ボーイズラブ小説サイト『ALICE』 ブログ版

サイトで借りていた無料サーバー終了につき、サイトの更新をブログでのみ行うことになりました。

既刊のご案内11

2023-12-24 19:10:16 | 同人誌
2021年7月新刊4冊
 
 嵐  『着飾る恋 前編』立読み
『着飾る恋 中編』
『着飾る恋 後編』
『着飾る恋 完結』
翔サト
ニノ潤
相葉
ドラマパロなのですが、ほぼドラマに関係ないので、ただのシェアハウスで暮らす5人の恋の話です。エッチです。 各400円
 7月新刊
『着飾る恋』
<設定>

大野 智  芸術家。絵を描いているがそれだけでは生計が立たないので、バイトもしている。セフレ(女)がいるが、相手が彼氏と結婚することになり、関係は解消した。海外赴任中の家主に拾われた住人一号。

櫻井 翔  精神科医。リモートで相談を受け付けている開業医。シェアハウスの住人二号。

相葉 雅紀 海外赴任中の家主の息子。母親の代わりにシェアハウスの管理をしている。本職は寿司職人。

二宮 和也 元・天才料理人。挫折して、今はキッチンカーで自由気ままにランチのみを営業中。シェアハウスの住人三号で、松本の隣人。松本の顔がお気に入り。

松本 潤  仕事が忙しくて、部屋の更新手続きが間に合わず、家なき子になったところを家主に拾われる。住人四号。二宮の隣の部屋の住人。会社では主に広報を担当し、SNSで会社をPR中。高校生の頃に社長のインタビュー記事を読んで共感。上京し、社員になる。社長への憧れは恋愛感情かどうか微妙なところ。

 <立読み>
 落ち込んで家に帰った。
「ただいま」
 消え入りそうな声で、松本は帰宅を告げる。
 ここは一人暮らしの家ではない。帰宅の挨拶はどんなに凹んでいても欠かすわけにはいかなかった。
 挨拶は共同生活の基本だろう。
「おっかえり~v」
 妙にハイテンションな返事がキッチンから返ってきた。夕食を作っているらしい。
 能天気な声にイラッとした。

 松本はシェアハウスに住んでいる。仕事の忙しさにかまけて部屋の更新を忘れた。なおかつ、新しい部屋を探す余裕がない。困り果てていると、知り合いに声をかけられた。一部屋空いているから、住むところがないなら来てもいいよと言われる。彼女は離婚後、空いている自宅の部屋を格安で貸していた。
 同居人はみんな男性だから、妙な気兼ねはいらないと言われて決心が固まる。松本はありがたくその言葉に甘えることにした。シェアハウスの住人になる。
 そこにはすでに3人の住人がいた。

 一人目は画家の大野。
 絵だけでは生活費が稼げず、ほぼバイトで生計を立てている。小柄で、無口。何を考えているのかいまいちわからないタイプだ。松本とはまだまだ距離がある。近づくと逃げられ、放っておくと寄ってくる。どこかネコっぽいところがあった。

 二人目は精神科医の櫻井。病院を持たずにリモートで診察する開業医だ。こちらは真面目を絵に描いたような男で、きっちりしている。たぶん、住人の中で一番の常識人だろう。タイプで分けるなら、確実に犬だ。主人に忠実なタイプなので、日本犬だろう。柴犬より、秋田犬という感じがする。

 三人目はキッチンで機嫌よく夕食を作っている男・二宮だ。イタリアンだがラレンチだかの天才シェフと呼ばれていたらしい。いろいろあって今はキッチンカーでカレー屋を営んでいた。二宮はシェアハウスのまかないも担当している。朝食と夕食を作ることを条件に、格安の家賃がさらに格安になっているようだ。昼食は気が向くとサービスで作ってくれる。犬っぽいところがあるが、小型の洋犬でポメラニアンって感じがした。基本、キャンキャンと煩い。
 ちなみに食費は家賃とは別に徴収されている。強制ではないが、二宮の作る食事は美味しいのでみんな食費を払ってでも食事をする方を選んだ。食事の心配をする必要のない生活は、松本的にはかなり助かっている。
 住み始めて間もなく、家主が渡欧した。それは最初から決まっていたことだ。本当はその家主の部屋を松本が借りる予定だった。しかし、管理人として息子がやって来る。家主の女性は離婚しているので、父親に引き取られた息子とは姓が違っていた。息子は相葉と言う。
 相葉は寿司職人だ。昨今の諸々で、給料が下がったので家賃の支払いが厳しくなったらしい。それに母親が手を差し伸べた。家を管理する代わりに、家賃を免除する。相葉はたまに二宮と一緒に食事を作ってくれたりもした。

