オオカミになりたい(遺言)

ずっとそばにいるよ

月百姿 いつくしまの月

2017-05-24 | 月百姿

月岡芳年 月百姿

『いつくしま乃月』 室遊女(むろのあそびめ) 

明治十九年届

 

厳島神社の鳥居をくぐっていく 室の津の遊女を乗せた船

 

国立国会図書館デジタルコレクション 058

 

平家物語 長門本巻第五 室泊遊君歌事より

平清盛が建礼門院に皇子が生まれるようにと

厳島に月詣に行く途中に舟を室の津(現在のたつの市)につけると

遊女たちが舟をこぎ寄せてきます。

その中の一人が清盛の舟の下で

「はなうるし塗る人もなき我身かな むろありとてもなににかはせん」

と吟じるのを聞いた清盛は この遊女を召し上げたというお話から。