プチ早期退職者の資産運用+αブログ

三菱マテリアルの銘柄累損が増える一方

 昨日、三菱マテリアルを節税売した。買戻しも済んでいるが、銘柄累損は増える一方だ。三菱マテリアルへの投資状況や節税売の話に加え、株主優待や純金積立にまつわる話も少し書いた。


三菱マテリアルの長期的な値動き

 三菱マテリアルは旧財閥系の大企業なのでご存じの方も多いと思うが、日本を代表する非鉄金属の会社で、セメント、銅、加工、電子材料の4コア経営をしている。1990年に三菱金属と三菱鉱業セメントが合併して戦後の財閥解体前の組み合せに戻った


 ちょっと余談になるが、昔、三菱鉱業セメントを買おうとして買い損ねた覚えがある。40年近く前、会社員になってから株式投資を始めたが、今のような便利な投資環境はなかった。平日は忙しいので、週末に一週間分の日経新聞を見ながら興味を持った銘柄の日足チャートをグラフ用紙に自分で書いていた

 三菱鉱業セメントもそのような銘柄の一つだったが、値下がり幅が徐々に小さくなり、そろそろ底を打ちそうだった。チャート形状でいうなべ底のパターンだ。それで月曜日の朝一で証券会社担当者に電話して指値買注文を出した。確か300円だったと思うが、株価は結局その後一週間301円までしか下げず買えなかった。

 1円違いで買えない、売れないとか、指値を付けたはずなのに出来てないなど案外よくあると思うが、これが最初の経験だったのでいまだに覚えている。


 話を元に戻す前に、三菱マテリアルの1980年以降の年足チャートを以下に示しておく。


 出所:株探(https://kabutan.jp/stock/chart?code=5711)


 売買記録(当時はメモ帳に書いていて、その後エクセルで作った管理表に転記した)を見ると、三菱マテリアルを最初に買ったのは1993年8月で、49.6万円投資している。当時のメモは1,000円単位でしか残してないので、490円(10株併合前)で1,000株買って、手数料が6,000円ほどだったのだと思う。当時は手数料も高かった。

 チャートで見れば、1989年のバブル時のすごい高値から下げてきて、1992年8月に340円で底を売って上げに転じ、1993年には500円を超えるまで戻り、そこから押してきた500円割れを待って買ったのだと思う。

 その後はさらに下げたものの1996年に646円まで上げたが、その程度では長期投資家としては売らないし、株主優待(後述)も利用していた。結局、バブル崩壊の余波は延々と続き、2003年4月には本当の大底の102円を付けた。バブル時の高値の1/10以下(約7.5%)まで下げた訳だ。この銘柄も、下手な時期に個別銘柄を買っていると30年経っても報われないという典型例の一つだ。

 リーマンショック前は799円まで戻したが、再度暴落し、その後は徐々に戻していき、アベノミクス相場で2015年6月に高値を付けた。以降は下げ続け、コロナショックでも下げ、戻りは鈍いままだ。

 私の途中の売買履歴はややこしいので書かないが、この長い期間、節税売、買戻しを繰り返してきたのだった(買い増し、利食いも少しはある)


直近の決算発表と節税売

 三菱マテリアルは、11月19日に第2四半期決算の上方修正、通期業績見通しの変更(営業利益は下方修正、経常利益は上方修正)、増配(50円⇒80円)を発表した。修正内容や理由等、詳しい情報は以下の開示資料にある。

2022年3月期第2四半期連結累計期間の業績予想値と実績値との差異、業績予想の修正、剰余金の配当(中間配当)及び配当予想の修正に関するお知らせ


 事前予想(コンセンサス)との関係もあるが、よい決算だし、増配も高評価だと思った。しかし、翌日の株価は窓を空けて100円以上下げて始まり、陰線となった。終値ベースでは7%以上も下げていた。下げ過ぎではないかと思ったが、同時に節税売・買戻しのチャンスかなと思った。前場の下げを見て、私は以下のツイートをしていた。




 その後、2,000円割れになるかと思って様子を見ていたが無理そうだったので、節税売を行う予定のサブ口座とは別にメイン口座で事前に2,060円で100株買った。そして昨日、2020年1月に2,900円で買い戻していた100株を2,070円でまた節税売し、8.4万円弱の損失を計上した。これで、この銘柄の累損は25万円ほどになった。


株主優待と純金積立

 三菱マテリアルには、金地金をグラム当たり5円だけ安く買える株主優待がある。これは私が長年続けている純金積立にも適用されるし、地金型金貨を店頭で買う時も1oz貨で150円ほど値引きしてくれる(最近は買ってないが今でも大丈夫なはず)。

 金価格がグラム1,000円台だった頃は、5円の価値は少しはあったが、最近のように7,000円台になってくると小さ過ぎてありがたみがない。金価格は2019年あたりから上げ足を速め、昨年はさらに高くなった。その結果、長年の純金積立は大きな利益をもたらしてくれた。積み立てた金は少しずつ売ったりしていたが、昨年は非課税になる範囲内で何回も売った

 株式投資の方では長い時間かけて銘柄累損を増やしてきたが、純金積立ではそれを上回る利益を得てきたので、多少は気が晴れるというものだ。

 金価格は、2020年の夏に一旦天井を付けたが、最近はドル建て価格が少し戻した上、円安もあって国内価格は最高値圏に戻してきた。参考までに、三菱マテリアルが提供している金価格の5年チャートを載せておく。


 出所:GOLDPARK(https://gold.mmc.co.jp/market/gold-price/#gold_5year)


 国内価格は昨年の夏に売却した時よりも高くなってきたので、再度、利食いを考え始めてもよいかもしれない。しかし、欧米を中心にコロナ対策で膨大な給付(バラマキ)も行われたので、お金の価値が下がってしまったと思う。その分だけ株式等の資産インフレも進んだ。最近は世界的に消費財の価格も上がっており、実際の持続的なインフレが始まっている可能性も高い。これらの点を考えると、安易に利食いし難いので悩ましいところだ。



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