 こうして、同じような年頃の男5人が一つ屋根の下で共同生活を始めることになる。

 このタイミングで一番会いたくない人間の声を聞いて、松本は露骨に眉をひそめた。今はその能天気な声や態度がとてもイラつく。
「……」
 八つ当たりだとわかっているが、当たりたくなった。
 だがそれはダメだという理性は残っている。逃げるように通り過ぎようとした。
 しかし、空気を読まずに二宮が声をかけてくる。
「無視するの? 冷たいな~」
 からかうように笑った。
 松本のイライラが爆発する。
「煩いっ」
 怒鳴ってしまった。そしてそんな自分を松本は嫌悪する。
 逃げるように駆け出した。階段を登って、自分の部屋に飛び込む。松本の部屋は狭い。本来は、家主が渡欧するまでの仮住まいのはずだった。
 そのただでさえ狭い部屋は服で溢れている。服に部屋をほぼ占拠され、松本のスペースは布団一つ分しかなかった。
 朝、寝坊してたたむ暇もなく放置していた布団に倒れこむ。
 気分は最悪だ。消えてしまいたい瞬間というのはこういうことを言うのだろう。
 トントントン。
 ノックが聞こえた。
「……」
 松本は無視する。二宮が追いかけてきたのがわかっていた。
(放っておいて欲しい)
 心からそう願う。
 だが、二宮が空気を読んでくれるわけがなかった。というかたぶん、わざと読まないのだろう。
「お邪魔しまーす」
 二宮は勝手に部屋に入ってくる。
 部屋のドアには鍵がない。浸入を阻む手段がなかった。
「はあ?」
 松本は布団に倒れこんだまま、顔だけで後ろを振り返る。堂々と部屋に入ってきた二宮を睨んだ。
「勝手に入ってくるな!!」
 怒る。
「まあまあ」
 二宮は気にしない。
 しれっと松本に近づいた。
「なんかあった?」
 問いかける。
「……」
 松本は黙った。答えたくない。ぷいっとそっぽを向き、枕に顔を埋めた。
「あっても、オレには言いたくないか」
 二宮は苦く笑う。
 その声は少しばかり寂しそうに聞こえた。だが、自分の感情で手一杯の松本にそんなこと気をまわす余裕は無い。
(その通りだよ)
 心の中で毒づいた。
「じゃあ、言わなくていいよ」
 二宮は小さく微笑む。
「?」
 松本は二宮を振り返ろうとした。

 

2021年6月新刊4冊 
 
 嵐  『ネメシス2 前編』立読み
『ネメシス2 中編』
『ネメシス2 後編』
『ネメシス2 完結』
翔サト
ニノ潤
相葉
翔くんドラマパロです。
勝手に予想した内容でお送りします。ドラマの内容とは違うかもだけど。^^;
各400円
2021年5月新刊4冊 
 
 嵐  『ネメシス 前編』立読み
『ネメシス 中編』
『ネメシス 後編』
『ネメシス 完結』
翔サト
ニノ潤
相葉
翔くんドラマパロです。
パロといいつつ、ドラマと内容が違う気がします。探偵翔くんが振り回される話です。バカップルと智に。 笑
各400円
5月新刊
『ネメシス』
<設定>

櫻井 翔  探偵事務所ネメシスの探偵。実はポンコツだが、本人はそう思っていない。意外とお人好しのアラフォー、独身。探偵事務所の1階にある喫茶店の雇われ店長の大野に片思い中。大野が同性であることは散々悩んだが、最終的に考えないことにした。←ポンコツ 笑

大野 智  探偵事務所の一階にある喫茶店の雇われ店長。櫻井の猛アタックに気づいているが、本気にしていない。実は男も女のOKのバイセクシャルで、大人しそうに見えて意外と経験は豊富。喫茶店のオーナーとも昔、関係があったのが縁で店を任されることになった。ただし、今はそういう関係ではない。

松本 潤  半年前に帰国した19歳の帰国子女。日本に帰国し、行方不明になった父を捜しながら、探偵助手として住み込みで働くことになる。(部屋は櫻井のところに居候中)実は天才。頭の回転が尋常じゃなく速い。

二宮 和也 櫻井の甥っ子。専門学校生。ゲームクリエイターを目指している。叔父である櫻井と同居している。そこに居候としてやって来た潤に一目ぼれし、口説き落とす。ちゃっかり一緒のベッドで寝ている。当然、肉体関係もある。

相葉 雅紀 和也の幼馴染。実家の跡を継ぐべく、調理学校に通っている。修行と実益を兼ねて、櫻井家で料理を作っている。


<立読み>

 

 潤は風呂上り、ベッドで寝ていた。

 まだ寝るには早い時間だったが、今日は疲れている。髪を乾かしてから、布団に潜り込んだ。

 直ぐに眠気が襲ってくる。

 今日は一日、迷子の子猫を探し回っていた。

 探偵事務所と言っても、仕事はそんな何でも屋的な内容が多い。頭を使って推理する仕事なんて、ほぼなかった。日本の警察は縄張り意識が強く、探偵が口を挟めるような隙なんてない。たいていは現場に入れてもくれなかった。

