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釣り人、海氷上に何かを発見し愕然

2019-05-14 04:36:53 | 日記

釣り人、海氷上に何かを発見し愕然

 

毎日釣りをすることは大変な作業だ。早朝に起きて支度をし、極度の疲労と戦いながら釣りを続ける。漁業を生業にしている人々が、しばしば情熱と思いやりに溢れていることが多いのも納得だ。ある日、とある3人の仲間が共にした日帰り釣り旅行は、結果的にちょっとした救助活動となった。彼らがポツンと孤立した流氷の上に何かを見つけたとき、すぐにはそれが何なのか分からなかったが、何とかしなければと思った。心温まる話をご紹介しよう。

何を見つけたと思いますか?

始まりは船から

マロリー・ハリガンとクリフ・ラッセル、アラン・ラッセルの3人はいつも釣りをしに行く釣り仲間だった。釣り好きが高じて、共同で船を購入し、漁師になるほどだった。

 
friends fishing in canada
 
Wolfgang Kaehler/LightRocket via Getty Images
 
 

3人はカナダの出身で、海ではどんな魚が釣れて、地元の市場やレストランではどんな魚が売れるのかを熟知していたのだが、毎日豊漁を願いながら海に出て、自分達が何に遭遇するかなど、考えたこともなかった。

単なるビジネスではなかった

クリフとマロリー、アランの3人は、単なるビジネスパートナーではなく、これまでも辛いときに支え合い、助け合ってきた仲間だった。新しく始めた事業によってこの友情が試されることになったかもしれないが、実際にはそうはならなかった。

 
fishing in canada at night
 
Wolfgang Kaehler/LightRocket via Getty Images
 
 

3人は毎日海に出て、体中に新しい傷やあざを作って帰宅した。それでも誰も文句は言わなかったし、やめようとも言わなかった。互いを信頼し合い、毎日共に釣りができることを楽しみにしていた。

次に、彼らの一日がどのようにして始まったのか見てみよう!

運命の朝

彼らの人生を一変した日の朝のことだった。マロリーは特にワクワクしていた。どんな運命が待ち受けているかなど露知らず、マロリーは何か良いことがあるような気がして、その日は早起きし、誰よりも早く船の準備を始めていた。

 
pre-fishing check lista
 
Wolfgang Kaehler/LightRocket via Getty Images
 
 

みんなが揃ってから、出航前の確認作業を行った。出航に際し、自分達に必要なものをすべてそろえておかなければならなかったのだ。港を離れてから何かを取りに岸に戻ると、その分をカバーするために何時間も長く海で釣りをしなければならなくなるのだ。

 

出航

船の準備は比較的簡単な作業だ。いつものように、おしゃべりしたり冗談を言ったりしながら準備を済ませた。昔からの友人であるにもかかわらず、まるで10年ぶりの再会であるかのように、毎朝話が尽きることはなかった。

 
a morning like any other
 
Drew Angerer/Getty Images
 
 

「嵐の前の静けさ」とでも言おうか、海はいつも通り穏やかだった。船は岸を離れ、カナダ沖数マイルのところを進んでいた。3人はカナダ沖にある、よくカニがとれる場所に向かうところだった。

 

ワイヤーを下ろす

目的地に着いた3人は、船のエンジンを切るとアイドリングにした。その場所はいつもカニがたくさんとれる穴場だった。カニをとるためのカゴがついたワイヤーを下ろし、海底を引きずるように動かし始めた。

 
crab cages ready to be dropped
 
Paul Grogan/PhotoPlus Magazine via Getty Images
 
 

もうそろそろカニ漁の季節が終わろうとしていた。今季はよくとれていたし、3人はその日もたくさん捕まえて、今季のカニ漁を締めくくろうと考えていた。事業を始めてから最高の利益をあげた年だった。さて、この日の釣果は過去最高となるのだろうか。

この先、新たな場所への移動がミステリーへといざなう!

豊漁は何かの前触れだった

カゴを海中に落とすと、1人が舵を取り、残りの2人はワイヤーが絡まらないようにカゴを操る。毎日やるこの作業は、体が覚えていた。

 
a big haul of crabs
 
Hong Wu/Getty Images
 
 

この日最初のカゴを引き上げると、そこには信じられないほどのカニがいた!この穴場はまた当たりだ。まるで、その日は過去最高の釣果となるかのようだった。ハイタッチで喜びに湧きかえる3人は、カニを移してカゴを空にし、もう一度底引きをしようとしていた。

