月岡芳年 月百姿
『いつくしま乃月』 室遊女(むろのあそびめ)
明治十九年届
厳島神社の鳥居をくぐっていく 室の津の遊女を乗せた船
国立国会図書館デジタルコレクション 058
平家物語 長門本巻第五 室泊遊君歌事より
平清盛が建礼門院に皇子が生まれるようにと
厳島に月詣に行く途中に舟を室の津(現在のたつの市)につけると
遊女たちが舟をこぎ寄せてきます。
その中の一人が清盛の舟の下で
「はなうるし塗る人もなき我身かな むろありとてもなににかはせん」
と吟じるのを聞いた清盛は この遊女を召し上げたというお話から。