ハンプティ・ダンプティ

おうさまのおうまをみんな あつめても
おうさまのけらいをみんな あつめても
ハンプティを もとにはもどせない

イントゥ・ザ・ワイルド

2011-05-05 01:09:53 | 映画
お金ないのに買ってしまった。



日本公開は2008年の映画だけど、最近勧められて初めて観ました。




「愛よりも金銭よりも信心よりも
名声よりも公平さよりも
真理を与えてくれ」


映画の最初の方で主人公クリスが言う台詞。
この言葉がこの映画の、クリスの全てをカヴァーしていると思う。

クリスは旅に出た。
アラスカを目指して。
資本や地位への反骨精神を抱いて。

物語の背景を理解し、この旅を見守る姿勢に入る頃、行きずりの人との会話の中でさっきの台詞をクリスが口にする。
見終わった後にして思えば、出し方がすごく上手いと思う。

この言葉自体はアメリカの思想家ヘンリー・デイヴィッド・ソローのものだ。
クリス自身も「ソローの言葉を引用する」と前置きをしている。
この言葉そのものが持つ力かもしれない。
とにかく個人的にこの言葉を聞いて強い衝撃を持った。
そして物語の進行の中で、常にこの言葉が顔をちらつかせた。
映画を見終わった時、再びこの言葉がスジンと心に響いた。

たった一回、最初の方に出て来た言葉がこれほど強い印象というか影響力を持っているのも、そうはないと思う。
この言葉と映画の構成がすごい上手い関係で成り立っているのを感じた。


この映画はノンフィクションだ。
「荒野へ」という小説が原作で、そっちの方は読んでいないのだけど、
とにかくクリスという、唯ひたすら真理を追求した男が実際にいたんだ、と思うと胸が熱くなる。
その決断力・行動力、そしてなによりも真っ直ぐさ
これらに触れることで、なにか内側から込み上げて来るものがある。

自分が立ち止まってしまった時、道に迷った時
きっとこの映画が観たくなる、と見終えた時に感じた。



そんな風に感じていて、
この間Amazonを利用する機会があり、衝動的に購入してしまいました。


個人的にただ時系列に沿って物語が進行するのでない構成がすごい好きです。
旅の切り取り方が好きです。






答えは自分で見つけに行くもの。
ひとりひとりの人生の先に、ひとりひとりの答えがある。


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