気まぐれ徒然なるままに

気まぐれ創作ストーリー、日記、イラスト

昨日はライブ観賞会でした

2020-04-30 23:21:00 | 日記

昨夜はZOOMを使って18名でYouTubeで期間限定で見られる限定動画の観賞会に参加しました♪


(12名までしか出てませんが18名がZOOMに参加)



DAICHI MIURA LIVE TOUR ONE END in 大阪城ホール
(2019年10月24日大阪城ホールのライブ映像)

※4月29日(水)~5月6日(水)の8日間見られます

https://www.youtube.com/channel/UCUQimQnitcih_yPXtkq1Ruw




実はこの中のどこかに私がいますが360度の舞台なのでどこが正面なのか不明!
だから私自身どこら辺にいるのかさっぱり…(笑)











みんな号泣しながら見てる中、私だけがニコニコ(ニヤニヤ?)しながら見ていた(笑)

実際にライブでも泣くことがなくずっとワクワクしながら見てる私

隣で友達は号泣、私は笑ってるという(笑)


音ズレでみんな口ずさむ歌がバラバラで途中秒数を何度かカウント取って合わせたり(笑)

友達とのYouTubeライブ観賞楽しかった♪

次はライブ会場で誰と会えるのかも楽しみ

早くコロナが終息してくれないかな


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私がおこなうエネルギーワークの観点では
どの場所が危険か未来の時間を指定して調べたり、陽性や陰性を調べる方法(将来的にコロナにかかるかどうかなど)もあるけれど、治し方は私はまだ確立できてないので『調査』までとなりそうです

いろんなセッションで試してみないとなんとも言えませんが★


とにかくGWはおうちで過ごすのが無難(難が無い)ですね!

たしかなこと 2 (4)

2020-04-30 21:55:00 | ストーリー
たしかなこと 2 (4)






仕事の時と同じスーツに髪もきちんとセットして仕事の時に見てきた硬い白川さんが少し緊張気味で私を迎えに来てくれた


なんだか会社勤めしていた頃を思い出す

黙ってると本当に気難しい人のよう(笑)


「何でしょうか?」


「いえ、スーツの白川さん、なんだか懐かしいなと… ふふっ(笑)」


「どうですか?変な所はありませんか?」


「無いですよ?(笑)」

そんなに緊張しなくてもいいのに


今日は白川さんが私の両親に初めて会う日

両親には白川さんのことを事前に話してある

白川さんの年齢を言うと父は難しい顔をしたけれど母はそんなの気にすることないわよと喜んでくれた


兄と母は性格も顔もよく似ているし母は認めてくれると期待はしていた

父の反応は「まずは会ってからだ。」だけだった



父は地味で真面目なサラリーマン
白川さんのようにヘッドハンティングされるような優秀なサラリーマンということもなく


出世や昇進にも興味はなかったようで地味に真面目にコツコツ仕事をして今の地位にいるという感じ


見た感じも本当にどこにでもいる初老のおじさん

しゃれっ気もなく休日はただ家でゴロゴロとしている



趣味もやってアクティブな白川さんとは正反対

もう直ぐ60になる父と白川さんは6、7歳しか違わないのに

正直 父と白川さんが合うような気がしないから不安で仕方がない



でももっと不安に思ってるのは白川さん本人よね


白川さんには事前に両親の情報は入れてる

白川さんならなんとか上手く説得してくれるんじゃないかと…


「ただいま!」

実家の玄関を開けたら
母がにこやかに迎え入れてくれた


父の表情は…
滅多に表情を変えないからわかんない!


「どうも。初めまして。娘がお世話になっております。」

あぁ...
いつもと変わらない父

私まで緊張してきた!


