「ディス・イズ・ザ・デイ」 津村 記久子

サッカー２部リーグの応援する人たちを描いた連作短編集。

仕事やプライベートでいろんな事が起こる中、
好きなチームを応援する人たちがとても良かったです。

職場の人間関係に悩む会社員、
別々のチームを応援することになった家族、
十数年ぶりに再会した祖母と孫、
最終戦が気になってイキオイで高知行きの飛行機に乗った女性、
交流がなく離れて暮らす父と娘、
などなど…。


好きな作家さんなんで、楽しく読めました♪

「バルス」 楡 周平

ネット通販会社の物流を支える宅配便を狙ったテロが発生。

宅配会社は荷物の受け付けを中止すると、いろんなところに影響が…。

日本の物流が機能不全になり、世間が大混乱している中、
格差社会への不満を抱えた犯人からの要求がマスコミに届けられ…。


面白いストーリーでした。

「バッドカンパニー2」 深町 秋生

美人社長が経営する人材派遣会社。

社員は元警官や元自衛官など…。

引き受ける仕事は、非合法で危険なものばかり。

前作と同じく読みやすかったし、
無茶な仕事を遂行する社員たちの奮闘が面白かったです。

バッドカンパニー

「そして、バトンは渡された」 瀬尾 まいこ

主人公の女子高生には、父親が3人、母親が2人。


産みの母は幼いころに亡くなり、
産みの父は若い女性と再婚。


ところが、その産みの父は仕事でブラジルへ行くことになり、
若い義母と日本に残ることに…。

その後、義母は2回再婚するも
血の繋がらない親たちとの生活は、とても満たされたものに…。


17年間でいろいろと家族が変化しながら暮らすストーリーと登場人物が面白かったです。


主人公が成人して迎える最後の結婚式の場面もとても良かったです。

「本のエンドロール」 安藤 祐介

印刷会社を舞台にした話です。


営業、工場で働く人、パソコンで版を組むDTPオペレーター、カバーデザイナーなどなど。


作家や出版社からの無茶な要望に対応したり、
印刷機のスケジュール調整したり、
デザインを作り直したり、
特殊なインクの調合したり、
在庫不足の紙を調達したり…。


たくさんの人たちが本を造るために奮闘するストーリーが面白かったです。

「平凡な革命家の食卓」 樋口 有介

初老の市会議員が自宅で死亡。

医師の診断は心不全で事件性はなし。


ところが、本庁に栄転したい所轄の警部補が、
ナントカ殺人事件に格上げできないかと単独で捜査を始めたところ、
とってもドロドロした人間関係が判明し、そこから徐々に事件性も見え始め…。


ストーリーはイマイチやったけど、登場人物が面白かったです。

「あなたの本当の人生は」 大島 真寿美

新人作家の主人公。

大御所のファンタジー作家。

その作家の秘書。


3人の女性が同じ家で暮らすことになり、
物語を「書くこと」や周りの人たちとの交流から、
本当の人生について考えるストーリーが面白かったです。


それから、主人公の揚げるコロッケがとても美味しそうでした♪

「機龍警察 未亡旅団」 月村 了衛

機甲兵装という3メートルくらいのロボットが
戦闘兵器として利用される世界を描いたSFの第4弾。


「龍機兵」と呼ばれる新型ロボットを導入した警視庁特捜部が、
切れ者の部長を中心に、個性的なメンバーでいろんな事件に対応していきます。


今回は、家族を失った女性だけのテロ組織「黒い未亡人」が日本に潜入。

未成年による自爆テロに対応する龍機兵。

日本の警察に逮捕されたテロ組織の少女と捜査員の交流。

テロ組織のリーダーと日本の政治家の関係から捜査を進める特捜部。

第4弾も面白かったです♪

機龍警察 暗黒市場

機龍警察 自爆条項

機龍警察

「機龍警察 暗黒市場」 月村 了衛

機甲兵装という3メートルくらいのロボットが
戦闘兵器として利用される世界を描いたSFの第3弾。


「龍機兵」と呼ばれる新型ロボットを導入した警視庁特捜部が、
切れ者の部長を中心に、個性的なメンバーでいろんな事件に対応していきます。


今回は、「龍機兵」の同型と思われる機甲兵装が売買される武器市場の壊滅作戦を実行。


マフィアとの接触から武器売買の現場まで緊迫する場面が多くて、
最後までハラハラしながら読めました。


「龍機兵」の搭乗要員として警視庁と契約した
元警察官のロシア人の過去も明らかになって
第3弾も面白かったです♪


機龍警察 自爆条項

機龍警察

「機龍警察 自爆条項」 月村 了衛

機甲兵装という3メートルくらいのロボットが
戦闘兵器として利用される世界を描いたSFの第2弾。


「龍機兵」と呼ばれる新型ロボットを導入した警視庁特捜部が、
切れ者の部長を中心に、個性的なメンバーでいろんな事件に対応していきます。


今回は、極秘に日本を訪問するイギリス高官の
テロ組織による暗殺計画を阻止と捜査を開始。


ところが、突然の捜査中止命令…。

裏で暗躍する首相官邸、警察庁、外務省。

テロ組織の真の目的。


それから、「龍機兵」の搭乗要員として、警視庁と契約した
元テロリストの過去も明らかになっていきます。


第2弾も面白かったです♪

機龍警察