2012.8.3
カート道路上のボール
「基本ルール」のところでカート道路上の処置を説明しました。
「カート道路上にボールが止まった時は、無罰で球をひらい上げてドロッ
プ出来る。ドロップする場所はカート上に止まった球からホールに近づ
かず次打を打てるニアレストポイントである。そこから1クラブレング
ス内にドロップする。」でした。
今回はこれをもう少し詳細な具体例で説明します。
アドニス小川の13番ホールはパー5のロングホールです。先日ここでカ
ート上にボールが止り救済措置を受けました。

(図-1)
ティーショットのボールが赤矢印のカート上に止まったのです。しかもボ
ール位置は道路中央よりも左側なのです。ですから一見してニアレストポ
イントは道路の左になります(僕は右打ちですから)。
ところが、このカート道路は(図-1)の通り急な坂の上にあり、しかも
道路左側には50cm間隔の杭が転落防止用に設けられています。本来な
らニアレストポイントであるその杭の辺りにドロップしてプレー続行だと
は思いましたが、道路左側は急傾斜の崖でしかも杭が打ってありスタンス
もスイングも不可能でした。競技会では無かったので、咄嗟に道路右のニ
アレスポイントにドロップして無罰でプレーを続行しました。
しかし、どうしても気になるので、後でアドニス小川のキャディーマスタ
ー室に電話してあの13番のカート道路上での処置、つまりニアレスポイ
ントが道路の左側になる場合の処理法を確認しました。ローカルルールで
13番のあの箇所ではニアレストポイントは右側でも良いとの回答でした。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ただ、一般的なルールではどうなっているのでしょうか。
JGAの規則によると、それは(図-2)の通りとなっています。

(図-2)
ボールがB1にあるときは境界杭の上にS1のスタンスをしたと仮想して
P1がニアレストポイントであり、ボールがB2にあるときはS2の境界
壁にスタンスをしたと仮想してP2がニアレストポイントとなるのだそう
です。極め付きはB3にボールがあり、S3のスタンスをした時のP3が
木の幹の中の場合です。木でなくてもブッシュでもそこがニアレストポイ
ントになり、そこから次に打つ予定のクラブでの1クラブレングス内にド
ロップしてプレー続行となります。
さて、上記のB3、S3、P3等の時、再度動かせない障害物が異なる理
由で障害となる時はどうするのでしょうか。次の(図-3)がその対処方
となります。