「初めまして。白川 宣隆と申します。」

今まで会社で見てきたいつもの硬い白川さんだった

でも相当緊張しているはずなのにそうは見えないのはさすが



「香さんと結婚を前提に真剣にお付き合いをさせていただいております。」

あぁ、ドキドキする…


「うん。白川さんは香のどこが良くて結婚したいと思っているのですか。」


えっ!? いきなり!?
「ちょっと、お父さん!」

「具体的に良い所をあげるとなるとキリがありません。良い所も、駄目な所も全て私には魅力的に感じます。それに一緒にいて気持ちが安らぎます。気負いなく自分らしくいられます。香さんもそうであって欲しいと私も努力して参ります。」


あぁっ、、顔から火が出そう… !!
ん?駄目な所??


「そうですか。」

あ、あれ? それだけ??


「ところで。白川さんは健康管理はしていますか?」


健康管理?


「はい。今までも食事には気をつけて参りましたが、最近はジムに通うようにしました。人間ドックも毎年受けています。特に問題箇所はありません。」


確かにジムに通い始めたけど…


「ほぉ。」


話が見えない...


「ではきちんと先々のことを考えているということですね?」

「はい。香さんのことも含め考えています。」


あぁ…
親ほどの年齢だから気にしてくれてたんだ

それでその質問...



「まだ昼間ですが酒でも飲みますか?」

「ええ、是非(笑)」


お母さんはもう準備してあったようで
つまみになるものが用意できていた


二人はまだ午後2時半を過ぎたばかりなのにお酒飲み始めた

なんか… 70年代の音楽の話をしてる
案外 和気あいあいと...



おじさんトークを聞いていたお母さんが
「気に入ったみたいよ?お父さん(笑)」

「みたいだね... 意外… (笑)」

「なんだか友達みたいね(笑)」


正反対なライフスタイルに
正反対なタイプなのに

時々二人の笑い声が台所まで聞こえてきた

父が笑っているなんて何年ぶりに見ただろう



「はぁ~っ、ホッとしたぁ~」

「私は大丈夫だと思ってたけどね(笑)」と母は笑った

「でも本当に真面目な人ねぇ(笑) 香にしては硬い人を選んだわねぇ(笑) 」


あー… 
あの仕事の格好であの喋り方だからそう思うよね


「でもね?私が恥ずかしくなるくらいロマンチストな人なんだよ(笑)」

「へぇ!(笑) 意外!」

「本当に優しいし大人で紳士的だしオシャレだし。」

「オシャレ??」どこが?と思った顔をした

あのビジネススーツ姿だけじゃわからないか...(笑)


あ、そうだ!


「写真見る?」

スマホのアルバムに入っている白川さんを見せた


太縁の黒眼鏡に無造作で長い前髪が顔を隠してるけど、黒のエプロンをして白いシャツの腕をまくってるお料理中の白川さんの画像や、デートをしてる時のリネンのネイビージャケットと白いTシャツにウォッシュドデニム姿の爽やかな白川さん

母はニヤニヤした

「えへへぇ~意外!(笑) 料理もするの?格好良いじゃないの(笑) あ!ほら、あの人みたい!ドラマに出てた、あの、あの、」


「誰よぉ~(笑)」


「“きのうなに食べた?” ってドラマの!」

「どっち?西島さん?」

「違う違う!眼鏡でヒゲの、あ!内野聖陽って人!」

「え~? 全然違うでしょ~?(笑) 白川さんの方がもっと優しい顔してるよ(笑)西島さんにも似てないけど(笑)」

「料理作ってるからそう見えるのかしら??」

だったらシロさん役の西島さんにならない?(笑)


「ほんと素敵ねぇ(笑) お父さんと全然違うわ!(笑)」

スマホの白川さんをまだニヤニヤしながら見てる


「仕事も凄くできるしね!でもほら、会社ではあの硬い見た目で全然笑わない(笑) 私語も話さないし恐がられてる(笑) ふふふっ!」


「私語も話さない人とどうして “恋仲” になったの?」


あ、まぁそうだよね(笑)

たまたま電車で偶然会って一緒にショッピングに付き合ったことから始まって次に食事に誘われたこと、流星群を見に行ったことを話した

まるで恋愛ドラマを見ているようにニヤニヤしながら黙って聞いていた母がまたスマホの画像を見た


「へぇ~ロマンチストなのねぇ♡ 素敵♡」

「でしょ!…というか、私の旦那さまになる人なんだからね(笑)」

「私の息子になるのよねぇ(笑) わかってるわよぉ(笑)」


息子って!(笑)

