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コラム記事【5/4~5/5】

2025年05月05日 09時04分12秒 | マリーンズ2025
≪5/4≫


 「安定して投げられていると思います」。

 ロッテの育成4年目・田中楓基はここまで、5試合・7イニングを投げ、1勝0敗、防御率1.29と安定した投球を見せる。

 今季初登板となった3月23日の西武二軍戦から3試合連続で1イニングをノーヒットに抑える投球を披露。2イニングを投げた4月20日のヤクルト戦で今季初失点を喫したが、4月22日のオイシックス戦では2回を無失点に抑えた。

 今季の田中楓はストライク先行で投げられている登板が多い。その要因について「投手有利なカウントを一番意識しているので、その結果そうなっているのかなと思います」と分析する。

 石垣島春季キャンプでは制球を良くするために「キャッチボールだったり、細かい練習のところで安定性が出るようにという練習をしています」と話していたが、現在も「基本的にしっかり立つであったり、体重移動をしっかりしてやるというところを反復してやっている感じです」と明かした。

 ストレート中心の投球が目立つのも今季の特徴のひとつ。4月5日のDeNA二軍戦は1回を10球投げたがそのうちストレートが6球、4月11日の西武二軍戦も1回を14球投げたがそのうち10球がストレート、4月22日のオイシックス戦も2回・36球のうち実に28球がストレートだった。本人に確認すると、「結果的にストレートが多くなっているという感じだと思います」とのことだ。

 1月の自主トレ中に、ストレートについて「良い感覚」と話していたが、現在も「球速もそれなりにいい感じで投げられているので、悪くないと思います」と好感触。

 最大の武器であるスライダーに関して、「まだまだ改善点は自分の中で直したいところが結構あるので、そこは投げながらですけど練習しています」と教えてくれた。

 スライダーと共に、武器にしていきたい落ち球の変化球はここ数年課題にしており、1月の自主トレ期間中には「良い感覚だったので、思った以上に良いデータが出たなと思います。意外と良い感覚だったなと思います」とチェンジアップを練習し、2月の石垣島春季キャンプでのライブBPでも「悪くはなかったんですけど、初めて実際にバッターに投げてみて、もう少し精度というか、変化量が必要かなと思います」と話していた。

 シーズンが始まってから落ち球の変化球としてフォークを投げているが、スライダーに比べると割合は少ない。ただ、「結構使えるんじゃないかなという感触があるので、投げている数は少ないですけど、大事なところで使っていきたいなと思います」と手応えを掴む。

 一歩ずつではあるが毎年成長した姿を見せる田中楓基。「結果が全てな年齢だと思うので、結果を出していきたいと思います」。支配下選手登録を掴むため、結果にこだわっていく。

取材・文=岩下雄太

(ベースボールキング)

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≪5/5≫


 2025年のプロ野球も開幕から1カ月が過ぎた。パ・リーグでは、開幕前の予想で1位予想されることが多かったソフトバンク、佐々木朗希が抜けたロッテの苦戦が続いている。その両チームの監督の采配について、かつて大洋(現DeNA)の主力選手として活躍し、現在は野球解説者やYouTuberとしても活動する高木豊氏に聞いた。

【小久保監督は「腕の見せどころ」】

――開幕前はリーグ優勝候補の大本命と目されていたソフトバンクが苦戦を強いられています。ケガ人が続出しているという事情もあると思いますが、ここまでいかがですか?

高木豊(以下:高木) 劣勢になった時の、ソフトバンクの小久保裕紀監督に少し"弱さ"を感じます。強いときは何をやってもうまくいくもの。逆に、チーム状態が悪くなった時に指揮官がどういう手を打つのかが肝だと思うのですが、小久保監督は劣勢時にあまり動けない印象です。あえて動かないのかもしれませんが......。

 昨年の日本シリーズでも、2連勝したあとに4連敗を喫しましたよね。相手に渡してしまった流れを引き戻すために何か手を打つべきだったと思うのですが、結局は引き戻せませんでした。

 それと、山川穂高の状態が悪くなっても4番から外すことなく起用しています。「山川以外に4番を打てる選手はいない」という考えなのかもしれませんが、「4番はこの選手」という固定観念に縛られてしまうと、4番を任せる選手がいなくなってしまいます。今は4番にこだわる時代でもありませんしね。

――ただ昨年は、山川選手のスランプが長くても(プロ11年目で自己最長の30試合、130打席で本塁打なし)4番で起用し続けた結果、本塁打と打点の二冠王。リーグ優勝にも貢献しました。

高木 昨年は、後ろを打つ近藤健介が山川を支えていましたよね。しかし今は、近藤や柳田悠岐、開幕から5番でいい働きを見せていた正木智也も故障で離脱して、支える人間がいません。こういう状況でどんな手を打っていくのかが、指揮官の腕の見せどころです。

 ソフトバンクはずっと強いチームですし、小久保監督にそういう経験があまりないからかもしれませんが、今いる選手たちをどう起用し、どんな采配を振るっていくのかが監督の仕事。今後もその部分に注目していきたいです。

【ロッテの吉井監督は】

――ソフトバンクと同じく、苦戦中のロッテに関してはいかがですか? 

