■妖怪モモ姉さん

しんと静まり返った真夜中に、リビングでテレビを見ていたら、


「ザザザ・・・ザザザ・・・」

何やら変な音がする

その気持ち悪い音は、間違いなく家の中で聞こえるのだ。

音は近い！隣の部屋からだ！




なんだろう？隣の和室をそっと覗いてみた。

そしたら・・・

なんと！モモ姉さんが、ふすまに向かって正座していた。

「モモちゃん、どうしたの？気は確か？」

一瞬、目が合うワタシとモモ姉さん。

しばらく見つめ合っていたが、又ふすまに視線を移したので、

そっと、その場を離れてみる。




すると、またもや、あの不気味な音が・・・

今度は気付かれないように、慎重に覗いてみた。



すると・・・



何を考えてんのか。

丁寧に、ふすまの表面を下から上に向かって

「ザザザ・・・ザザザ・・・」

と、舐めているではないか


出たな！！！妖怪モモ姉さん





行灯の油を舐める「化け猫」は聞いた事有るけど、

真夜中に、ふすまを舐める柴犬なんて聞いた事ない・・・





そうです！アタシが「妖怪モモ姉さん」です！





我が家のモモ姉さんは、とうとう妖怪化してしまったの？

それとも、ただ寝ぼけてただけ？

あぁ・・・やっぱり「ボケ」の始まりかしら・・・