ぴんとぐらす

Jazz Rock Photo & Essay

サイモン・フィリップスSimon Phillipsドラムクリニック@コットンクラブ

2012年07月23日 18時43分27秒 | LIVE

サイモンのドラムを体験しに丸の内のコットンクラブへ行って来ました!
と言っても僕はドラマーでも何でもないわけで
専門的にどうのこうのという訳ではなく単なるファンの一人としてサイモンの
ドラムを体験に行ったのです

まずはサイモンが登場していきなりフリーのドラミング
ナント20分以上いやそれ以上か? とにかくかなり長い間叩き続けたのです!!!!
聴いている僕としては長いなんて感じなかったけど 
終わった時サイモンが「俺今何分叩き続けたんだ?」と言っていました
それだけ本人も陶酔したドラミング
打音の一つ一つの粒が僕に当たって弾けて火花が散ったような感覚
サイモンのドラムを生で聴くと僕は何時も気持ちの何処かが強いショックを受けたような感覚になってしまいます
初めて聴いた86年の軽井沢での演奏もそうでした
まるでジェフ・ベックとステージ上でバトルしているかのよう

サイモンのドラムはどんなに早く叩いても音が混じらないというか濁らないというか
打音の全てクリアーで鋭利な感じ
それが最大の彼の魅力なんです (ドラマー目線ではない陳腐な表現かもしれませんが僕は一ファンとしてそう思うのです)

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今回はステージにドラムは無くて普段は客席の場所にドラムがセットされています
お客さんがサイモンのドラムを囲むように会場がセットされていました
PAはなくて聴こえる音は全て生音と言う普段では考えられないようなゴージャスな体験
更にはサイモンのまで2mぐらいの接近戦
僕の席はサイモンの後ろ斜め45度位から覗き込める
これまた通常のライブではあまり体験出来ないポジションでフットペダルの踏み具合などつぶさに観察出来ました

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で、感動のフリーの演奏が終わると次は質疑応答

ここでもサイモンが質問者の目を見ながら丁寧に
答えてくれます
その中でも僕自身がとてもお勉強になったことを書いておきます。
その1
ドラムは自分の持っているフィーリングを大切にして叩くべし!
その2
ガムテープなどでミュートはするな!!
その3
デカイ音で叩けばいいてもんじゃないよ!
その4
アーティスト別に又は曲のジャンル別に自分のドラムのスタイルを変える事はない (例えばチューニングなども)
其れよりもその曲にマッチする様に叩くことが重要だ!
その5
ドラムは毎日叩ける様にセットした上で
リラックスして基礎練習(ウォームアップ)をすべし(サイモン自身はツアーで忙しくて基礎練習は毎日は出来ないそうだ)
又両手で均等に叩ける様に練習する(スネアで見本)
シングル、ダブル、トリプル 高速ダプル、トリプル 超高速ダブル、トリプル
それに9拍でバスドラ 6泊でバスドラ 変拍子云々 僕には分かりません、、、、
だけどサイモンその練習常人には出来ませんから、、、、
その6
ツインバスについて( 今となってはプロの中で少数派だと言っていた)
ツインバスの連打は
他のメンバーの演奏に火を付けて盛り上がりを作るものでなく
他のメンバーの配慮で際立つものである!
東京ドームでのミック・ジャガーの公演を例に上げて
あの時ギタージョー・サトリアーニが
サイモンのバスドラ連打を際立たせようと
自分のギターのボリュームを絞ったのだそうだ
ナルホド!!!あの時のキレキレのサイモンの演奏は
ジョーの天才的な感覚でなし得た、ものだったんだ!!!!
やっぱり人より抜きに出る者の考えは凄い!!!
何よりバンドマンとして凄い!
結果ジョーもサイモンもミックのバックを
かなりの完成度で仕上げたわけなんですな
そのライブに観客として参戦していた僕としても深い感銘を受けました

そしてクリニック中
普段は絶対に見れない光景に何度か遭遇したのです
その1
サイモンのレギュラーグリップでの演奏!!両手交差!
演奏中マッチドになったりレギューラーになったりシンバルを裏から叩いたり
こんなテクニックを使う事もあるのかなぁ?
最初デキシーランドジャズを演奏演奏していた彼が
ロック系の音楽を演奏するようになってマッチドグリップに変わった
しかしチップの無い方(スティックの後ろ)で叩くのはイレギュラーだと考え
またタムタムなどの数が増える事によってハイハットのバーの高さが邪魔になり
それを克服するために今のパラレルなスタイルに変わった
と言うような事を言っていたと思う