お母さんと白川さんは2歳しか変わらないから“息子”という言葉の違和感が凄い






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たしかなこと 2 (3)

2020-04-27 22:39:33 | ストーリー
たしかなこと 2 (3)





白川さんの優しさも理性的な大人の男らしさも全然変わらないけれど少し心配性?になった気がする


「僕が奥に運びますから、香さんは別のことをしていてください。」


私の店の重い荷物を運ぶのも今まで全て一人でやってきたから慣れてるのに

白川さんの会社が休日の日はお店を手伝ってくれる

少しの時間でも私と一緒にいたいからと言ってくれる白川さんがちょっと可愛いなって思う


「ちーっす!たけのこ持って来てやったぞー!」


あぁっ!!
兄ちゃんが来た!!
ウチに持って来るって言ってたのに!!


店の奥から出てきた白川さんと兄ちゃんはバッタリ目が合った


兄ちゃんにはまだ白川さんのこと話してなかったのに!!

兄ちゃんは白川さんのことを業者とでも思ったのか気に留める様子もなく


「あ、ども。」

一言言って
たけのこを私に手渡した

「冷蔵庫に入れとけよ。あく抜きしてるって言ってたから直ぐに調理できるそうだ。」


白川さんを見たら白川さんは少し顔が緊張していた


「香さんのお兄さん、ですか。」

「… え? はい。 え??」


わぁ!!どうしよう!!


「兄ちゃん、あ、あの、こちら、、白川さん、、」

「どうも…(?)」


私とどういった関係なのか全く理解できていない表情で私を見た


「私、香さんとお付き合いをさせていただいています、白川と申します。」

白川さんらしく丁寧に頭を下げた


兄ちゃんは驚いた表情で私と白川さんを交互に見て

「え?付き合いって、、え?カレシってこと??」

「真剣に結婚を前提にお付き合いをさせていただいております。」

「は!? 結婚っ!?」更に驚いた

「はい。」


真剣な表情で兄ちゃんの目を見つめている


兄ちゃんは頭を掻きながら
「えーっと… 白川さん、だっけ?」

「はい。」

「独身?随分 香と歳が離れてるんじゃ…」


やっぱり…
反対するよね…


「私は独身です。彼女とは22歳離れています。でも私は、」

「いやいや、俺は別に反対って訳じゃないっすよ、白川さん(笑)」

馴れ馴れしく白川さんの肩をポンと叩いた

え!? 兄ちゃんが反対しない!?
白川さんは驚いて何度もまばたきをした


「そうだったかー。いやなんかね、最近こいつ生き生きしてきたし、なんかちょっと綺麗になってるからカレシでもできたんじゃないかって、俺の嫁が言ってたんっすよね(苦笑)綺麗ってとこは俺にはわかんなかったけど(笑) 」

驚く私の顔を見てニヤッとした

「そんだけ幸せってことだろ? だったら俺は何も言わない。カレシ、独身なんだから問題ないじゃね?(笑)」


兄ちゃんの意外過ぎる反応に拍子抜けした


「あぁっと!俺、時間ないから、じゃっ、白川さん、また!たけのこ直ぐに冷蔵庫入れとけよ!」

慌てて店を出て行ってしまった



白川さんは安堵の表情を私に向けた

「貴女のお兄さんは貴女を大切に想われていますね(笑)」

「え~? そうですか?(笑)」

「貴女の幸せを考えていたし、心から信頼していましたね。」


そう、なのかな

いつもあんなに軽い感じでチャラチャラしてるように見えるけど

「お義兄さんに受け入れてもらえたことは本当に嬉しいです…」

白川さん…
嬉しさを噛み締めてる(笑)


「白川さんが兄ちゃんに “おにいさん” って(笑)ふふっ(笑) 」

20近く年下のあの兄ちゃんに(笑)


