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軽自動車なのに“白ナンバー”が増えている理由

2019-06-09 22:17:51 | 日記

軽自動車なのに“白ナンバー”が増えている理由

軽自動車のナンバープレート(自家用)は、通常であれば背景が黄色で文字が白だが、まれに登録車(小型、普通車)と同じ白地のナンバープレートを装着している軽自動車を見かけることがある。これは、アジア初として日本で開催される「ラグビーワールドカップ2019」や、「東京2020オリンピック・パラリンピック」を記念した特別なナンバープレートのことだ(以下、図柄入りナンバープレートと呼ぶ)。




最近、軽自動車なのに白ナンバーを装着する車両が増えてきている。(画像の軽自動車は、黄色ナンバーを白色に加工しているイメージ写真です。実際の図柄入りナンバープレートでは、図柄やエンブレムなどがナンバープレートに入ります)

図柄入りナンバープレートの色彩は、軽自動車も登録車も共通の白地になる。そして、1,000円以上を寄付すると、白地のナンバープレートに薄い絵柄が入る。寄付をしなければ絵柄は入らず、代わりにナンバープレートの右上に小さなマークがあしらわれることで、図柄入りナンバープレートであることを識別できる。

ラグビーワールドカップ特別仕様ナンバープレート

ラグビーワールドカップ特別仕様ナンバープレート

東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会特別仕様ナンバープレート

東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会特別仕様ナンバープレート

一般社団法人 全国自動車標板協議会によると、「図柄入りナンバープレートは、登録車、軽自動車ともに白地だから、特に軽自動車ユーザーに人気が高い。この中でも装着比率が多いのは、登録車のように見える“寄付をしない普通のナンバープレート”のほう」という。

国土交通省のデータによれば、2019年3月時点で26万7,393台がラグビーワールドカップの図柄入りナンバープレートを装着している。そのうち、軽自動車が23万5,731台だから、比率に換算すれば88%に達する。さらに該当の軽自動車の83%は、ナンバープレートが白い無地の登録車に近いものだ。同様の比率は、東京2020オリンピック・パラリンピックの図柄入りナンバープレートにも当てはまる。

これらのデータを見る限り、図柄入りナンバープレートは実質的に軽自動車のナンバープレートを白にすることで、登録車のように見せるために装着されているケースが多いように推測される。

全国自動車標板協議会では、「以前は車両を登録(届け出)するときでなければ図柄入りナンバープレートを装着できなかったが、今はすでに登録されている車両でも、図柄入りに交換できる。図柄入りナンバープレートを積極的に普及させるためで、ナンバープレートの数字などは変わらない。費用は地域によって異なるが、おおむね7,000円前後と考えればいい」という。

なお、図柄入りナンバープレートには、申し込み期間があるので注意したい。ラグビーワールドカップ特別仕様ナンバープレートについては2019年11月29日まで、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会特別仕様ナンバープレートは2020年9月30日までとされている(日程は予定で変更される可能性もある)。

軽自動車に図柄入りナンバープレートを装着したときに気になるのは、料金所の対応だろう。ETCは車両データを照会するから、登録車の料金を徴収される心配はないが、有人の料金所は注意が必要だ。図柄入りナンバープレートに関する情報は、料金徴収の現場にも伝えられているが、間違えることも考えられる。

軽自動車の黄色ナンバーは、高速道路の料金所で登録車か軽自動車かを識別しやすいように色分けされていたということもあるので、料金所の一般レーンに入る前には念のため車検証をすぐに出せるように心構えしておくと万全だ

特に、ホンダ「N-BOX」やスズキ「スペーシア」のような背の高い軽自動車は、外観が立派で登録車のように見える。それ以外でも、車種によっては軽自動車であることを説明する必要が生じるかもしれない。有人の料金所を頻繁に使うユーザーは、車検証のコピーを取り出しやすいポケットなどに入れておくのもいいだろう(本物はグローブボックスなどに大切に保管する)。自動車の種別欄には軽自動車と記入され、右上にも軽自動車検査協会の名称が入るからだ。これを見せれば、軽自動車であることをすぐに証明できる。

図柄入りナンバープレートには、ラグビーワールドカップ2019、東京2020オリンピック・パラリンピックを記念したもの以外に、「地方版図柄入りナンバープレート」と呼ばれるものもある。全国の41地域が設けているものだ。この地方版については、軽自動車の場合、ナンバープレートに黄色の縁取りが入る。

地方版図柄入りナンバープレートでは、軽自動車には黄色の縁取りが設けられる

地方版図柄入りナンバープレートでは、軽自動車には黄色の縁取りが設けられる

全国自動車標板協議会によると、「ラグビーやオリンピックの記念ナンバープレートは、登録車と軽自動車を同じ絵柄にしたが、識別できないのは困るという意見もある。そこで、地方版は黄色の縁取りを設けた」という。

だが、前述のとおり軽自動車に図柄入りナンバープレートを装着するユーザーの主な目的は、ナンバープレートを登録車のように見せることだ。地方版図柄入りナンバープレートは、軽自動車であることをカモフラージュする目的には適さない。そうなると、やはりニーズが高いのは軽自動車に装着するラグビーワールドカップ2019、東京2020オリンピック・パラリンピックの図柄入りナンバープレートだろう。

そもそも、筆者としては軽自動車のナンバープレートを黄色にしてわざわざ識別する必要性が、今やどの程度あるのだろうかと疑問に思う。昨今ではETCが普及して、有人の料金所をほとんど利用しないユーザーも多いことだろう。高速道路の制限速度も、以前では軽自動車は時速80kmまでだったが、今では登録車と同じだ。ナンバープレートの色彩を変えるために、わざわざ図柄入りを装着する軽自動車ユーザーが多くいることを考えると、最初から黄色と白を自由に選べるようにしておく方法などもあるだろう。日本では3台に1台が軽自動車という状況の中、ナンバープレートはもっと選べる自由があっていいのではないだろうかと思う。


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