その2
本人がスネアを自らチューニング!!(サイモンぐらいになるとチューニングは専門のスタッフが行うのだ)
これはエルトン・ジョンのレコーディングにおけるビックサウンドの作り方として
スネアのテンションを下げて使った事を説明した時に本人自らサブのスネアを使ってチューニングをしだしたのだ
こうすする事によってレコーディングではビックサウンドが得られるのだという
その3
スペース・ブギーの
ドラムだけの生演奏!!!!しかもほぼフルコーラス!
あの、、、ジェフ・ベックの、、、ゼア・アンド・バックの、、、スペース・ブギー
サイモンも久しぶりだと言っていたが
なんてこった!!!オリジナルのままのスピード感!!!そして強弱の妙!!!
生音でペダルさばき見ながら、、、
トニー・ハイマスやジェフ・ベックの演奏が聴こえてきそう
そして僕は泣きそう!!!
その4
サイモンの日本語
チュウハイ 二ハイ クダサーイ!!(笑)

最後にもう一度フリーの演奏!
前半とは違う
オクタバンやゴングバスを使ったライブでサイモンがドラムソロで使うパターンに近かった気がした

ラストにドラムマガジンに載ると言う
全員での集合写真を撮って終了
握手までまでしてもらって
5時新幹線に乗って次のライブ会場へ向うと言うサイモンと
お別れしました

僕はもう何度もサイモンのライブを観てきましたが
今回受けた印象は他のライブでの印象と全く違うものでした
それは彼本人が言うようにライブでは曲にマッチングするように叩くサイモン
それも凄いが
しかし今回のクリニックではどこにも規制がない状態のドラマーサイモン
超一流プロのドラマーとはこうゆうものか、、、、
改めてサイモンのスキルの高さに驚くばかりでした


今回は僕にとってはまさにスペシャルデー
そしてこの日来ていた限定100名の人達もそうだったと思いますが
とてもいい体験をさせて頂きました!
ありがとうサイモン 明日からのブルーノートの
ひろみプロジェクトでまた会いましょうね\(^o^)/

参考映像

SPACE BOOGIE

サイモンツインバス ジョー・サトリアーニの妙


コットンクラブホームページで写真掲載
http://www.cottonclubjapan.co.jp/jp/sp/2012/0722_simon/#simon

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7 コメント

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Unknown (kk)
2012-07-24 03:47:44
それはスペシャルな体験でしたね~!!

リポすごくおもしろかったです!!
どんなことをするのだろう?と思っていたのですが想像以上に内容の濃いものですね。
それにしてもmukunohigeさん集中して見ていたんですね!
読んでいてとても勉強になったしおもしろかったです!!

明日からのライブも楽しんでください!
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kkさんへ (mukunohige)
2012-07-24 16:06:10
いつもコメントありがとうございます!o(^▽^)o

この記事は帰りの新幹線の中で書いたものですが
なにせ僕のボケた頭が
うす~い記憶を頼りに書いたものなので
ちょっと不安なんです

大体これで合ってますかね?

それにしてもサイモン最高でした~ ☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
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Unknown (pps)
2012-07-24 22:25:50
邪魔になったのはスネアではなく、ハイハットのバーですね。
サイモンのセット、ハイハットスタンドのロッドがとても短いです。
とにかく素晴らしいクリニックでしたね。
詳細レポありがとうございます!
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pps様へ (mukunohige)
2012-07-25 15:56:59
ご指摘ありがとうございます!
自分としては「ハイハットのバー」と書いたつもりだったんですが「スネアのバー」になっていました!
大体スネアのバーってなんだよ!って言う話しですよね(^^;;
本文の誤った部分を訂正しました

ありがとうございましたm(_ _)m
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グランドピアノ (すぎちゃん)
2012-08-03 23:27:19
5かなり前に私がサイモンの真似してそっくりなキットを組んでいた頃、何かの資料?雑誌?
記憶はさだかでは内ですが、サイモンのドラムセットに対する考え方がのっていたのと、全くリンクする内容と感じましたよ。
サイモンはドラムキットをグランドピアノと同じだと言う考え方を持っているようです。
ピアノは曲によって、全く使わない鍵盤があります。それどころか、ワンステージでも一回も使わない
鍵盤も山ほどありますが、だからといって使わない鍵盤をいちいちはずしたりしない。
使っても使わなくても、そこに当たり前にあって、しかも共鳴したりもする。
それでひとつの楽器だと。
ミュートも基本ノーミュート。BDのみタオルのミュート。
よくまねしたなぁー。懐かしいなぁー。テキパキテキパキ!
それにしても自分的には、プリンスの野外が圧倒的にツボです!!
昨日仕事でそこに行ったときに、あ、そういえば!って思い出してしげしげとゲレンデを眺めてしまった。
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いけない (すぎちゃん)
2012-08-03 23:40:38
プリンスの野外って・・・・
軽井沢プリンスのゲレンデでやった、Jeff Beckのバックで来たやつね♪
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すぎちゃんへ (mukunohige)
2012-08-05 01:46:14
そうか!!グランピアノ確かにアレはグランドドラムだな^^

忘れられないね軽井沢プリンス
今でもNa1LIVEだよ

ミュートの件はマヌ・カッチェも同じだね
ただサイモンはバスドラのミュートは通常時と録音する時は若干変えているみたい

あとタムタムはサイモンの発音だとトムトムって言ってた
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