『仲良し』 <設定> 大野 智 アイドルグループ・嵐のリーダー。メンバーとの距離感は近い。特に松本が相手だといろいろ気にしない。櫻井と付き合っているが、もちん秘密。 櫻井 翔 アイドルグループ・嵐のメンバー。世話好きのお父さん。メンバーのことは運命共同体だと思っているので、心配するし、世話も焼きたい。石橋は叩きまくってからわたるタイプ。大野と付き合っている。 相葉 雅紀 アイドルグループ・嵐のメンバー。空気が読めて、意外と何でも出来ちゃうポテンシャルの高い子。メンバー同士で付き合っていることは知っているし、ばれないようにいろいろ協力するのもやぶさかではない。 二宮 和也 アイドルグループ・嵐のメンバー。松本と内緒でお付き合い中。 松本 潤 アイドルグループ・嵐のメンバー。真面目でいろいろ背負い込んじゃう責任感が強いタイプ。その分、ストレスも溜めやすい。二宮とはお付き合いしている。 <立読み> 朝から、松本は眠かった。 昨日はつい遅くまで本を読んでしまう。 面白くて、途中で止まらなくなった。 気づいた時には明け方近くて、慌てて眠る。 おかげで完全に寝不足だ。 「ふわぁ」 TV局の通路を歩きながら、洩れる欠伸を押し殺す。 隣にいるマネージャーはそんな松本を見ても何も言わなかった。 人一倍責任感が強い松本は仕事をきっちりやる。 例え寝不足でも、頑張ってくれるという信頼感があった。 多少のことなら目を瞑る。 松本はいつものように楽屋のドアを開けた。 「おはよう」 中に入る。 「おはよう」 返ってきた返事は一人分だけだ。 見ると、大野しかいない。 寝起きが悪い松本は最後に来る時が多いので、3人がいないことに驚いた。 「みんなは?」 大野に問いかける。 「まだ」 大野は答えた。 「そう」 松本は納得する。 真っ直ぐ大野が座っているソファに向かった。 近づいてくる松本を大野は不思議そうに見る。 「何?」 首を傾げた。 「ちょっと膝を貸して」 松本はそんなことを言う。 「膝?」 大野はきょとんとした。 意味がわからないでいると、松本は大野の隣に座る。 そのままごろりと横になった。 大野の膝に頭を乗せて、枕にする。 大野はびっくりして固まった。 だが直ぐに状況を理解する。 苦く笑った。 「眠いの?」 松本に問いかける。 「うん」 松本は子供みたいな返事をした。 「昨日、遅くまで本を読んじゃって……」 寝不足の理由を説明する。 「少し、寝かせて」 大野に頼んだ。 |
『不運な探偵2』 <設定> 大野 智 世界一不運な探偵。探偵小説専門の変な本屋の店員兼、二階の探偵事務所で探偵をしている。ついていない男。崖から落ちかけたところを櫻井に助けられる。二宮と松本関係を知って、ちょっと動揺している。 |
『鬼殺隊』
<設定>
鬼殺隊 鬼を殺すために作られた政府非公認組織。数百名からなり、隊士には階級がある。隠と呼ばれる裏方もいる。隊士は日輪刀と呼ばれる特殊な刀を持ち、それで斬ると日光に当たるのと同等の効果が生まれ、鬼が消滅する。柱と呼ばれる幹部クラスが存在する。
鬼 人を喰らう人ならざる者。元は人間。ほとんど不死身の身体を持ち、血鬼術と呼ばれる特殊な能力を有する。弱点は日光。日光に当たると消滅する。日輪刀という日光と同等の力が込められた刀で首を落とされた場合も死ぬ。それ以外の方法では首を落とされても死なない。
大野 智 鬼殺隊の隊士。姉が鬼に殺された。
櫻井 翔 鬼殺隊の隊士。代々鬼殺隊の家系の長男。
相葉 雅紀 鬼殺隊の隊士。鬼に襲われた村の生き残り。
二宮 和也 鬼殺隊の隊士。鬼に襲われた村の生き残り。
松本 潤 鬼殺隊の隊士。稀血を持つため鬼に狙われる。
<立読み>
潤は鬼と鬼狩りの伝説を子供の頃から知っていた。
母が寝物語に語ってくれる。
潤はそれをただの伝説だと思っていた。
文明開化の明治が終わり、時は大正に移り変わる。
都会の夜は街灯に照らされ、闇がどんどん少なくなっていた。
鬼や妖怪が住まう場所は日々無くなっていく。
明るすぎる夜から逃れて、人ならざるものたちは地方に逃げ込んだ。
田舎はまだ灯も少なく、夜は闇に満ちている。
鬼が潜む場所が残っていた。
闇の中から鬼たちは人間の隙を窺う。
潤が鬼に襲われたのは十二の年だ。
月のない夜、鬼が家に押し入ってくる。
家族はみんな寝静まっていた。
鬼の襲撃に家中がパニックを起す。
悲鳴を上げ、逃げ惑った。
潤も逃げる。
外に向かって、走り出した。
鬼はわき目を振らず、真っ直ぐに潤を追いかけてくる。
鬼の狙いが自分であることを潤は察した。
潤は一人、家族とは別の方向に逃げる。
鬼を自分に引きつけ、家族を救おうとした。
その目論見は成功する。
家族は無事に逃げ延びた。
しかし、潤は追いつかれる。
鬼は身体能力が優れていた。
逃げ切れるわけがない。
潤は捕まった。
鬼はくんくんと潤の匂いを嗅ぐ。
「見つけた。稀血だ」
満足そうににやりと笑った。
(マレチ?)
初めて聞いた言葉に潤は疑問を浮かべる。
稀血が鬼に特別な力を与える人間の血のことだと知るはずがなかった。
だが、自分が狙われた理由はそれだということはわかる。
わかったところで、どうしようもなかった。
自分の命が尽きることを潤は覚悟する。
鬼は潤を喰らおうと大きく口を開けた。
牙が見える。
潤の身体は恐怖で固まった。
思わず、目を閉じる。
だが、衝撃はいつまで待っても襲ってこなかった。
潤が恐る恐る目を開けると、鬼は大きく口を開けたまま固まっている。
その首がころりと横に滑り落ちた。
「!?」
驚きすぎて、潤は声も上げられない。
潤を掴んでいた鬼の手が塵になって消えていった。
鬼の身体の後ろに黒装束の男たちの姿が見える。
首は男たちが切り落としたようだ。
男たちは揃いの装束を着ている。
その背中には『滅』という字が大きく書かれていた。
それが鬼狩りという名で昔から呼ばれている鬼殺隊であることを潤は後から知る。
自分が稀血という特別な血を持ち、鬼に狙われる存在であることもその時に教えられた。
潤は自分の存在が家族を危険にさらすことに気づく。
家族のためには家を離れるのが一番いいと思った。
我が身を守るためにも、鬼殺隊に入ることを決意する。
救われた命を今度は誰かを救うために使おうと思った。
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