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「家づくり」の周辺で感じることを、建築士がなんとなくつぶやき解説しながら・・・自由に語るかも

敷地を広げる方法(マド)

2007-01-26 17:24:07 | 家づくり

Cam_1410⑮敷地を広げる方法(マド)

先ずはマドについて・・・日本の建築において、マドの基本は昔から縦(上下階の窓の位置)横(窓の上端)が通る(並ぶ)ことがプロポーションの美しい建物と考えられています。もちろん例外もあり、流し前やお風呂では少し低くする場合やスタイルの欧米化により少しづつ変化しつつあります。それでも、なごりなのか同じように配置されます。

住宅の設計において、間取りや外観も大切な要素ですが案外忘れられていることがマドの配置なのです。特に「私が設計しました」と言い切る施主は大抵見落としがちで、こんなもんだ~で終わってしまうのです。施工サイドも、施主のいいなり的発想の方が早くて後のトラブルから逃げることになります。出来上がって後悔するのは施主だけなのです。

住宅地において建物はホボ並行に建てられていることが多いのです。必然と向かい合うマドが増え、方位性により部屋の用途は違えどお隣の様子はわかるのです。仕方なくどちらかの家が目隠しをしたり、開かずのマド、カーテン引きっぱなし状態となるのです。いっその事マドが無い方が断熱・防音効果が高く良いかもしれません。

そこで・・・敷地を広げる方法(マド)を試みます。

1.平面的な設置場所をお隣からズラス。2.高さ的な設置場所をお隣からズラス。3.透明と型板ガラスを使い分ける。この3つを考えれば良いのです。

覗いた・見えた等という下品なトラブルからも回避でき、視線が合わない効果も期待できますが・・・何よりお隣の外壁を楽しんだり、青空を眺めたり、風を感じたり、光を感じたり・・・そう、ちょっとした「プチ借景」少しだけ敷地が広がった気がしませんか?

マドひとつのセンスで業者選択「どっちがいいの?」っことになりませんか?


敷地を広げる方法

2007-01-26 05:14:13 | 家づくり

13 ⑭敷地を広げる方法

狭小住宅というブームに乗せられてか、最近では狭い土地での設計の依頼も少なくないのです。条件が厳しいほど燃えるのは設計士なら誰しもが記憶にあると思います。ところが、ニッチモサッチモいかない状況に追い込まれたとき・・・「この敷地広がらないかな~」などと出来もしないことを考え、地球は丸いので敷地境界線も上空に向って扇状に広がってはいないだろうかと疑ってみたりするのですが、現実は厳しいのです。

新興住宅地において、隣どおしの建物の距離が手の届きそうな関係にある光景を良く見かけます。民法上のアキがあればまだ良いのですが、建売などはそうでもない場合が多々見られます。軒にいたっては樋と樋が重なり暗闇をつくるばかりです。これも、まだまだ高い土地事情から区画割された敷地だからしかたないのでしょうか?

隣地との境界線は、大体の場合、地球の表面にコンクリートブロックを積み上げて形成されています。つまり、上空には線が無いのです。というか、ズーッと24時間365日永代に渡って、境界を主張し続けることは出来ないのです。あるにはあるはずなのですが見えないのです。

この部分を旨く活用すると敷地が広がるのです。いや、広がった気分になるのです。たぶんですが・・・この続きは次回より