(図-3)
プレーの方向は(図-2)と逆方向ですが、以下の救済が受けられる。
カート道路上のXはボールの停止箇所で、Aがニアレストポイント、そこ
から1クラブレングス内でホールに近付かない場所にドロップしたらBに
ボールが止まった。そこで再ドロップしたところ今度はC地点に止り樹木
が障害となった。この時はD地点から1クラブレングス内にドロップしE
地点からプレー続行出来る。(規則24-2b(i))
それでは(図-2)でP1、P2の場合はどうなるのでしょうか?
この場合はあくまでP1、P2から1クラブレングス内にドロップしなけ
ればならないとなっていて、ドロップの結果を待って次の処置をする事に
なる。ドロップの結果再度カート道路上に落ちて、2レングス以内に止ま
れば、再度その地点から救済処置となる。もし崖下に落ちたら再ドロップ
し、2度繰り返した後は最初の落下地点へのプレースとなる。但しその場
所がプレー不可能ならアンプレヤブルとなろう。
従って、ドロップしてボールが止まる場所を予め予想してそこからのスイ
グが出来るかどうかを救済措置の前に見極めておいて、この救済は受けな
いで、道路上のボールをそのまま打つか、アンプレヤブル処置もしくはス
トロークと距離に基づく処置(Stroke and Distance)で元の打点に戻って
再度打つ方がBetterであろう。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
尚、筆者が「Yahoo知恵袋」で質問をしたところ多くの回答があったが、そ
のなかでベスト・アンサーと思われる回答を紹介しておこう。
......................................................................
「kdliouiaさん」のアンサー 2012/7/26
「その障害を避けて打つことが可能な場所」で最も近い場所がニアレスト
ポイントです。
その可能な場所とは、OBやハザードではなく(今回で言えば)道路を避け
る場所です。
ピンに近づかず、で。
崖とか防護柵は、また別の話ですね。
崖がOBゾーンでは無ければ、そこは打つことが可能な場所ですから、どん
なに厳しい条件の場所でもそこがニアレストポイントであればそこにドロ
ップです。
間違えてはいけないことは、仮に植え込みがニアレストポイントになった
としたら、その植え込みにドロップしなければなりません。
その上で、次のショットをどうするか、です。
救済とは言いますが、結果的に打ちやすくなるとは限らないのですよ。
障害を避けるためなのですから、その結果として条件が悪化することはよ
くある話です。
防護柵も同様です。
OBやハザードにかかる場所でなければ、単なる柵です。
道路の救済を受けた後で「次の救済」として、柵に対する救済措置を行い
ます。
つまり2段階です。
正しい処置を覚えましょうね。
間違えるとペナルティや失格となりますよ。
注意としては、違う救済を合体することはできないということです。
あくまでも、道路の救済は道路だけ。
それを受けた上で、新たな救済を別に受けるのです。
ですので、道路の救済を受けたら別の人工物が邪魔になる場所がニアレス
トであっても、そこに一度はドロップしなければなりません。
以前、何かのメジャー大会でありましたが、3回の救済を受けていたのを見
たことがあります。
それぞれ別です。
確か、建物の救済 → ニアレストは鉄板の上なのでドロップは鉄板の上 →
鉄板を避ける場所は道路上なので道路にドロップ → ラフにドロップ
このような順番で3回ドロップしてましたよ。
......................................................................
まだ僕も釈然としない点があります、正しい知識をお持ちの方はお教え下
さい。
→図や内容はJGAゴルフルール、「ゴルフのルール(成美堂)」、Yahoo
知恵袋等を参照にしています。(図-1)はMapion地図からお借りしま
した。
カート道路上のボール
「基本ルール」のところでカート道路上の処置を説明しました。
「カート道路上にボールが止まった時は、無罰で球をひらい上げてドロッ
プ出来る。ドロップする場所はカート上に止まった球からホールに近づ
かず次打を打てるニアレストポイントである。そこから1クラブレング
ス内にドロップする。」でした。
今回はこれをもう少し詳細な具体例で説明します。
アドニス小川の13番ホールはパー5のロングホールです。先日ここでカ
ート上にボールが止り救済措置を受けました。

(図-1)
ティーショットのボールが赤矢印のカート上に止まったのです。しかもボ
ール位置は道路中央よりも左側なのです。ですから一見してニアレストポ
イントは道路の左になります(僕は右打ちですから)。
ところが、このカート道路は(図-1)の通り急な坂の上にあり、しかも
道路左側には50cm間隔の杭が転落防止用に設けられています。本来な
らニアレストポイントであるその杭の辺りにドロップしてプレー続行だと
は思いましたが、道路左側は急傾斜の崖でしかも杭が打ってありスタンス
もスイングも不可能でした。競技会では無かったので、咄嗟に道路右のニ
アレスポイントにドロップして無罰でプレーを続行しました。
しかし、どうしても気になるので、後でアドニス小川のキャディーマスタ
ー室に電話してあの13番のカート道路上での処置、つまりニアレスポイ
ントが道路の左側になる場合の処理法を確認しました。ローカルルールで
13番のあの箇所ではニアレストポイントは右側でも良いとの回答でした。
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ただ、一般的なルールではどうなっているのでしょうか。
JGAの規則によると、それは(図-2)の通りとなっています。

