ミセスローゼンの上人坂日記

留守番の犬に優しき虎落笛

山中湖にはこのような小展望台が屋根に付いてる山荘が多い。展望台なしの平屋に住んだら住んだで、今日は富士が見えるか見えないかと、犬の散歩しながら、ウキウキ登る楽しみがある。

ニックと結婚して「よかった」と思った日はたくさんあるが、昨日もそう思った。JVSO(ジャパンヴィルトゥオーゾシンフォニーオーケストラ)のリハについて行った。三枝レクイエムを初めて生でオケで聞いた。ソプラノの森麻季さん、テノールのジョン健ヌッツォさんも歌われた。感動した。弦楽器は虎落笛(寒林や竹垣に吹く風)のように切なく、日本語の歌詞や管楽器、ベルの音が特に心にしみる。巡礼の鈴や除夜の鐘を思い出すのはやはり日本人の感性だと思う。これもまた侘しさ寂しさ、そして悲しみを受け入れた静かさだ。合唱が入るのが待ちきれない。
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