箕面の森の小さなできごと&四季の風景 *みのおハイキングガイド 

明治の森・箕面国定公園の散策日誌から
みのおの山々を歩き始めて三千余回、季節の小さな風景を綴ってます 頑爺<肇&K>

春の嵐の後で!

2021-03-26 | *編集・春/3月

春の嵐の後で!

 ここ数日、春の嵐と言うよりも春疾風(はるはやて)という言葉が

ピッタリくるような突風が吹き荒れてビックリでした。

 

木々に引っかかった太い枯れ枝などが、強風にあおられて

落下してくる様を何度も見てきたので、

こんな日はもっぱら書斎で珈琲でも飲みながら、森の本でも読む

のが楽しみでした。

 

今日は春分の日ですね。

久しぶりに朝から穏やかな春の日和となり、

箕面の森へ出かけてみることにしました。

 

途中、ハクモクレンが一斉に花開いていて、木の下から見上げる

と、上空の青空と対比し朝陽を浴びてよりその白色が鮮やかに

輝いています。

 

滝道から箕面大滝の上の政の茶屋に着くと、早やエドヒガン桜が

花を咲かせ始めています。

少し前まで全くその気配すらなかったのに、突然のように蕾が

膨らみ、全体がこんもりうっすらとしたピンク色に染まっています。

まるで紅饅頭のように見えました。

 

三国ケ岳や箕面山の南斜面などには所々で、白ピンク色した

エドヒガンや山桜が咲き始めているのが遠望できます。

あと10日もせずに満開になるのかもしれませんね。

 

私は桜の花の命は短いものとし、その散りぎわを潔しとして愛して

いますが、その無常観の美学は日本人の心の置き所なのかも

しれません。

 

箕面川ダム湖を周遊していると、10数人の中高年の方々が

自然観察を楽しんでおられました。

立ち止り、しゃがみこんで、ゆっくりと草や木々の新芽をみつめ、

手にとってあれこれと話をされ観察されています。

穏やかでいいグループのように感じました。

 

カペル・チャック著「園芸家12ヶ月」を参考にすれば・・・

  「3月はほんの小さなネコの額ほどの地面を選び、そこに

   しゃがみ、私の目にうつる草や木々の芽を見つめよう・・・

   その目にうつる春の眺めはかえって大きい・・・

   立ち止ればいいのだ・・・」 とね。

 

イヌシデの雄花が沢山穂のように垂れ下がり春を告げています。

黄色い小花が2-30ほど集まって球形の花をつけたサンシュユが

綺麗に咲いています。

コブシの白い花も咲き始めましたね。

 

清水谷林道に入ると、京髪かんざしのような形をしたキブシの

黄色い小花が穂状に垂れ下がりながら・・・

  ようおこしやす!

と言うように迎えてくれました。 

いいですね・・・

 

他の花木、草花も今か今かと開花を待っている感じです。

箕面を代表するイロハモミジも、幼子の手のような小さな新芽を

開き始めましたよ。

 

「山笑う」と言う言葉がありますが・・・

  「山笑うことに雑木の明るさに」 (安立公彦)

のように、新しい木の芽の群れは遠くから眺めていると、

そこは少し明からみはじめ、その萌えが華やいでいて

森が笑っているように見えるのですね。

今の季節はそんな光景にピッタリのようです。

 

自然8号路から東海自然歩道の尾根を越えて勝尾寺に下り

一休み、参拝後自然4号路に入りました。

今、ヤブツバキの赤い花が満開です。

山道にその花がらを沢山落とし、花の間をヒヨドリたちが

嬉しそうに飛び交っています。

 

箕面ビジターセンター前の野草園では、カタクリの花が美しく

咲いています。

これからいろんな春の野草が咲き、楽しませてくれる事でしょう。

職員の方が、目の前の木にヤマガラの巣箱を取り付けたことを

教えてくれました。

野鳥の観察もまた楽しみの一つです。

 

近くでウグイスの見事な歌声が聞えてきました・・・

春を告げるファンファーレのような響きが、森にこだましていき

ました。

 

忘れていましたが・・・

今日一日、スギやヒノキ林を含む森を歩いていても

一度もクシャミが出ませんでしたよ。

昨年のひどい花粉症状からはウソのようで、嬉しい誤算に

感激です。

 

春の嵐の後の森は、ますます生き生きとした姿を見せてくれて

います・・・

 ’13 3-23 

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