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ドル円等のトレンド分析(2024年8月3日)

 毎週土曜日に為替トレンド確認のために個人的に行っているトレンド分析の8月3日分(7月1日~8月2日)


分析結果と各ペア動きのまとめ

 トレンド分析のサマリ部分(見方の説明は2020年2月3日の記事参照)。


 各通貨ペアの日足チャート

 出所:セントラル短資FX|為替チャート一覧


 ドル円は7月3日に161.951円の高値(1986年12月以来およそ37年半振り高値水準)を付けたあと高値圏でもみ合っていたが、7月11日の日本の為替介入による急落を契機に下落基調となり、7月31日に7月安値149.603円を付け、8月2日には146.402円まで下げた。

 7月1日のISM製造業指数は3カ月連続で活動縮小を示したが、トランプ政権の再現が現実味を帯びてきてドル買い優勢で7月3日には161.951円を付けた。7月5日の雇用統計では雇用者数と賃金の伸びが鈍化し、失業率は4.1%に上昇して少しドル安になったが160円は割れなかった。

 7月9~10日のパウエル議長の議会証言では利下げ時期のヒントはなくほぼ影響はなかった。7月11日の消費者物価指数は広範囲に鈍化して利下げの論拠が強まったためドルは少し下げた。その後すぐ日本の為替介入(当時は観測)によって一時157.4円台まで急落した。翌12日は159.4円台まで戻したが、再度の介入によって157.3円台まで下げた。

 7月12日の生産者物価指数は予想を若干上回る伸びだったが影響はほぼなかった。7月13日のトランプ氏銃撃事件、7月15日の共和党全国大会でトランプを大統領候補に正式指名、7月18日の指名受諾演説と続き、確トラ見通しがドル安要因の一つになった。                   

 この間の7月17日にブルームバーグテレビジョンで河野デジタル相が日銀は円安是正のため利上げをとの発言もあって、ドル円は156円割れ寸前まで下げた。7月16日の小売売上高は消費の底堅さを示したが少しドル高に振れた程度で、ドル安の流れは続いた。7月25日のGDPは予想を上回る伸び、7月26日のPCEコア価格指数も消費の堅調を示したが少しもみ合う程度だった。

 日本時間の7月31日の午前2時に日銀のリーク記事が流れ、利上げと国債買い入れ減額を織り込む動きとなって7月30日は152.6円台まで下げた。7月31日の日銀政策会合の結果はリーク記事通りとなったが、その後の記者会見で植田総裁が利上げの継続姿勢を示したため149.603円まで下げた。

 8月1日のFOMCは予想通り金利変え置きとなったが、記者会見でパウエル議長が9月利下げの可能性を示唆したため、ドル円は続落した。また、8月1日のISM製造業指数は8カ月ぶりの大幅な活動縮小を示した。8月2日の雇用統計では雇用者数の伸びが予想以上に減速したため、一段とドル安が進み、一時146.402円まで下げた。

 ドル円は7月27日の分析で売転換(1月20日の買転換以来)したが、日足一目均衡表は7月24日時点で三役陰転となっていた。急激な円高ドル安となっているが、行き過ぎた円安の修正、偏り過ぎた円売りポジションの巻き戻しが進んでいるだけで、年末年始の140.0円台にも戻っていない。


 ユーロドルは7月2日に7月安値$1.07099を付けた後は上げ基調となり、7月17日に7月高値$1.09481まで上げた。7月18日にECBは政策金利を予想通り据え置いたがラガルド総裁が経済成長リスクが下方に傾斜と発言したことからユーロ安に振れた。8月1日まで続落していたが、米雇用統計を受けて急反発して$1.09台を回復した。


 ユーロ円は7月11日に175.426円の高値(1999年1月のユーロ発足以来の最高値)を付けたが、その後はドル円の急落に引きずられて7月25日に7月安値164.824円、8月2日は159.698円まで下げた。

 ユーロ円は7月27日の分析で売転換(1月13日の買転換以来)したが、日足一目均衡表は7月24日時点で三役陰転となっていた。


各国の動きとニュース

米国関連 

7月1日と8月1日  ISM製造業指数


7月5日と8月2日 雇用統計


7月9~10日 パウエル議長の議会証言、上院と下院


7月11日 消費者物価指数

7月12日 生産者物価指数

7月16日 小売売上高

7月25日 GDP

7月26日 PCEコア価格指数

8月1日 FOMCとパウエル議長記者会見


EU関連

7月18日 ECB政策金利とラガルド総裁会見


日本関連


7月17日 ブルームバーグテレビジョンでの河野デジタル相の発言

7月31日 日銀政策決定会合と総裁記者会見

7月31日 7月の日本の為替介入の実績


解説記事

 今年上半期の円安状況として7月3日の唐鎌大輔氏の解説記事を一つだけ。






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