新しい場所へ移動

その日は順調に進んだ。アランとクリフ、マロリーは、3人とも、これまでのカニ漁の記録を破れるかもしれないと考えていた。最初の場所での作業が終わった後、エンジンを再びかけて、もっと冷たい海の方へと船を走らせた。

 
ocean full of glaciers
 
DeAgostini/Getty Images
 
 

遠くに行けば行くほど、危険は増す。アザラシの群れが海氷の上で寝そべっているのが見えた。鳥は一羽もいなかった。景色は穏やかで美しかったが、そこには危険が隠されていた。

 

アランには日光浴中のアザラシだと思えなかった

クリフはマロリーに同意して、あれは日光浴をしているアザラシだろうと言った。これまで一緒に釣りに出かけたときにも、氷山の上に動物がひょっこり顔を出すことが多々あったからだ。何もおかしいことはない。それなのになぜ、アランはそんなことが気にかかるのだろうか。

 
 
 

アラン自身もうまく説明できないかもしれないが、その流氷の上にいる何かが気になって仕方がなかった。アランは、アザラシだったらもっと動き回るはずだし、ひょっとするとアザラシではないのかもしれないと2人に言った。双眼鏡を覗いた2人は、それもそうだ、と同意した。

 

近づいてみることに

3人はカニ漁を続けようと思いながらも、その流氷の上にいる何かが気になっていた。そして、その何かから気をそらすことができなかった3人は、近づいてみることにした。

 
the fishermen got closer to the glacier
 
DEA/G. Gnemmi/Getty Images
 
 

船をその何かがいる方向に動かし始めると、風が強くなり、寒くなってきた。そして、3人はその動物に毛があり、それが濡れていることに気がついた。かわいそうに、寒くて凍えているんじゃなかろうか!3人はそれが何なのかが判明するまで、釣りを中断することにした。

 

何の動物なのか、どういう状況なのかを確かめることに

3人は注意深く船を寄せて行った。その動物が何なのか分からないまま、これまでに行ったことのないエリアまで船を進めていた。アランは自分達が正しいことをしているのだと確信していた。

 
fishermen decide to explore mystery on iceberg
 
Insights/UIG via Getty Images
 
 

クリフとマロリーは、アランほど確信しているわけではなかったが、その動物が何であり、どういった状態なのかを確認することに賛成した。もし何かの動物が危険にさらされているなら、救助しなければならない。それを見過ごして死なせるなんてことはできなかった。

 

ゆっくりと近づいていくと

船は水の上をゆっくりと進む。2人は船の両サイドに立ち、予想外の危険にさらされてしまわないように注意して辺りを見渡した。流氷が船にぶつかってしまえば、船もろともおしまいだ。そんなことにならないよう、慎重に船を進めなければならなかった。

 
Fishermen approach glacier
 
Insights/UIG via Getty Images
 
 

波も出はじめた。波のせいで船はいつもより揺れている。マロリーは船の両サイドに立っている2人に気をつけるように言った。3人とも自分達がやろうとしていることのために気が高ぶっているのかもしれなが、それでも冷静さを失わないようにしなければならなかった。

 

突風によって揺れが大きく

何の前触れもなく、突風が吹き抜けた。波がたち、船の舵を操ることが難しくなった。さらに、この予想外の突風で、流氷も動いていた。動物は、どうなったのだろうか。

 
crew needed to be extra careful approaching iceberg in choppy water
 
John Greim/LightRocket via Getty Images
 
 

この時点で、すでに注意すべきは海氷だけではなかった。3人は氷上にいた動物が恐れをなして海に飛び込んでしまうのではないかと心配した。マロリーはその動物をじっと凝視し続けた。船をもう少し寄せれば、その動物が何なのかが分かるはずだった。

まもなく、3人が何を見つけたのか判明する!

流氷を追いかけるということ

事態は悪化した。3人は動く流氷を追いかけなければならなかった。もはや自分達にも、氷上でウロウロ歩いている動物の命にも、危険が迫っていた。

 
chasing glaciers in dangerous conditions to save an animal
 
Education Images/UIG via Getty Images
 
 

3人は船の周りに注意しながら、さらに海氷に寄せ続けた。条件は悪化していた。その日はもう日が暮れようとしていたのだ。

 

動物の姿をとらえ始めた

3人は船を寄せ続け、ついにその動物が何であるのかをとらえ始めていた。その動物には足が4本あり、犬のようだった。ただ、この犬のような動物が誰かのペットで飼い主とはぐれたとは考えられなかった。

 
 
 

3人の予想は当たり、この可哀想な動物は冷たい水で全身がびしょぬれだった。体が冷え切っているのだろう、震えがとまらないように見えた。アランとクリフ、そしてマロリーはこの瞬間、できる限りのことをして、この動物を助けなければならないと思った。たとえそれが、自分達を危険にさらすことを意味していても。

動物を特定!

