ゴダールよりもデ・パルマが好き(別館)

ホンも書ける映画監督を目指す大学生monteによる映画批評。

ハリー・ポッターと秘密の部屋

2009-08-04 13:38:14 | 映画(は行)
2002年・アメリカ・Harry Potter and the Chamber of Secrets
監督:クリス・コロンバス
(IMDb:7.2 Metacritic:63 Rotten:82)

夏休み特別企画の第1弾として「ハリー・ポッター」シリーズを網羅したい。
次に、主演の3人がいきなり大人びて驚いたシリーズ第2弾。



「賢者の石」よりも僅差で面白いと思う。
やはり、この作品でもクリス・コロンバス監督の演出は安定しており、非常にバランスが取れている。
良質のファンタジーというハリー・ポッターのイメージにぴったりな作品になっているが、
映画として面白いのか、と聞かれると前作と同じく疑問を感じてしまう。
ベストセラーの映画化という肩書きから逃れられていない。



映画のオリジナリティに関しては前作よりは努力が見られる。
クィディッチのシーンにも映画オリジナルの側溝を加えて、新鮮味と迫力を与えている。
他にも秘密の部屋への入り口の開き方などビジュアル面での映画らしさ(映像的な補強)は与えられている。
しかし、話の流れ方、登場人物の感情などは未だに映画というよりも小説的だ。
どうも一本道な印象をぬぐえないし、登場人物たちも人間というよりも
話を進めるためのキャラクターから脱却できていない。

最後の秘密の部屋での戦いには前作のラストをはるかに超える迫力があり、
大きな盛り上がりを見せた。
全作通して見ても最も迫力あるラスト・シークエンスではないか。



アラゴグやドビー、バジリスクのデザインは素晴らしいが、暴れ柳の完成度は低い。
基本的にシリーズの途中で変更するのは反対だが、
暴れ柳だけは「アズカバンの囚人」での変更を納得できる。

〈75点〉


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