たけのこを冷蔵庫に入れていると40代ぐらいの女性のお客さまが来店し

「あの、あれを見せてもらえますか?」

女性は白川さんを店員か店主だとでも思ったのか棚の上部にある飾り花が沢山入った透明の箱を指さした


「こちら、ですね?」

白川さんは箱を下ろしてカウンターに乗せてそこからは私が対応をした


お客さまには白川さんは店の人間に見えている

私も初めてプライベートで偶然会った時、どこかのショップ店主に見えたのだから当然だろう

ここにいて邪魔じゃないですか?と気にする白川さんに珈琲を入れた

店主だと言っても違和感がないほどだと言うとサービス業は学生の頃のアルバイトしか経験がありませんと白川さんは微笑んだ

白川さんは会社では笑わないキャラで無駄話を一切もしないから堅物で冷たそう、恐そうという印象を持たれている

本当はこんなに優しく笑う人だということを誰も知らない



再婚したら会社の人に報告するのかと聞くと上司には報告するけど他には言わないつもりだと微笑んだ


インスタは会社の人も見てるからインスタに写真はアップしないと言うと白川さんは少し考えて


「わかりました。では皆さんにも報告することにします(笑) 何故公表しないでおこうと考えたのかと言いますと、、どういった経緯で貴女と結婚に至ったのか、どういうデートをしているのかなどを詮索されることは避けたかったからです。それは照れくさいですから…(笑) 」


白川さんらしい(笑)


「決して公表が嫌だという訳ではないので。いけない、、その前に貴女のご両親に了解をいただいてからの話ですね(笑)」

白川さんはもうご両親は他界されていて
家庭を持っている弟さんがいると聞いていた

私の両親は結婚に難色を示してくるだろうと内心覚悟はしてる

もしかして? 案外兄ちゃんみたいにアッサリと認めてくれるかもしれないけど...








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たしかなこと 2 (2)

2020-04-25 23:00:00 | ストーリー
たしかなこと 2 (2)





白川さんと久しぶりにデートらしくプラネタリウムを見に行った

カップルシート座り 白川さんの男性的な厚みのある大きな手が私の手を包んだ

この手が私に安心感を与えてくれる
守ってくれているようで…


プラネタリウムを出て車に乗り込んだ


夜の車中は密室感があって
二人の距離がより近く感じる

ハンドルを握る手の血管や腕の筋肉の筋が“男”ということを私に意識させているようでほんとドキドキする


「カップルシートってちょっと照れました(笑)」

「また行きましょう。」


この落ち着いた低い声が好き…


「はい、是非… またカップルのシートが良いです…

なんとなく照れちゃうな


「困りましたね… そんな可愛い顔されるとキスしたくなるじゃないですか(笑) 今、運転してるのに(笑)」

顔が火照ってきた

もういい加減慣れてもいいのに
この人のこういう言葉はいまだに照れてしまう


「じゃあ信号が赤になったら… 」

「わかりました。」


これからキスしますよって予告が
ますますドキドキさせる


あの時の
流星群を見に行った帰り道を思い出した

次は赤になるようにと願っていた頃の白川さんと今の白川さんは違う人みたいに余裕が…

あ…
車は信号で停止した

白川さんはあの頃と違い
躊躇なく両手で引き寄せられ甘いキスをしてきた


ーー あっ…


信号は青になって白川さんは何事もなかったかのように前を向き車を発進させた


ドキドキがおさまらない
以前と明らかに違う


幾ら夜で周りから見えづらいからって車に囲まれたあの状況であんな大胆な…




スタバのドライブスルーで珈琲を購入し夜景の見える埠頭に着いて車から降りた



綺麗だなぁ… 夜景なんて久しぶり



「綺麗ですね(笑)」

「そうだね。」

優しく私を肩を抱かれた
白川さんの手はいつも私に安心を与えてくれる

風に乗って白川さんの匂いとフレグランスが混じった良い香りがした


「白川さんの匂い… 」

白川さんが驚いて身体を離した
「まさか、加… 」

「加齢臭じゃないですよぉ(笑) はははっ(笑)」


今までそういうこと気にしてた?
そんなの気にするなんて意外だなぁ(笑)