3人は目を疑った。3人が何の動物であろうかと目をこらしていたものは、なんとホッキョクギツネだったのだ!このホッキョクギツネが一体どうやって流氷の上に取り残されてしまったのだろうかなどと、考える暇などなかった。弱り切ったそのキツネが餌食となるのを待っているかのように、鳥たちはキツネの上を周回し始めた。

 
fishermen found arctic fox found on iceberg
 
Education Images/UIG via Getty Images
 
 

ホッキョクギツネは寒さに凍えて死にそうに弱っている一方で、鳥たちは早く食事にありつきたいようだった。3人の仲間たちはこのホッキョクギツネを助けるために、素早く行動を始めた。

 

危険な救助

時間は残り少なかった。3人はこのホッキョクギツネをどうやって助けるか、決断しなければならなかった。時間はあまりない。ここにきて、3人の頭に大きな疑問が生じた。

 
fishermen attempt arctic fox rescue
 
Gareth Fuller – PA Images/PA Images via Getty Images
 
 

ホッキョクギツネは人間を信用するのだろうか。これまでにこのホッキョクギツネが人間とどの程度接触したことがあるかなど、分かるはずもなかった。もしホッキョクギツネが人間との接触を嫌がったなら…助けようとしても助けられないかもしれない。

 

捕獲するまで

クリフとマロリー、アランの3人は何とかしてこのホッキョクギツネを自分達の方に来るように仕向けなければならなかった。まず、穏やかに話しかけながら腕を伸ばし、キツネが自分達の方に来るか試みた。

 
arctic fox rescue in canada on glacier
 
Einar Gudmann / Barcroft Media via Getty Images
 
 

キツネは本能的に逃げようとしたのだが、もちろん逃げようにも氷上では逃げる場所などなく、キツネはそのまま人間達を見つめた。キツネは人間の方に歩み寄ることもなかったが、人間もまた、そこを立ち去ることはしなかった。

 

人間とキツネの根比べ

我慢比べが始まった。キツネは3人に興味はないようだった。3人はそれでもキツネの傍を離れず、じっと待ち続けた。キツネを助けるためには、待つしかないと、その場にいた誰もが悟っていた。

 
arctic fox doesnt trust fishermen
 
Erich Thielscher/McPhoto/ullstein bild via Getty Images
 
 

待っている時間は永遠に続くかのようだった。しかし、3人はあきらめなかった。ついに、我慢比べは終わりそうだった。キツネが船の方に一歩、近づいたのだ。思い切って近づくしかないのだろうか?人間を信頼することしか、この場から助かる方法はないようだった。

 

キツネ、乗船する

キツネは船の方に近づいてきたが、船に飛び乗るほど、元気はないようだった。頭を持ち上げて、アランを見た。助けを求めているようだ。アランはできるだけ優しく抱えると船に乗せた。

 
 
 

これですべてが解決したわけではなかった。アランとクリフはすぐさまタオルでキツネの体を拭き、温めようとしたが、この怯えた生き物をどう扱っていいのか分からなかった。怖がらせてしまったら、攻撃しようとするかもしれない。キツネの信頼はどのくらい続くのだろう。

 

キツネ、船から逃亡

キツネは死にそうなほどに怯え、何の前触れもなく、突如船から飛び降りた。流氷の上に戻ろうとしてキツネが海に飛び込むのを見て、3人は愕然とした。

 
arctic fox jumped back in the freezing water
 
Salvatore Leanza/ClickAlps/REDA&CO/UIG via Getty Images
 
 

3人は冷たい海を泳ぐキツネの後を追った。そして泳ぎ疲れたキツネをアランは再び優しく抱き上げると、船に戻した。キツネは急いで船の隅に行き、再び怯えていた。

 

最悪の状態からは脱出

3人は再びキツネが海に飛び込んで逃げないように細心の注意を払った。マロリーが港へと船を戻そうと舵を取っている間、アランとクリフの2人はキツネから目を離さず、近づくことができる瞬間を待った。

 
arctic fox soaking wet after fishermen rescue it from  glacier
 
Einar Gudmann / Barcroft Media via Getty Images
 
 

キツネの体を早く温めなければ、ショック状態に陥ってしまう。キツネから片時も目を離さないようにしながらも、船の中を見回した。何かキツネを温めるもの、安心させられるものはないだろうか。

 

温かいベッド

船の舵を取りながら、マロリーは、キツネに寝床を作ってやればいいんじゃないかと2人に提案した。船にはおがくずしかなかったが、寝床に敷き詰めるのに使えるのではないかと2人は考えた。

 
fox rescue with woodchips for bedding and insulation
 
Andia/UIG via Getty Images
 
 

