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D cafe

待っている 時間もすてき
手の中に ひらくものが あると思えば
              (中島未月)

普通に幸せな世の中に

2010-04-28 01:29:26 | カフェタイム
先日久しぶりに一人で街をぶらっとした時、書店である本を立ち読みしました。それはその日の朝新聞の広告欄で見た、○○年に日本は破綻するという本です。こういう本は絶対買いません。お金を出してわざわざ落ち込みたくないからです。その本は前半は脅し(爆)、後半はそれに備えての対策編でした。つまり、財産を只の紙切れにしてしまわないための手立てです。銀行が潰れるとかいう生易しいものではなく日本が破綻するわけですから、結局は海外に向けての策ばかりです。海外の銀行に預金するとか、海外の保険に入るとか、海外の投資に精出すとか、子供を海外に出すとか、海外に逃げ場を作っておくとか、それはもう庶民には片っ端から無理な話のオンパレード(でも、やってる人結構いるのかしら??)。スズメの涙ほどの蓄えであっても、紙くずになるのは嫌だから飛ばし読みしてみましたが、空しくなるだけでした。巷では暗いニュースが蔓延していますが、本当に日本はこの借金だらけの泥沼から這い上がれないのでしょうか?って言うか、いつのまにあんなに借金増えたのでしょう?事業仕分け、ちょくちょくテレビで見ていますが、すさまじい無駄遣いの団体っていっぱいあるんですね。歪んだ構図。真面目にコツコツ働いている人が報われない...

先々週から、毎週土曜日に「チェイス 国税査察官」というNHKドラマを見始めました。脱税のプロと査察官たちの闘い。重いです。腹が立つような金持ちのドラ息子や企業家が出て来ますが、私たちの一万円と彼らの一億円はほぼ同じ感覚です。世の中って恐ろしいほど裏があるんですね。脱税のプロが「実際の世の中を動かしているのはすべて裏金だ」と言うのを聞いて身震いしました。江口洋介さん扮する査察官は昼も夜もないほど(家族を犠牲にして)働いていますが、どう見てもお給料は安そうです。仕組まれた(?)飛行機事故で奥さんまでなくし、悲惨です。辛いドラマですが、最後に正義の勝利があることを信じて見続けようと思います。

そうそう、このドラマは菊地成孔さんという男性が主題歌を歌っているのですが、最初は女性だと思いました。アンニュイなジャズ風のボーカル。ユニセックスというのでしょうか?ちょっとチェット・ベイカーに似ています。私はこういうくぐもった感じの中性っぽい声が大好きなんです。検索してみたら46歳の男性でした。その年齢と(すみません)声が全くマッチしません。すごい!アルバム欲しい(笑)

cafe開業(笑)

2010-01-08 02:25:33 | カフェタイム
思うところあって、ブログのタイトルを変更しました。もともとそんなにこだわりを持ってつけた名前でもなかったので。本だけでなく、映画やその他広範囲の話題に触れたいので、cafeを強調してみました。って、実はこのテンプレートが意外に気に入ってしまったということなんですが...(笑)

オープンテラス

2009-06-05 00:58:37 | カフェタイム
最近は、大きな建物の建設になると、ぐるっと塀に囲まれたようになっていて、中がどうなっているのか全く見えないことが多い。通勤途中、最寄りの地下鉄駅を降りて会社までのほんの3分程度の真っ直ぐな道。そこにある日登場した建物は、基礎固めに延々長い時間をかけていた。基礎にかける時間が一番長かったので、きちんと建てられているのだなぁと思いながら見ていた。仕事がら建物(特にビル)にはとても興味がある。見ていて飽きない。そのビルはやがてホテルになるのだとわかり、ホテル好きの私の期待は一気に膨らんだ。さすがに泊まることはないが、ホテルならきっと1階にカフェが出来るだろうと思ったからだ。お昼のお気に入りスペースが増えるかな?と期待していた。
長い施工期間を終えてやっとビルが完成し、什器が入り、ホテルマンたちが準備に勤しむ姿を毎日楽しみに見ていた。期待のカフェはどうやらまともに通りに面しているようだった。気の毒にも大不況下のオープンとなり、営業開始の日も大都会のホテルにしては少々地味だった。カフェはガラス張りで、通りを歩く我々からは食事中の人の顔がはっきりと見える。もうちょっとなんとか、カーテンとか植木でさりげなく目隠しをしてほしかったなぁと、こちらが妙に照れる展開になった。
オープン以降、来る日も来る日もガラガラのカフェ。このあたりは民家はなく、会社ばかりなのでカフェの激戦区である。ド○ールもス○バもタ○ーズもエク○○シオールもシアトル○ベストもある。後発のカフェは分が悪かった。しかし、ある時はたと気がついた。このホテルに泊まるのはほとんどが出張のビジネスマンである。朝の9時前に悠長に朝ご飯なんて食べていられるはずがない。きっともっと早い時間にいっぱいになっているのだと勝手に納得した。ちょっと安心したりなんかして...(笑)

