気まぐれ徒然なるままに

気まぐれ創作ストーリー、日記、イラスト

Stay With Me 4

2018-12-12 13:44:00 | ストーリー
Stay With Me 4








私は家族以外の人と暮らすのは初めて



だから多少は気を使うのは当前

でも想像していたよりも
割りと違和感なく生活できているんじゃないかな







彼も私に過剰に気を使ってる感じもない様子

自然体で一緒に過ごしてる感じはする








“ 一緒に暮らさないとわからないこともある ”





彼は以前そう言っていたけれど
それはまだわからない





知らなかったことは

彼にはルーティンかあることぐらい






朝5時にはストレッチをしてからジョギングしに出かける


朝食は和食かスムージー




だから痩せて締まってるのかと納得した






彼は私をジョギングに付き合わせるようなことも言わない









「 今夜は外で食事でもしない? 会社まで迎えに行くから 。

これは “ デート ” のお誘いね (笑) 」




嬉しそうに微笑む彼





“ デートのお誘い ”

そういや以前もそう言った事あったなぁ




「 わかった。じゃあデートしよ(笑) 」







仕事が終わってメールをしたら
もう私の会社のロビーで待ってると返信が来た




エレベーターで降りると



「 お疲れさま 」 と爽やかな笑顔で手をあげた







長身だから黒のロングコートが似合ってる




全体的にダークカラーで渋くキメてきた彼

出会った頃とは別人みたいに格好良くなった





違う違う、元々 格好良い人だったんだよね (笑)




ん?

でも、今朝こんな服装だったかな?







「 吉野さんの彼氏? 」



背後から同じ部署の後輩 野村くんが話しかけてきた


びっくりして立ち止まって後ろを振り返った




私の肩に手を置きコソッと耳打ちしてきた


「 でも俺の方が良い男ですよ。じゃお疲れさまでした。」








後輩の野村くんは彼とすれ違う瞬間

チラッと彼を見て通りすぎた






失礼ねっ

寺崎さんの方がずっと格好良いんだから!





ムッとした表情の私に寺崎さんが歩み寄ってきた





「 行こうか 」 微笑む彼

私の背中に手を触れ歩きだした






一緒に暮らしてるのに私はますます好きになってる







「 なんでそんなに見つめるの?(笑) 」


何か顔についてるのかと思ったのか
彼は自分の顔を触った









あぁ 、もう!
何を言っても何をしても爽やかで格好良い



「 格好良いなって思って。モテそうだなと … 」




「 えっ? そんなこと言われたことない(笑)
それより僕は君が心配。 … さっきの男とか 」






さっきの男?

あ~!野村くん?





「 ないない! それはないです(笑) 」


「 そう? 」


「 後輩の一人だし、何もないです(笑) 」




彼は少し考えるような仕草をした



「 君より年下か … 」 低い声で呟く








あれ? もしかして …

ヤキモチ妬いてくれた?






「 ところで、食事が済んだら行きたい所あるんだ 」

微笑む彼








なんだ … ヤキモチ妬いてくたんじゃないんだ

ちょっと残念(笑)






寺崎さんが向かったのはスカイツリーだった



「 実は … まだ登ったことなくて(笑) 」








展望できる階まで登った


彼と見る東京の街はひときわ綺麗に見える





「 綺麗だね … 」

背の高い彼を見上げた




静かに夜景を眺めている









コートのポケットから手を出して私の肩を抱き寄せた




「 薄暗いからわかんないよね 」



え?



彼が頭に一瞬キスをした




見上げると目があって笑顔になった




小声で耳打ちしてきた

「 ほんとは唇にしたいんだけどね(笑) 」





あぁ … ラブラブだぁ

デートしてるって感じ

家で見る寺崎さんとはまた違って見える





見とれてると

彼が私の唇にキスをした






びっくりして口をおさえた



「 あんまり見つめるから … (笑) 」

照れくさそうに頭を掻いた






凄く愛されてるって実感する …






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彼はそれからも変わらず大事にしてくれた


家事も積極的に手伝ってくれたり気づかってくれる


なんの不満もない





あぁ …

でも



気になることがひとつ





一緒に暮らしてる割にはあまり求めてこない

あっさりというか落ち着いているというべきなのか …



それくらい





たまに私からハグをすると嬉しそうな表情になるし
私が恐縮するくらい凄く優しいから

不満なんてとんでもない!






いつしか


“ 彼と結婚したいな … ”

なんて想いも湧いてきたけど …



それは私からは言いにくい








“ 君もいつかは結婚するのかな ”


他人事のようにそう言った彼の言葉が忘れられなかった










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