(図-2)
ボールがB1にあるときは境界杭の上にS1のスタンスをしたと仮想して
P1がニアレストポイントであり、ボールがB2にあるときはS2の境界
壁にスタンスをしたと仮想してP2がニアレストポイントとなるのだそう
です。極め付きはB3にボールがあり、S3のスタンスをした時のP3が
木の幹の中の場合です。木でなくてもブッシュでもそこがニアレストポイ
ントになり、そこから次に打つ予定のクラブでの1クラブレングス内にド
ロップしてプレー続行となります。
さて、上記のB3、S3、P3等の時、再度動かせない障害物が異なる理
由で障害となる時はどうするのでしょうか。次の(図-3)がその対処方
となります。

(図-3)
プレーの方向は(図-2)と逆方向ですが、以下の救済が受けられる。
カート道路上のXはボールの停止箇所で、Aがニアレストポイント、そこ
から1クラブレングス内でホールに近付かない場所にドロップしたらBに
ボールが止まった。そこで再ドロップしたところ今度はC地点に止り樹木
が障害となった。この時はD地点から1クラブレングス内にドロップしE
地点からプレー続行出来る。(規則24-2b(i))
それでは(図-2)でP1、P2の場合はどうなるのでしょうか?
この場合はあくまでP1、P2から1クラブレングス内にドロップしなけ
ればならないとなっていて、ドロップの結果を待って次の処置をする事に
なる。ドロップの結果再度カート道路上に落ちて、2レングス以内に止ま
れば、再度その地点から救済処置となる。もし崖下に落ちたら再ドロップ
し、2度繰り返した後は最初の落下地点へのプレースとなる。但しその場
所がプレー不可能ならアンプレヤブルとなろう。
従って、ドロップしてボールが止まる場所を予め予想してそこからのスイ
グが出来るかどうかを救済措置の前に見極めておいて、この救済は受けな
いで、道路上のボールをそのまま打つか、アンプレヤブル処置もしくはス
トロークと距離に基づく処置(Stroke and Distance)で元の打点に戻って
再度打つ方がBetterであろう。
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尚、筆者が「Yahoo知恵袋」で質問をしたところ多くの回答があったが、そ
のなかでベスト・アンサーと思われる回答を紹介しておこう。
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「kdliouiaさん」のアンサー 2012/7/26
「その障害を避けて打つことが可能な場所」で最も近い場所がニアレスト
ポイントです。
その可能な場所とは、OBやハザードではなく(今回で言えば)道路を避け
る場所です。
ピンに近づかず、で。
崖とか防護柵は、また別の話ですね。
崖がOBゾーンでは無ければ、そこは打つことが可能な場所ですから、どん
なに厳しい条件の場所でもそこがニアレストポイントであればそこにドロ
ップです。
間違えてはいけないことは、仮に植え込みがニアレストポイントになった
としたら、その植え込みにドロップしなければなりません。
その上で、次のショットをどうするか、です。
救済とは言いますが、結果的に打ちやすくなるとは限らないのですよ。
障害を避けるためなのですから、その結果として条件が悪化することはよ
くある話です。
防護柵も同様です。
OBやハザードにかかる場所でなければ、単なる柵です。
道路の救済を受けた後で「次の救済」として、柵に対する救済措置を行い
ます。
つまり2段階です。
正しい処置を覚えましょうね。
間違えるとペナルティや失格となりますよ。
注意としては、違う救済を合体することはできないということです。
あくまでも、道路の救済は道路だけ。
それを受けた上で、新たな救済を別に受けるのです。
ですので、道路の救済を受けたら別の人工物が邪魔になる場所がニアレス
トであっても、そこに一度はドロップしなければなりません。
以前、何かのメジャー大会でありましたが、3回の救済を受けていたのを見
たことがあります。
それぞれ別です。
確か、建物の救済 → ニアレストは鉄板の上なのでドロップは鉄板の上 →
鉄板を避ける場所は道路上なので道路にドロップ → ラフにドロップ
このような順番で3回ドロップしてましたよ。
......................................................................
まだ僕も釈然としない点があります、正しい知識をお持ちの方はお教え下
さい。
→図や内容はJGAゴルフルール、「ゴルフのルール(成美堂)」、Yahoo
知恵袋等を参照にしています。(図-1)はMapion地図からお借りしま
した。
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