そして、つい先日、そのカフェの猫の額のように狭い前庭に、テーブルと椅子が3組並べられた。ガラスの中にいても恥ずかしいのに、見事に外だ。これってどうよと思っていると、さっそく次の日「勇気ある」ビジネスマンがビールを飲んでいるのに出くわした。通行人との距離は、ほんの2メートルくらいしかない。近辺の企業の社員たちが足早に通る。まだ日も暮れない6時前に、ワイシャツ姿ノーネクタイ、足を組みながら優雅にビールを飲む男性は、ある意味天晴れだった。

懐中汁粉

2008-02-22 02:54:28 | カフェタイム
美容院に行ってきました。仕上げのドライヤーをかけながら、美容師さんが「いい髪質ですねぇ、柔らかくて」と言ってくれました。「でも、細いし少ないし...(マジでかつらを買おうと思ったことがある)」「コシがないんですね。でも、枝毛も全くないし、さらさらですよ。ただ...」(来た、来た)「つむじが...とんでもないところにありますね」いつも通りの会話。これは、どこの美容院に行っても言われます。後頭部につむじが2個あって、その向きが違うのです。そのために髪はあっちに飛びこっちに跳ね...。「頭の後ろで髪が真っ二つに割れてしまいますね。これは大変だ」ええ、頭抱えてます。睡眠時間が短いからいいものの(爆)、長く寝ると、後頭部のある一角だけがぐしゃぐしゃになってしまう。生まれつきとは言え、困ったものです。

で、美容院にも行ってすっきりしたのですが、今週は頭痛に悩まされました。目の疲れや首の疲れから来るものだとは思うのですが、いつもと違ってなかなか薬が効かなくて少し焦りました。疲れがたまっているせいか、最近はやたら甘いものが欲しくなります。それも小豆限定。生クリームやチョコは飽きますが、小豆は飽きません。会社のそばの自販機に缶のぜんざいがあって、マッサージの帰りなど毎回買っていたのに、いつの間にかその種類だけココアに変えられてしまいました。大ショックです。ココアはインスタントものは少々鉄の味がするので、お店ほどおいしくありません。ぜんざいも、もちろんお店のぜんざいと比べたら月とスッポンです。買った時熱々でも、席に就いてプシュッと開けると、もうぬるい。開け口が小さいので、小豆が全部すんなりとは出て来てくれない。ストローでいつもかき出します。そんなぬるいぜんざいでも、無いとなると無性に欲しくて、何か代わりになるものはないか考えました。それで思い出したのが、昔懐かしい「懐中汁粉」です。昔は必ず家に常備していました。最中を割ってお湯を注ぐとすぐに出来るインスタントのお汁粉。こしあん系なのが、粒大好き人間としては甚だ残念なのですが、この際贅沢は言えません。3時のお茶タイムにコーヒーではなくてお汁粉を頂こうと思い立って、デパートを探し歩きました。某有名和菓子店の物は1個500円以上もしてびっくり!もう少し足せばお昼のお弁当が買えてしまいます。で、凝り性の私はネットで探してみようと検索をかけてみました。あるわあるわ、懐中汁粉を語っているブログがたくさん(笑)。それを読む方が面白かった。皆さんあまりなじみがなくて、食べ方に戸惑っているのが驚きでした。私の子供の頃は普通に家にあったのに。もしかしてそれは、父が下戸で甘党だった我家独特の常備だったのでしょうか?

