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コラム備忘録【5/16】

2021年05月16日 23時01分22秒 | マリーンズ2021
≪2021/5/16≫

ロッテ佐々木朗希(19)の原点は“高2秋の7失点”…いよいよ一軍デビュー「楽しまないとダメかなと思う」【登場曲は人気女性シンガー】

 背番号「17」が一軍に合流した。

 5月14日、ZOZOマリンスタジアムで行われるライオンズ戦の試合前練習の中に佐々木朗希投手の姿があった。リラックスした表情で時折笑顔を見せながら体を動かしていた。楽しそうに見える姿が印象的だ。

 2年目の今季、イースタン・リーグ5試合に先発をした。20イニングを投げて防御率0.45。5試合合計で被安打10の19奪三振、自責は1点(失点は3)という圧巻の結果を残しての一軍合流だ。四死球は5個でMAX156キロ。毎試合、150キロを超えるストレートをいとも簡単に投げ込んでいるようにすら見えた。


 二軍戦での結果について佐々木朗希本人は「あの力感でスピードも出ていたと思います。自分の中では思ったよりもスピードが出ていた。平均球速も出ていた。あんまりガッとならないようには意識をして、いい形で投げることが出来たと思う」と充実した表情で振り返る。

“奪三振ショー”の意識はない

 特に手ごたえを感じたのは4戦目、5月1日のジャイアンツ戦(ロッテ浦和)。6回を投げて65球、被安打1、無失点に抑えた試合だ。

「リズムがよかったと思う。先発としてはリズムを大事にしている。ポンポンと投げたい。抑え投手とか短いイニングを任されるときは、もっと力感のある感じが必要かなと思うけど先発としてはリズムを大事にしている」

 周囲はどちらかというと豪速球による奪三振ショーをイメージしている部分があるが本人にとっては、その意識はない。とにかくアウトをとることを最優先に考える。

 キッカケは大船渡高校2年時の秋、秋季岩手大会準決勝での盛岡大付属高校戦(花巻球場)にある。この試合、佐々木は先発して被安打10、7失点で敗れ決勝進出を逃した。

「なんで打たれたのだろうといろいろと考えた。映像を見たり、人の話を聞いたりプロのインタビューを見たり。答えはもちろん1つではなくていろいろあるのだろうけど、その中で行きついた答えが1つあった」と今でも当時を悔しそうに振り返る。

 それは打ち取り方だった。完璧にこだわり、圧倒的な投球にこだわり、三振にこだわってきた。結果、自身のリズムを崩し、力みを生み、体力は消耗していった。しかし本来、野球はアウトをとればいいのである。その原点に立ち返るキッカケとなった試合だった。

「中学校の時や高校時代もそれまではファウルを打たれるのも嫌なところがあった。当てられたと思ってしまった。でも本来はファウルでもストライクを1つとれる。そう考えるようにした。外野フライでもそう。いい当たりをされてフェンス手前でアウトになっても完全に抑えて浅いフライで打ち取ってもアウトはアウト。変わりはない。ああ、自分に欠けていたことは、これだなと確信した」

相手をアウトにすることが一番大事

 意識を変えた佐々木はその後、怪物への道を突き進んでいった。高2秋準決勝で負けた悔しさを胸に成長を続けていった。2019年ドラフト会議で4球団競合の末、千葉ロッテマリーンズにドラフト1位で入団。そして2年目の今、満を持してデビューの時を迎えようとしている。その原点は高2秋に味わった悔しさ。だから今年5試合に先発した二軍の公式戦の中で6回を65球、無失点に抑えた試合をベストゲームと考える。

「空振りをとれなくてもなんとも思わない。ストレートでファウルをとれたらいい。投げた試合でも相手がストレートを狙ってきている中でファウルをとれた。それはすごく良かった。先発投手としては球数を少なくてしてイニングを稼ぎたい。相手をアウトにすることが一番大事だと思う」

 いざ、デビューへ。緊張しているようにも見えるが楽しんでいるようにも見える。きっと本人もワクワクとドキドキが入り乱れる独特の心境なのだろう。

「プロに入って何が成長したかと問われると明確な答えを口にできないけど、精神面は強くなったかなとは思います。何事も楽しいと思わないとダメ。辛いこともいろいろあるのだろうけど、やっぱり楽しまないとダメかなと思う」

 マウンドに上がる時の登場曲はずっとこの曲と決めていた。人気シンガーソングライターあいみょんの『今夜このまま』。プライベートでもリラックスしたいときはあいみょんと決めている。一軍のマウンドで投げることのなかった1年目。いつもいつかあいみょんの曲が流れ、自分がマウンドに向かう姿を考えてモチベーションを上げていた。「テンションが上がります。あの柔らかい感じが好き。最高です。あいみょんさんのことなら1時間は語れますよ」とあいみょん愛を語る。

 プロに入ってから率先して野球だけではなくいろいろな事を楽しんでいるように見える佐々木。グラウンドでも笑顔がよく見られ、オープン戦で初めての一軍戦を投げ終えてロッカーに戻ってきたときの第一声は「超楽しかったです」だった。一軍公式戦でもきっと同じ気持ちを大事にしながらマウンドに上がるのだろう。

 5月16日のライオンズ戦(ZOZOマリンスタジアム)。いよいよ一軍公式戦のマウンドに上がる。アウトの内容にはこだわらない。とにかく今、マウンドで投げていることを楽しんで、自分のパフォーマンスを見せる。それが千葉ロッテマリーンズの背番号「17」、佐々木朗希なのである。

梶原紀章(千葉ロッテ広報)

(Number)

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