「白川さんの匂い好きです(笑) 白川さんが今夜みたいな満月の夜に初めて“月が綺麗ですね”って言ったあの時から… ずっとこの香りに心が惹かれてました… 」


桜の花びらが月明かりで輝く水面で揺れていたあの美しい光景と白川さんの香りがいつも同時に浮かんでくる


「あの時すでに僕は貴女に恋をしていました… 今は… 」


私を見つめる白川さんの手が頬に優しく触れ言葉にならない感情が湧いてきた

「心から愛してる… 毎日こうして貴女に触れていたい 」


え…


「それは… 」

つまり…


「貴女が欲しい。大切にする。だから… 」


だから…?


「僕との結婚を考えてもらえないだろうか。」


えっ!!


「愛してるんだ… 貴女を」

愛してるって言葉を今まで言われたこともあるし言ったこともある

でも今のこの感情が本当に “愛してる” ってことなんだと思う


私… 白川さんと結婚したいと
すっと思ってた


「返事、 」

「直ぐじゃなくても良い。よく考えてから返事をして欲しい。」


白川さんも私との結婚を考えてくれていた事が嬉しかった

白川さんは再婚になるし年齢差もあるからきっと真剣に慎重に考えた末の プロポーズなんだと思う…



「返事はいつでもできます。」

「今じゃなくても、、いいんですよ、、」


いつも余裕のある大人の男性の白川さんがこんなに自信なさげに見えるのは初めて…

「どうしてそんな自信のない顔するんですか?白川さんらしくないですね(笑)」

「自信なんて元々無いですよ(笑) 年齢差もありますから。」


やっぱり…
でもそんなこと始めからわかってることだし


「結婚したいです(笑) 私で良ければ(笑)」


「…え?」

「え?」

「ほんとに?」


まるで予想もしていなかった返事を貰ったかのような白川さんの動揺に私も驚いた



「えっ、ええ、、はい(笑)」

「ありがとう… ありがとう…」

泣きそうな表情をして私を抱き締めた


「嬉しいです(笑)」

そう言った私の言葉に更に強く抱き締められた


「必ず幸せにします!」

「今までも幸せでしたよ(笑)」

「もっと、もっともっと沢山です!」


嬉しそうな声…
これだけで充分 幸せだよ

白川さん…







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たしかなこと 2 (1)

2020-04-25 22:29:00 | ストーリー
たしかなこと 2 (1)