ありがとう、阿久悠さん

2007-08-04 01:34:28 | カフェタイム
作詞家になりたいと思った頃がありました。ずうっと昔の話です。同人雑誌で歌詞を発表していました。ある時住所を発表したらどっとファンレターのようなものが来て勘違いをしました。ちょっといい気になっていた田舎者でした。主催者の作家崩れ(爆)の先生から「あなたの詩に作曲家の先生が曲をつけてくれるから上京しませんか?」と言われ、一瞬舞い上がりましたが、嬉しかったのはそこまででした。夢はあっても、先生の実家でバイトをしながら先の見えない修行をするほどの覚悟は出来ていませんでした。家族の猛反対もあってあっけなく挫折し、その夢は封印しました。しかし、何年かするとまたその夢が頭をもたげ、ある有名な作詞家の通信講座に入会しました。しかし、そこでは、明けても暮れても「印税生活は超魅力的。早く私たちも○○先生のように印税で食べていけるようになろう!」なスローガンばかり。これは自分の求めたものとは違うな...と思い、あえなく退会。今度こそ本当に作詞はやめてしまいました。
ある時大阪の街中を何のあてもなく散歩していて、小さなギャラリーにぶつかりました。そこでは詩人の個展をしていました。聞いたことのない名前でしたが、私と同じ苗字だったのでふと覗いてみる気になり、誘われるように中に入りました。その詩人の作品が額に飾られて並んでいましたが、私の好きなタイプの作品ではありませんでした。お客さんは結構入っていて、その中の常連らしい方が詩人に尋ねました。「先生は歌の作詞とかなさらないのですか?」その時の詩人の答えを、私は今でもはっきりおぼえています。「歌詞なんて、ああいう売れることを先に考えたものを一回でも書いたら、もう元の純粋なものは書けません」私は入ったことを後悔し、ギャラリーを出ました。

今夜NHKで阿久悠さんの追悼番組をしていました。シャイで謙虚でダンディで、プロ中のプロだった阿久悠さん。次々と流れる歌はどれも歌詞がすらすらと口をついて出、いつの間にか母と一緒に歌っていました。「街の灯り」あたりではもう涙がポロポロと...。これらの歌詞が「俗にまみれたものだ」と誰が決め付けられるでしょう。歌は時代と共にある...
ありがとう、いい夜でした。

ダンボールの味

2007-07-14 00:06:10 | カフェタイム
二昔ほど前のお話です。当時私が所属していた部署では、3時になると女子社員が更衣室にこっそり集まって、お茶をする慣わしになっていました。ある日、海外出張から帰った社員のチョコのお土産を持ち込んで、我々数名の女子社員はチョコの品定めに余念がありませんでした。(「これ皆で分けて」だったはず...)中でもチョコ好きのC子はいくつも取り込んだ挙句、先頭を切って口に放り込みました。「うー、なんか、おいしくない。ダンボールの味がするぅ」とC子。「えっ、そうなの?(モグモグ)ほんとだ、ダンボールの味がする」とN子。後に続いて食べた私も、言われてみればまさにダンボールの味。「っていうか、ダンボールなんて食べたことある?」と私。皆いっせいに「無い!」結局欲張りにも一人3個ずつくらいキープしていたチョコは元の箱に綺麗に戻し「皆さんでお召し上がりください」のコメント付きで振舞われました。予想通り、あっという間になくなりました。
と、そんなことを、ダンボール入り中華饅頭のニュースで思い出しました。「6対4の割合でダンボールの方が多いから(!)違和感ないし、普通の人はきっとわからないと思うよ」と闇業者のおじさん。腹が立つより、あまりの屈託の無さに大笑いしてしまいました。おじさん、私たちきっと、ダンボールの味わかると思うよ。

※写真の中華饅頭は、事件の肉まんとは何の関係もありません。