先ずはマドについて・・・日本の建築において、マドの基本は昔から縦(上下階の窓の位置)横(窓の上端)が通る(並ぶ)ことがプロポーションの美しい建物と考えられています。もちろん例外もあり、流し前やお風呂では少し低くする場合やスタイルの欧米化により少しづつ変化しつつあります。それでも、なごりなのか同じように配置されます。
住宅の設計において、間取りや外観も大切な要素ですが案外忘れられていることがマドの配置なのです。特に「私が設計しました」と言い切る施主は大抵見落としがちで、こんなもんだ~で終わってしまうのです。施工サイドも、施主のいいなり的発想の方が早くて後のトラブルから逃げることになります。出来上がって後悔するのは施主だけなのです。
住宅地において建物はホボ並行に建てられていることが多いのです。必然と向かい合うマドが増え、方位性により部屋の用途は違えどお隣の様子はわかるのです。仕方なくどちらかの家が目隠しをしたり、開かずのマド、カーテン引きっぱなし状態となるのです。いっその事マドが無い方が断熱・防音効果が高く良いかもしれません。
そこで・・・敷地を広げる方法(マド)を試みます。
1.平面的な設置場所をお隣からズラス。2.高さ的な設置場所をお隣からズラス。3.透明と型板ガラスを使い分ける。この3つを考えれば良いのです。
覗いた・見えた等という下品なトラブルからも回避でき、視線が合わない効果も期待できますが・・・何よりお隣の外壁を楽しんだり、青空を眺めたり、風を感じたり、光を感じたり・・・そう、ちょっとした「プチ借景」少しだけ敷地が広がった気がしませんか?
マドひとつのセンスで業者選択「どっちがいいの?」っことになりませんか?