2020年に十三代目市川団十郎を襲名する歌舞伎俳優の市川海老蔵さん(41)が14日、八代目市川新之助を襲名する長男の勸玄さん(5)と一緒に東京の歌舞伎座で会見を開いた。

 海老蔵さんは「己の命のかぎり、懸命に歌舞伎に生きてまいりたいと思う所存でございます」とあいさつした。勸玄さんは「父も名乗っておりました市川新之助の名跡を、八代目として相続いたします。どうぞよろしくお願いいたします」と神妙な面持ちで述べた。

 団十郎は江戸時代初期から続く歌舞伎界の重要な名跡で、十二代目は海老蔵さんの父が名乗った。どんな団十郎を目指すかという問いに海老蔵さんは「古典と向き合って歌舞伎の道を歩んでゆくと同時に、新元号になる年に襲名を決めたわけですから、時代に生きていることを多くの方々に感じていただけるような団十郎像を描いていきたい」と語った。五代目団十郎が「祖父や父たちに及ばない」との意を込めて使った俳号「白猿」を付け、市川団十郎白猿を名乗るという。