二つのことを書きます。言っとくけどじまんじゃないです。
ひとつは、弓子がある州で行われるチェロコンクールの一次に残った。残ると信じてたけど、不安だった。めでたい。ファイナルは八月中。
もうひとつはロマンチックエピソード。先日、楼前先生と待ち合わせて外食をした。レストランウィークで、有名レストランが格安サービスをしてた。そういうことに抜け目ない先生が予約を取った。私は仕事帰りに、Tシャツとジーンズからブラウスとスカートに急いで着替えて、汗かいて21クラブまで歩いてった。この店は以前から気になってた。店の外に立ってる人形達が不気味で、何の店だろうといぶかしんでた。ついに中に入れるので嬉しかった、入り口までくると、ちょうど中から一人の老人が出てきて、私の顔をじっと見た。彼は、亡き恩師を外人にしたような赤ら顔で、(ユアンマクレガー主演のティムバートン映画)ビッグフィッシュの中で魚になる男性にも似て、ただの太ったおじいさんなのだけどどこか好感が持てる。彼は私に話しかけてきた。
彼「あなたはこれから食事をするのですか?」
私「はい。友人と待ち合わせしているのです」
彼「もしそのかたが来なかったら、私と食事してもらえませんか?」
私「彼はすでに来ています。遅れたことがないのです」
彼「それでもまんがいちということがあるので、ここで待っていてもいいですか?」
私「でもあなたはすでに夕飯を終わって出てこられたのでしょう?」
彼「あなたの顔を見たとたん、もう一度食べたくなりました」
こんな台詞普通いえるか?
で、頑固に待つという彼に、私はにこっとしてから、さっと中に入ってった。
すぐに執事がそばにきて、「楼前様がカクテルルームでお待ちです」と告げて、私を導いてった。それっきり、私は外を見ることはなかったが、心の中で彼のことを考えた。彼は十分くらい待って、たぶん煙草を吸って、それから軽い足取りでどこかのホテルに帰った。あるいは映画館にでも行った。体が二つあったら、彼と行きたかったなあ、と私はいっしゅん思い、それから食事に専念した。
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更紗
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