高木 ロッテの吉井理人監督にとって大事なのは、起用で"迷わないこと"でしょう。特に外野陣がそうなのですが、あれだけ能力が高い選手が揃ってくると、「偏りなく使ってあげたい」とか、「左ピッチャーには右バッター、右ピッチャーには左バッターを当てたい」と思ったりするかもしれません。

 でも、そういうことは一切考えなくていいと思うんです。「誰をレギュラーにしたいか」だけを考えたほうがいい。当然、選手側が監督にそう思われるようなプレーをすること、結果を出すことが前提ですけどね。

――そうでなければ、軸になる選手が育っていかない?

高木 育ちませんし、責任の所在がなくなるんです。責任を2人で背負いましょう、みたいな感じになってしまう。レギュラーとしての責任の重さもあるし、控えの選手には控えの選手に必要な意識もあるのですが、中途半端に併用すると選手たちが自分の役割を明確にできないんですよ。非情になりきれるかどうかですね。

 確かにいい選手がいれば、併用したり休ませたりしながら戦っていきたくなるでしょうが、それをやりだすと「結局、どっちの選手を使いたいんだろう」と選手がシラけてくることもあります。平等に出場機会を与えることが、逆に不協和音を招く可能性もあるんですよ。

――誰をレギュラーにしていくか、という点は首脳陣で共有したほうがよさそうですね。

高木 そうですね。首脳陣みんなで話し合って、誰を中心選手に育てていくのかを決めたほうがいいと思うんです。ロッテに関しては、個人的な意見になりますが、技術の高さや走・攻・守で貢献できるといった観点から髙部瑛斗、藤原恭大は外せないと思うんですよ。楽天の宗山塁もそうですけど、今の彼らに休みはいらない。使い続けて大きく育てていってほしいんです。

 昨日は藤原が、今日は山本大斗が打った。でも、岡大海も使いたい。「さあ、どうしよう」と監督が困ってしまったら、選手はもっと困ってしまいます。レギュラーと控えをしっかり分けしたほうがいい、というのが僕の考えです。

【もっとも"厳しい"監督は?】

――選手を併用する利点もあるとは思いますが、確かに"責任"を感じにくくなる側面はあるかもしれません。

高木 選手は多くの試合に出ることで自分の成績に責任を持つようになるし、チームの成績に対しても責任を負うようになるんです。併用されていると、その責任を感じにくい。それと、"これ"と決めた選手は、相手のピッチャーと相性が悪くても使っていくべきです。データが重要な判断材料のひとつであることは否定しませんが、それではいつまでたっても壁を超えられません。

 そのためには監督が選手に厳しく、非情にならなければいけない。プロだから勝たないと何を言われるかわかりませんが、自分が"嫌われ役"を買って出るぐらいじゃないといけない、と思うんです。

――選手への厳しさを感じる監督を挙げるとすれば?

高木 一番厳しいのは新庄剛志監督ですよ。例えば、(4月15日の)ロッテ戦で奈良間大己が種市篤暉からチーム初ヒットを打っていたのですが、次の打席にチャンスで見逃しの三振をしたんです。そうしたら、その次の打席でのチャンスでは代打を出しましたからね。

 ただ、チャンスをものにした選手、認めた選手は簡単には代えていません。万波中正、清宮幸太郎もそう。これから野村佑希もそうなるかもしれません。チャンスを与えて、チャンスをものにできなかったら外すという感じですよね。そういった選手起用がチームにいい緊張感を与えていると思います。

著者プロフィール
  • 浜田哲男 (はまだ・てつお)
    千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界でのマーケティングプランナー・ライター業を経て独立。『ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)』の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ系メディアで企画・編集・執筆に携わる。『Sportiva(スポルティーバ)』で「野球人生を変えた名将の言動」を連載中。『カレーの世界史』(SBビジュアル新書)など幅広いジャンルでの編集協力も多数。
(Sportiva)


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