「香さんがまたここに来てくれるなんて嬉しいです。」


僕は自宅で育てているポーチュラカの花に “香” という名をつけていた

初めて香さんが僕の自宅を訪れた際
そのポーチュラカの種を植えたのは香さんだった


「まだ(ポーチュラカ)元気なんですね(笑)」

「ええ(笑) 大事に育てていました。」
寒い冬も越冬できるよう室内置きをして大切にした

彼女が植えたこの花だけは決して枯らしてはいけないと


「白川さんの愛情で育ってたんですね(笑) ふふっ(笑)」

「香さんと思って大切にしていました。」


照れながら頬を赤くした香さんは以前と変わらずとても可愛い


「そういう事を言ってくれるのは変わらないですね(笑)」

「素直な僕の気持ちです(笑)」

香さんにオレンジペコの紅茶を入れた

紅茶ではオレンジペコの香りがとても好きで ほんのりフルーティーで甘く感じるフレーバーも僕は好きだ


まるで香さんのようで…


「ほんと、あまり見つめないでください(笑)」

「すみません、嬉しくてつい… (笑)」

「… いえ(笑)」



僕は以前 香さんに聞こうとして聞けなかったことがある

ーー 貴女は僕との未来を考えてくれているのか ということを



まだ僕の部下だった頃の香さんとは違い今は自分の店を持って自立した大人の女性に変わった

以前の貴女は結婚も夢見ていたようだったけれどそれは今も同じなのだろうか

その事を香さんに尋ねてみた

今は以前ほど強い結婚願望はないけれどいずれは結婚して子供もできると嬉しいなと微笑んだ


ーー 子供、か


僕には前妻との間にできた一人娘がいる

娘は前妻の元で暮らしているが定期的に娘と会っていて良好な仲だと思う

僕は娘を大切に思っているし愛している

だから子供が欲しいと言う香さんの気持ちが理解できる


香さんは僕との子供ができたらどんな家庭になるのかなと微笑んだ


僕はもう53で香さんはまだ31歳
親子だと言っても不思議ではないこの年齢差はどうしても埋められはしない


もっと僕が若ければ…


「白川さんは私と… 」
香さんは何か言いかけ口をつぐんでしまった


「何ですか?」

「あれっ? 言いたいこと忘れちゃいました(笑) ははっ(笑)」

忘れたんじゃなくて言えなかったのでは…


香さんは僕と結婚したいだろうか
もし僕がプロポーズをすれば貴女は受けてくれるのだろうか


「香さん。プラネタリウムに行きませんか?本物の星空も良いのですが今日は月明かりであまり見られないと思いますので。」

「良いですね(笑)」



ーーー



最近のプラネタリウムは僕の子供の頃とは全く違い、本物のように精巧で且つドラマティックなものだった


「綺麗でしたね!!」
興奮気味の香さんはまるで子供のようだ

カップルで座れるシートがまさにデートにぴったりで、これはまた来なければ!と内心決意した


車に乗り込んでエンジンをかけた
僕は夜のドライブをしようと思っていた


「さっきの。カップルシートってちょっと照れました(笑)」

照れる香さんは本当に愛らしく
ついキスをしたくなる欲求が湧き上がってしまう


「また行きましょう。」

「はい、是非… またカップルのシートが良いです…

香さんをチラッと横目で見るとはにかんでいた


「困りましたね… そんな可愛い顔されるとキスしたくなるじゃないですか(笑) 今、運転してるのに(笑)」

「じゃあ信号が赤になったら… 」


流星群を見に行った帰り道のことを思い出した


「わかりました。」

あの時
信号、赤に変われ変われと願ったな...

懐かしい(笑)



今回は意外とすんなり赤信号になり停車した
周囲は車に囲まれていたけれど

香さんの顔を両手で引き寄せた
重なった唇が柔らかく心地よくて少し甘いキスをした…


信号は青になり
何事もなかったかのようにまた発進させた

香さんは一言も何も言わず窓の外を見たりチラッと僕の顔を見たり 香さんの心は落ち着かない様子だ


僕も久しぶりに香さんにキスをしたからか
無性に香さんを抱きたくなってきた

50を過ぎても恋しい人に対しての思いは20代の時と同じだ


スタバのドライブスルーで珈琲を購入し夜景の見える埠頭に着いて車から降りた



「綺麗ですね(笑)」

「そうだね。」


香さんが月明かりに照らされている

そのまつげや頬 唇につい目がいってしまい貴女に触れたい衝動が湧き上がってくる


今夜は満月だからだろうか…


香さんの肩を抱いた

幸せだ…


「白川さんの匂い… 」

匂い? 慌てて身体を離した
「まさか、加… 」加齢臭?

「加齢臭じゃないですよぉ(笑) はははっ(笑)」


自分では気付かない内に加齢臭が出ていたのかと…

そういうことも貴女といる時は特に気になるようになった


「白川さんの匂い好きです(笑) 白川さんが今夜みたいな満月の夜に初めて“月が綺麗ですね”って言ったあの時から… ずっとこの香りに心が惹かれてました… 」


香さん…

「あの時すでに僕は貴女に恋をしていました… 今は… 」


僕を見つめる香さんの頬に触れた


「心から愛してる… 毎日こうして貴女に触れていたい 」

「それは… 」

「貴女が欲しい。大切にする。だから… 僕との結婚を考えてもらえないだろうか。」



やっぱり香さんは驚いた…



「愛してるんだ… 貴女を」

「返事、」

「直ぐじゃなくても良い。よく考えてから返事をして欲しい。」


本当は返事を聞くのが恐い

どんなに愛していても
貴女と僕は親子ほどの年齢差なのだから







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