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トルコリラ円の買ポジションが悲惨な状況

 最近のトルコリラの崩壊相場で、スワップポイント狙いがメインのFX口座のトルコリラ円の買ポジションが悲惨な状況になっている。トルコリラに関しては、最近は日々動きがあるし、自分の投資の失敗例として一度まとめ記事にしておこうと思った。

 私のトルコリラ円の過去の売買状況、現在の買ポジションや証拠金維持率、11月末以降のトルコリラ関連のニュースの一覧をまとめている。


トルコリラ円の月足チャートと初期の売買

 まずは、2010年以降のトルコリラ円の月足チャートを載せておく。青線は75か月移動平均線、赤線は25か月移動平均線になる。


 出所:セントラル短資|プログレッシブチャート(口座保有者のみ参照可)


 トルコリラ円を初めて買ったのは、2014年1月2日のことで48円で1枚(1万通貨単位)だけだった。当時会社員だった私は、時間の余裕があった年末年始に投資の検討に時間を使い、正月早々から買った。長期的に値下がりしていること(75か月移動平均線が下向き)は認識していが、25か月移動平均線は上向に転じていて、ちょうどそれを切りそうなタイミングだった。

 1月中に43円割れまで急落したが、下げの勢いが強いし、元々弱い通貨だと思っていたし、その頃は証拠金の余裕もなかったので買い増しはしなかった。当時は、スワップポイント狙いとしてランド円を多く持っていた(現在はすべて処分済み)

 しかし、トルコリラ円は2014年10月には50円を回復した。このことで、やはり難平買いしながら買ポジションを少し増やしておけばよかったと考えてしまった。また、2011年10月から2012年1月の値動きでは40円は底固かったし、2014年1月の43円割れも一時的だった。それで、再度下げてきた2015年8月、最初の買の1割安になった43.2円で1枚、最初の買い増しを行った。さらに40円絡みは底値圏だと思っていたこともあり、2015年以降の長期の下げ相場で下げる度に買い増しを行い、結果的に大きな買いポジションを持ってしまった


トルコリラ円のスワップポイント

 2014年頃、トルコリラ円は買スワップポイントが大きく、FX各社はそれを宣伝し、スワップポイントの大きさを競うような感じだった。それは下げ相場に入っていた2015年も続いていた。私もそれに釣られていた訳だ。

 トルコリラ円のスワップポイントは、2015年頃は1万通貨あたり100円/日を超えていた。例えば、私の口座のあるFX会社では2015年11月に42円の時、買スワップポイントは110円で、レバレッジ1倍でも年利9.56%になる計算だった。トルコリラ円の多少の下落があっても、ある程度はカバーできそうに思えた。さらに、こんなに長期間きれいに下げ続けるとも思わなかった。

 通貨が下落すると利率が一緒でもスワップポイントが下がるのは当然である。ところが、FX会社にもよるが、トルコリラ円の買スワップポイントは、2019年の終わり頃からはトルコリラ円の下落をはるかに上回る勢いで激減してきた。トルコリラ円の下落がひどいので、FX会社としてのリスク対応に加え、カバー先の金融機関がスワップポイントを出しにくくなったこともあるのだろう。

 例えば、私がポジションを保有するFX会社では、昨年の5月には買でもマイナスになっていた時期もあったその後、少しはましになったが、低いままだった。スワップポイントが多ければ、損切り等の原資の足しにもなるが、低すぎると焼け石に水になってしまう。そのため、ますます苦しい状況になってきた。


節税売と買戻しの繰り返し

 私の使っているFX会社では、日々のスワップポイントが受け取りになってしまう。そのため、2015年頃は大きなスワップポイントが蓄積されていく一方、買ポジションの含み損が増えて行くという状況になっていた。それで、節税のため高い買値のポジションは一旦売り、再度買い戻しを行っていた

 この手の売買はその後も続けていたが、やり過ぎるとせっかくの高いスワップポイントが売却損で消えていくだけなので、何のために買ポジションを持っているのか分からなくなってしまう。そのために、多少は利益が残るような売買にしていた(その分、含み損は増えていった)。具体例としては、この口座の2019年の年間損益のサマリが以前の記事に書いてあるので、興味があればご参照頂きたい。
 

昨年からポジションの整理を進めたが追い付かず

 今年1月初めのトレンド分析の記事の中で2020年のトレードの振り返りを書いた通貨の値下がりとスワップポイントの激減によって破綻したスワップ狙いのトレードは悲惨ということを書き、ポジションを解消していくことが当面の目標だということも書いた。 その後の記事の中でもトルコリラについては折に触れて書いて来たし、ポジション解消が永遠の課題になりそうだとも書いた。

 今年に入ってからトルコリラ円で損切りできたのはちょうど3枚分だけ。その内、1枚は37円の買ポジションだった。35円の分はまだ一部だけだし、その他は13円以下の分だった。買値の高いポジションは1枚当たりの損失が大き過ぎて、なかなか処分できないのだ。ドル円等の売買益や貯まったスワップポイントの範囲内で処分を進めてきたせいもある。


現在の買ポジションと証拠金の状況

 かなり生々しいし、見せるのは恥ずかしいのだが、現在のトルコリラ円の建玉合計は以下の通りになっている。

 トルコリラ円は平均23.991円で20.3枚の買ポジション(レバレッジ1倍で見れば487万円分のトルコリラ)を持っていて、その含み損が347万円を越えているということだ。累計スワップの分は既に受け取ってしまっているので、含み損はそのまま効いてくる。

 他に多少は持っているドル円の買ポジション等では含み益も出ているのでマイナスは少しは軽減されているが、今週末時点ではトータルでの評価損が300万円を超えてきた。11月からはみるみる増えた。それに伴って証拠金維持率も減ってきた。以下のように、今週末時点で証拠金維持率は948%になっている。



 トルコリラ円の含み損の巨大さに比べて証拠金維持率がそれほど際どくないのは、リーマンショックでFXで巨額損失を被ったせいで、用心深くなって証拠金をたくさん入れてあるからだ。レバレッジ1倍で見たトルコリラの保有額より証拠金の方が多い。とはいえ、他の通貨ペアで波乱があると、やはり証拠金不足になる可能性があり、安心はできない状況にある


トルコリラに関係する最近のニュース

 先月までのドル円等のトレンド分析の記事でも、トルコリラに関するニュースは色々書いてきた。しかし、先月末以降も、日々新しい情報が入ってきて、トルコリラ円も日々下げている。ここでは先月末以降のニュースを列挙しておく。ツイートの際はコメントを付けたが、長くなるので引用だけにした。

11月30日

12月1日

12月2日

12月3日

12月3日

12月3日

12月4日

12月10日

12月13日

12/16 トルコ中銀、4カ月連続利下げ-緩和サイクルは終了

12月17日

12月17日


 トルコは今が最悪期なのか、さらなる経済崩壊に向かうのかは分からない。エルドアン大統領次第だと思うが、投機筋に狙われてしまっているので、トルコだけではどうしようもないかもしれない

 年末年始も近付いているので、スパイク的な暴落で強制決済されてしまわないように注意を払いたいと思っている。


 12月19日以降も大きな値動き、ニュースが続いたので、 この後一週間分の情報は12月26日の記事にしておいた。

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