
世界となります。

深深度で橋の土台作りや油田開発等、水中での土木
作業などを行う職業ダイバーはヘリウムガスなどを使
った飽和潜水を行います。

そしてヘリウムガスは分子が極めて小さく、機材の一つ
である防水時計の中に入り込みます。

そして浮上時に回りが減圧されますと時計の中に残っ
たヘリウムガスが膨張し時計を爆発させてしまい非常
に危険なのです。

ですので、本物のプロがヘリウムガス潜水を行う際は
ヘリウムガス対応ケースを採用した腕時計が必要とな
ります。

しかし、ヘリウム対応ケースを採用したダイバーズウ
ォッチは通常のダイバーズウォッチよりもずっと高価
なのです。
(ヘリウム対応時計:ロレックスのシードゥエラーなど)

しかし、2010年5月にドイツのGUINAND(ギナーン)
社より発売される品番:GN-330.Mはヘリウムガス
対応時計としては革命的に安い価格で発売されます。

本物のプロ仕様ダイバーズをお探しの方は参考にして
みて下さい。
http://www16.ocn.ne.jp/~guinand/watch-330.htm



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腕時計ケース

2010年02月14日 | インポート

今回は腕時計のケースについて少し書いてみます。

腕時計の主なケースの素材は
・樹脂(プラスチック系)
・真鋳(銅を主体にした合金)
・ステンレス(スプーン、メス、流しのシンクなどに使われている)
・チタン(メガネ、医療品などに使われている)
・金、プラチナ(指輪やネックレスなどに多く使われている)
以上の5種類が主に使われております。

プラスチック系は安価、軽量、ショックの吸収などの点
が良い所です。
しかし、経年劣化が早く剛性が低いので防水性能の劣
化が早いなどの耐久性不足の欠点もあります。

真鋳系は金属としては柔らかいので大量生産が出来、
比較的安価で、剛性もプラスチックよりは強いです。
しかし、サビやすく表面処理のメッキが剥げると緑色の
サビが出て皮膚かぶれなどの健康被害もあるのが欠
点です。

ステンレスは硬いので非常に剛性もあり、サビにくく、
肌にやさしく更に時計の機械に悪影響のある磁気に
対しても非磁性もあり時計に最適な素材として世の中
の非常に多くの腕時計に採用されています。
欠点としてはプラスチックなどに比べたらコストが掛か
りますが、高いってほどではありません。

チタンは硬く、軽く、肌にもやさしく、そしてコストも現在
は決して高いってほどではないので、腕時計には良い
と思われる素材です。
しかし、いくつか欠点もございます。
軽さですが、人によってはプラスチックの安い時計のよ
うなので、チタン時計が選択肢に無い人もいます。
また硬すぎるなど技術的に解決してない部分も多い金
属なので他の素材ほど腕時計ケースとして採用されて
ないです。

金などの貴金属時計の良い所はリッチに見える。
欠点は素材が柔らかいので剛性不足とやっぱり値段が
高いです。

以上のように腕時計のケースには色々な素材が採用
されておりますが、現在のところ、機械と人にやさしく、
性能維持やコストの面でもステンレスが最適なので
多くの時計がステンレスケースを採用しています。


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