おがくずをかき集めながら、プラスチックでできたケースを見つけた。これをベッドとして使えるかもしれない!断熱材になるのではないかと考え、ケースの中におがくずを詰めた後、船の上でも日当たりの最も良い場所に置いた。

 

キツネをベッドに入れる

これまでのところ、事実上の飼育係となっているアランは、ホッキョクギツネを抱きかかえてケースの中に入れた。すると、どうだろう。ものの数秒のうちに、精根尽きたキツネはぐっくりと寝入ってしまったのだった。

 
 
 

キツネが寝ている間に、3人はできるだけ早く港に戻ろうとしていた。今のところキツネは大丈夫そうではあったものの、できるだけ早く医者に見せ、手当てを受けさせなければならなかった。

 

つかの間の休息

港まであと30分くらいといったところで、クリフがマロリーに代わって舵を取った。クリフはキツネがあと30分ももたないかもしれないと懸念し、航路を変更したのだ。とその時、船は波にぶつかり、その衝撃でキツネが起きた。

 
 
 

キツネは顔を上げた。疲れ果てていたが、まだ怖がっているようだった。キツネを落ち着けてまた寝かせようと、マロリーは何か食べ物を与えようと考えた。船にあったのは、釣ったばかりの新鮮な魚やカニだ。もし野生のホッキョクギツネが人間から餌を食べるようなことがあれば、美味しい食べ物は奇跡をおこすかもしれない。

 

魚やカニではなく、肉がお好み

キツネの体は乾いていた。プラスチックのケースとおがくずは、キツネの体を温めるのに役立っていた。マロリーはキツネに魚やカニをやろうとしたが、キツネは興味がないのか、そっぽを向いてしまった。何かキツネが食べるものはないのだろうか。

 
arctic fox ate canned sausages as its first meal in days
 
Fredrik von Erichsen/picture alliance via Getty Images
 
 

マロリーは自分達の食べ物保管庫に何かないかと探した。見つかったのはフランクフルトソーセージだ。これを水に漬け、ボールに入れてキツネの前に置いた。キツネはソーセージのにおいをかぎ、ガツガツと、あっという間に平らげた。これがその日、キツネにとって初めて食べた食事であるようだった。

 

港に戻る

食事の後、キツネは再び眠りに落ちた。船がやっと港に着いたのは、その直後だった。船を岸につける作業の音で、キツネは再び目を覚ました。マロリーは船のやかましいエンジン音の中で、キツネのそばにいて、キツネを落ち着けようとしていた。

 
 
 

マロリーは優しくキツネに話しかけた。何を言っているのか分からないとしても、低い優しい声にキツネが落ち着くことができるのではないかと思った。着岸作業が終わるまで、どうにかキツネが興奮しないように落ち着けておく必要があった。

 

キツネの住みかを探して

やっとのことで船を岸につけると、3人はキツネをどうしようかと考えた。キツネの体は温まり、乾いていた。餌もやった今、やらなければならないことは1つ、住みかを探すことだった。

 
fishermen attempt to find home for rescued arctic fox
 
Education Images/UIG via Getty Images
 
 

マロリーは1つの案を思いついた。港の近くに、キツネを野生に戻すのにぴったりの場所があったことを思い出したのだ。そこに差し迫る危険はなく、動物が再び自然に野生に帰れるように見守ることもできる。

 

 

眺めのいい部屋

新しい住みかは野生に戻るキツネにとって安全なばかりか、そこにあった犬小屋をこのキツネの家として使うことができる!その場所は港から10分離れており、街からは少し離れたところにあった。

 
 
 

そこに着いた3人は犬小屋を探した。それが崖の傍にあったのは知っていたが、正確な場所がどこなのかは知らなかった。クリフはずっとキツネを抱えて歩いていた。2人がキツネのために住みかを探している間中、自分のするべきことはキツネを安全に保護することだった

 

救助成功

少し時間はかかったものの、キツネに住みかを見つけることができた。一日中かけて、ここまでキツネのためにしてきたものの、最後の判断はキツネに任せようと思った。そこで、キツネの入ったプラスチックケースを犬小屋の傍に置いて、3人は見守った。

 
Rescued arctic fox overlooks new home thanks to fishermenen who found it on a glacier
 
Arterra/UIG via Getty Images
 
 

ホッキョクギツネはケースから出て、ブルブルっと体を振るうと、家の方に歩み寄った。入り口で座ると、新しい住みかの方を見た。この瞬間、マロリーとクリフ、そしてアランの3人は自分達が素晴らしいことを成し遂げたことを実感した。

 
 
 
 
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