個々の研究者ではなく
大学の組織が一般向けに発行した書籍対決
名工大の2冊目。
「伸びる製造業の賢い大学の使い方」
名古屋工業大学産学官連繋センター 著
(幻冬舎 経営者新書)
名工大の産学官連携センターは、現在は、
大型設備基盤センターと融合し、
産学官金連携機構と改称している。
産学官金連携機構は、研究成果の活用と
世界レベルの大型教育研究設備の共同利用等を
能動的に推進し、
名工大の「イノベーションハブ」機能強化に
貢献することを目指し、
グローバル社会に求められるニーズの素性を
捉え、技術の価値化に関する基盤的支援を通じ、
持続的な地域の発展と産業振興に産学官金連携
の中軸として最大限貢献することを目的と
しているとのことだ。
上の書は、この産学官金連携機構の前身である
産学官連携センターが著したもの。
今後の製造業にとって明暗を分けるのは、
保有する技術から新しい製品を生み出す
研究開発能力であるとし、
多くの製造業は、自社の製品や技術の優れた点
は分かっているものの、それを転用し、
新たな技術や製品に昇華させていく視点に
欠けているところ、
大学という第三者の視点を加えることでそれは
可能になるとする。
そして、
分かりにくい産学官連携を利用するメリットと
実際にどのように大学と付き合っていけば、
結果に結びつけることができるのかを
具体的な成功事例を多数紹介しながら解説する。
製造業経営者、研究開発責任者には必読の書。