 探偵家業は肉体労働だと、この半年で潤は思い知っていた。

 疲れているからゆっくり寝たいのに、それを許さない手が潤に伸びてくる。

 横を向いて寝ている潤の身体を後ろから包み込むように和也は抱きしめた。足の間に自分の足を差し入れる。

 首筋に顔を寄せた。吸い付き、胸に回した手で乳首をパジャマ越しに探す。つんと立ち上がりかけているそれを見つけると、指で摘んだ。布越しにきゅっと擦る。

「んっ……」

 潤は小さな声を漏らした。

 そくりと背中を快感が走る。

 だが、今日はもう眠りたかった。和也の手を掴んで、胸から離す。

「今日は無理。疲れて、眠い」

 断った。

 この家で暮らすようになって半年。潤は同居人である和也とほぼ毎日のようにSEXしていた。

 蜜月のような日々を過ごしている。

 潤は探偵事務所で助手として働いている。その事務所の探偵が和也の叔父である櫻井だ。

 和也は櫻井の同居人で、住み込みで働くことになった潤は2人の家に転がりこむ。

 探偵事務所は古びたビルの二階にあり、一階は喫茶店。三階が櫻井たちの住居になっていた。

 和也は最初から親切だった。自分のベッドを半分、潤に提供してくれる。

 だがそこには下心がしっかりあった。

 それは初日の夜にわかる。

 和也は潤に迫った。一目惚れをした、好きだから付き合って欲しいとストレートに口説く。

 潤は驚いた。

 男同士だろうとか、出会ったばかりで互いに何も知らないとか、断りの理由をいろいろと並べる。

 だが、互いのことを知るのはこれからでも遅くないと和也は言い切った。

 これはきっと運命だ。自分と潤は家族になるべきだと、熱く口説く。

 その言葉に、潤は揺れ動いてしまった。

6月新刊
『ネメシス2』
<設定>

櫻井 翔  探偵事務所ネメシスの探偵。実はポンコツだが、本人はそう思っていない。意外とお人好しのアラフォー、独身。探偵事務所の1階にある喫茶店の雇われ店長の大野とは微妙な関係。実はトラウマ持ち。

大野 智  探偵事務所の一階にある喫茶店の雇われ店長。櫻井の猛アタックをかわしつづけていたが、うっかり関係を持ってしまう。男も女のOKのバイセクシャルで、大人しそうに見えて意外と経験は豊富。喫茶店の奥の部屋に住み込んでいる。

松本 潤  半年前に帰国した19歳の帰国子女。日本で行方不明になった父を捜しながら、探偵助手として櫻井のところで住み込みで働いている。実は天才。頭の回転が尋常じゃなく速い。櫻井の甥である和也とは婚約中。

二宮 和也 櫻井の甥っ子。専門学校生。ゲームクリエイターを目指している。叔父である櫻井と同居している。遺伝子的に性欲が旺盛という持病を持っている。現在はその欲求が潤一人に向けられている。なんだかんだ言いくるめて、婚約することに成功した。

相葉 雅紀 和也の幼馴染。実家の跡を継ぐべく、調理学校に通っている。修行と実益を兼ねて、櫻井家で料理を作っている。和也とは幼馴染で、潤との関係は一応応援している。


<立読み>

 櫻井の昔話は学生時代の話だった。

 当時、櫻井には彼女がいた。だが、彼女の他にも仲の良い女友達がいたらしい。サークルの友達で、さばさばした性格の美人だったそうだ。

「モテ自慢か?」

 大野は突っ込む。そうとしか聞こえなかった。なんだか面白くない。

 ムッとすると、櫻井は笑った。

「違うよ」

 首を横に振る。

「そういう関係ではない。ただ仲が良かっただけ。気が合って、一緒にいると楽しくて。ずっと友達でいられたらいいなと思っていた」

 遠くを見た。

 それだけで、大野は察してしまう。その彼女はたぶん、もうこの世にはいない。

「彼女は理系で、なんとか研究所というところに就職したと聞いた。でも、大学を卒業してからは会う機会は一度もなかった。だから、彼女のことは忘れていたんだ。14年前のあの日、彼女が唐突に探偵事務所に現れるまでは。その時、彼女は5歳になったばかりだという男の子を一人連れていた」

 そこまで聞いて、大野はなんとなく気づいた。

「もしかして、その男の子って……」

 まさかと思いながら、櫻井を見る。

「潤だ」

 櫻井は打ち明けた。

「えっ……」

 大野は戸惑う。

 潤とは何度か会っていた。そう頻繁ではないが、櫻井と一緒に店に来てくれることがある。その時、インドからの帰国子女だと聞いた。日本に来たのは初めてだとも言っていたはずだ。

「生まれてからずっとインドで育ち、日本に来たのは今回が初めてだと彼は言っていなかったか?」

 大野は首を傾げた。

「ああ」

 櫻井は頷く。

「潤には小さな頃の記憶がない。彼女が死んだショックで、それ以前の記憶を全て失っているんだ」

 辛そうな顔をした。

「……」

 大野は言うべき言葉が見つからなくて、黙り込む。

 沈黙だけが部屋の中に満ちた。

<<<申し込みはメールで mi.sa@chive.ocn.ne.jp までお問い合わせください。詳細をお知らせします>>>

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 新刊 | トップ | あけましておめでとうござい... »
最新の画像もっと見る

同人誌」カテゴリの最新記事