扉を開けて

今、楽しんでいること、
将来へ向けて考えること、
変形性股関節手術のこと、
折に触れて書いていきます。

父の診察日

2012年08月12日 | 

一昨日は3ヶ月に1回の父の病院へ行った。
父はドライブが好きだ。
父のドライブは、私がカヌーに行ってリフレッシュ
するのに似ている。
ドライブに行けない人生なんて、死んだほうがましだと
言っている。

父は、5年半ほど前に甲状腺癌を宣告された。
医師に「これからは好きなことをいっぱいして、
穏やかに暮らしてはどうか」と言われた。

妹は父を、月に何度もドライブに連れて行く。
父は、自分で運転したいのだけれど
何年も前に免許を返納してもらった。
とても嫌がった。

私は緩和ケア科を探した。
「あと、半年かも」と言われたが
幸い、痛がることも苦しむこともない。
お風呂も着替えも、自分のことは何でも自分でできる。

自分のことが自分でできるということが、
人が生きる上でどんなに大切か、私は知っている。
介護の仕事もして来たが、私自身、手術後身動きが
とれない時期を経験した。

「意思の尊重」「自分らしく生きる」という言葉を、介護の世界でも
よく使われる。
部屋の中で2~3歩足を運んでティッシュを取に行く
庭に出て花を見る
買い物に行く
冷蔵庫から飲み物を出す
本当に「意思」と書くほどのことでもない日常のあれこれが、
意識をしない「意思」であったり、「自由」であったりする

父には、自分で運転できないなど少々狭くなってはいるが、
「自由」と「尊厳」を失うことなく大往生して貰いたいと思っている。

そして私もそのような死を切望している。

写真は病院の帰り道、父と見上げた空。
渋滞して停まってしまったのをよいことに、カメラを空に向けた。

 


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