デンカの宝刀(一男二女の父、元政府系金融機関職員の資格八冠王)

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どの会派が柳生新陰流の正当か?(その2:技倆編)

2022年12月05日 | 武道・武術

「深淵の色は」という書籍が

ある。

 

「深淵の色は 佐川幸義伝」

 津本陽 著

(実業之日本社)

 

この書の中に、

柳生会柳生延春師範について

書いてある。

この書は、大東流佐川師範を

追悼する書籍であり、

その中で、

他流の師範を持ち上げるような

ことをすれば、

場合によっては、佐川師範に

対する欠礼行為にもなりかねない

ところを敢えて書いているという点

及び、

津本陽氏は、数多くの古武道家、

現代武道家に会い、その様々な

技倆を目の当たりにしている事実、

また、

津本陽氏は、現代剣道の選手に

ケチョンケチョンにやられた

著名な古武道家

(名は伏せているが「いくら形が

 うまくても、ああ弱くてはね」

 という言い方をしている。)

などのことも述べており、決して、

武道家に関しておべっかを使う

ような人でもないという事々から

この書に書いてあることは、かなり

の信憑性がある、いや、と言うよりも

事実そのものであると言えるだろう。

 

で、津本陽氏がこの書の中で、

柳生延春師範(柳生会の先代)について

次のように書いている。

これは、

津本陽氏が佐川師範の納骨法要式に出席

した際のスピーチでもあるので、

佐川師範をヨイショするのは当然だが、

柳生延春師範をヨイショする必要は全く

無い場である。

 

「私は古武道の偉い方と長年おつきあい

 をさせて頂きましたが、

 人間と人間以上の超能力のある不思議

 な存在、その辺りをまたがっている

 ような感じがした方は、佐川先生と

 柳生延春先生でしたね。

 柳生先生は、理を追っていて、ある線

 からは普通の人には出来ないことが

 出来るようになった、という感じの

 方でしたね。

 佐川先生は、なにか根本から違っている

 という感じで、身長は163センチだけれ

 ども、非常な迫力をあらわされた。

 道場であれだけ大きく見えた人という

 のは、他にも会った経験が無いですね。」

 

つまり、

津本氏は、柳生延春師範が、史上最高の

達人と言われる佐川幸義師範と同等で

あると述べているようなものだ。

要するに、柳生延春師範は、他の新陰流

の師範方とは次元が違ったということに

なり、

ほんのごく一部で言われている

延春師範が厳長師範から新陰流

ちゃんと教わっていないとかの

虚偽風聞がぶっ飛んでしまう内容だ。

 

その1で述べた「柳生厳周追悼演武会」

の内容と、

ここで述べた柳生延春師範の

技倆からすれば、

延春師範は、当然に、新陰流の正統

継承者であり、

延春師範を継承する柳生会が最も正統な

新陰流ということになる。

あとは、その1で述べた「柳生厳周

追悼演武会」にて、極めて重要な役割を

果たされている神戸金七師範を継承する

春風館新陰流の有力な伝達者という

ことになるだろう。

 

 

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