覚書あれこれ

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まだ続く名前の話

2009年06月01日 | こんな処にギリ神が!(小ネタ集)
『ヨーロッパ人名語源辞典』がギリシャ部分に入ったのを記念して、ハッスルしてたくさん拾ってみました。

●中世の一神教が力を持って時代には、いくら地元といえど
あまりに異教的なギリシア神話由来の名前は使えなかったらしいギリシャ。
でも、現代ではだいぶゆるくなってギリシャ神話的名前も単独で
使用が可能になったのだとか。
→ヘラクレスとオデュッセウスが人気なんですってよ?
ヘラクレスが人気なのは知ってましたが、そうか、オデュッセウスもか、そうかそうか。


●アレクサンダー、アレックス、アレクセイ(=アレクサンドロス由来)
この名前が「人々を守る」ほどの意味なのはどこかで読んで知っていたのですが、
今回その内訳をもう少し。
守る、の意味があるのは前半のアレクス部分で、
後半のアンドロスが人間の意味なのだそうな。
そういやギリシャ語の時間にアンドロスって単語習ったような気がします。
だから、厳密に言えば守君、はアレクシオスになるわけで、
アレクサンドロスならさしずめ守人くんか?
このアンドロス成分はさがすと意外と他にも合成して使われてて、
カッサンドラの後半のアンドラ部分とか(→併せて策士の意味になるらしいよ)
アンドロメダやアンドロマケーの前半部分などは全て
この「人」の意味のアンドロスです。
ちなみにアンドロメダの後半のメダは、メーデイアの名前成分と同じく「支配する」、
このメダ成分は、ラオメドンの後半部分にも入ってます。
アンドロマケーの後半のマケーは、マカオンの名前成分と同じく「戦う」らしい。
アンドロマケーの名前は、夫のヘクトールの役割を表してるんじゃないかと
どっかで読んだことがあります。
テレマコスの名前が父であるオデュッセウスを表してるのと一緒なのね。
(テレ+マコス→遠くで戦う)

どうでもいい話ですが、アレクサンドロスは死後、
ディオニュソスの化身として信仰を集めたのだそうな。
なんでディオニュソスなの???


●も一つ名前ネタ。フィリップ
たいへんメジャーな名前です。この名前、ギリシャ語のピリッポスから来てます。
マケドニア王なんかが有名ですね。
このピリッポス、ピロス(愛する)+ヒッポス(馬)の合成語らしい。
確かに、印欧語族は騎馬と縁深いからな!
馬とつながりの深いポセイドンもギリシャの古い神格だし。
他に、ヒッポスを含む名前としては、クサンティポスなどもあり、
これの女性系がクサンティッペー、ソクラテス大先生の奥さんの名前です。
この女性、悪妻として名高いけど、よくよく考えたらソクラテスの度量が深いから
奥さんがのびのび暮らせてた、ということなのかもしれませんね。

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