KAZZ大佐の独り言

様々な件にちょっとだけ首を突っ込んだり突っ込まなかったりします。(笑)
なお、真面目な一面もあります。

厚生労働大臣に宛てた手紙(障害者雇用の実態)

2018-03-09 18:56:01 | 日記
厚生労働大臣殿

初めまして、今回、障害者雇用の問題について提起いたしますので、お力添えをお願いいたします。
私は、17才の時のバイク事故で右腕が完全麻痺している2級重度身体障害者です。
年齢は53歳になったばかりです。
元々は、夜間高校に通う苦学生でしたが、紆余曲折を経て現在に至ります。

2012年12月に大手電気メーカーを早期退職して、就職活動をしていましたが思うような会社が見付からず、5年間で600社より不採用通知を受け続けています。

この600社の不採用を受けて気付いた事があるので列記します。
① 転職回数が3社を超えると「多い」と判断する。
② 16歳から就業記録があるが、「退職理由」をやたらに聞いてくる面接が多い。
③ 右腕が完全麻痺していると言う事で、業務に耐えられないと即断してしまう。
④ 私の履歴書の持つ意味を理解していない面接官がいる。
⑤ 面接でカウンセラーらしき人物を同席させて服用薬の名称を詳しく聞いてくる。
⑥ 「通院に配慮している」と言う事で、通院の実態を調べている。
⑦ 片腕だとパソコンが使えない、という先入観がある。
⑧ 半数以上が書類審査で不合格になっている。
⑨ 年齢制限が実は存在している。(性別も含めて)
⑩ 区役所・市役所の障害者雇用でも35歳以下の年齢制限があるため応募できない。
⑪ 民間企業も「キャリア形成のため」という事で、35~40歳が実質の上限年齢になっている。
⑫ 53歳で応募可能な職種は、営業・コンビニオーナー・清掃員・警備職、私は普通2種免許を持っているのでタクシードライバーのオファーがありますが、母親が心配するので避けています。
  フォークリフト運転技能講習も持っていますが、軒並み不採用です。
  ひどいとこだと、取得して間もないのに「未経験者はダメ」とあからさまに断られます。
⑬ 企業が求める障害者像は、若い・転職回数が3回以下・脚が不自由でも良いので「両手が使える事」が条件のようです。
  私のように経験豊かである必要は無い、むしろ邪魔。
  片腕なんて、使い道が無いと言わんばかり・・。
⑭ 退職理由や障害の話で終始し、未来を含めたビジョンをほとんど聞かない。


5年間で雇って頂いたのが、わずか4社です。
(どれも合わずに退社しました。)
収入が完全に不足しており、厚生(障害)年金だけでは生活できず、老齢年金をもらっている母親に金銭の援助を受けています。
家長である私が十分に稼げず、年金暮らしの母親にお金を借りなければならない苦労をお察しください。

また、市営住宅の家賃も滞納気味で支払いの算段が付いていません。
仕事さえあれば順当に支払う事が可能なのですが、仕事が全く見付かりません。
さらに水道光熱費・NHKも滞納中です。
やっと入れた生命保険も解約目前です。
53歳・カタワ・転職回数11回、こんな人間は人間とは見なされないのでしょうか?
私って、そんなに罪な生き物なのでしょうか?

「体が不自由な人のあらまし」では、生業貸付金なんかもありますが、そういった貸し付けの対象にもならず、「緊急援護資金」も数年前から年金受給までのつなぎ融資という性格に置き換えられています。
私は何を頼りにお金を稼げば良いのでしょうか?
麻薬の密売なんてのもお金になりそうですね。

生活保護を受けようにも、自家用車があるので対象にはなり得ません。
通勤の脚にも出来るし、高齢の両親を離れた病院へ行く際に使い道があります。
(母親は押し車でやっと歩ける。父親は糖尿病。)
ご近所の高齢者がタクシーが捕まらない場合に私に送迎を依頼してくるケースもあり、以外と重宝しています。
また、車齢が27年なので、売る事もできません。



厚生労働大臣にお願いしたい事。

障害者を雇用している企業にアンケートを実施し、どういう障害の方がどんな仕事をしているのかを調べてみてください。
すると、雇用されている障害者に一定の傾向が表れるハズです。


前述の⑦から、ハローワーク主催でパソコン検定を策定してください。
今あるパソコン検定(「級」表現)と表現が混ざらないようにレベルAから始まり、H位までの8段階で表現する。
例えば、入力スピード:レベルF、ワード:レベルC、エクセル:レベルFなどの能力判定を職業紹介や履歴書に書けるようにすることで、雇用側に練度を伝え、雇用促進につないでいく。
現在では、民間のシステムを使わないといけないので、障害は全く考慮されていません。
ハローワークでは、障害も考慮し、レベルA~Hを設定し、その内訳情報はホームページでも公開する。
また、利用者のために自宅でもそのアプリケーションを利用できるようにする。
なお、認定はハローワーク内のPCにて実施後認定する。
(平等な審査のために同一環境で実施する。)


現実の障害者雇用は平等では無く、私のようなカタワだと社会が受け入れてくれません。
場合によっては就労支援Aもダメです。
また、普通2種免許を活かした高齢者の送迎でも不採用です。(実際には普通1種でもやっている)
理由は、車椅子使用者をリヤゲート(リフト)で上げ下げする際に、片手でリモコン、片手で利用者の背中をサポートできるようにとの事情から不採用です。
私は、後ろに立ち体で受け止めるという提案もしましたが、聞き入れてもらえませんでした。
また、コールセンターでも雇ってもらえません。
このようにどこへ行っても不採用の嵐です。
私はどうやって、収入を得れば良いのでしょうか?
大阪市の公募校長も検討しましたが「課長以上の部下を持った経験」が必要で、部下を持った事が無い平社員では、太刀打ち出来ません。
なによりも、一般の民間企業が「障害者雇用」と銘打ってるにも関わらず、激しい選り好みをしており、正社員での雇用は絶望的です。

そして、一番厄介なのが、派遣企業や紹介予定派遣です。
雇用主は、こういう会社に採用案件を任せているので、スクリーニングされてしまい、応募企業からの返答ではなく、派遣会社からの返答になります。
それに派遣会社と雇用契約を結ぶ事での「3者契約」になり、クライアントではいつでも派遣切りが可能になります。
悪く言えば合法的な解雇が可能になる。
そして本来なら雇用主⇒労働者に提供される労働報酬が、雇用主⇒派遣企業⇒労働者という形で消耗され、《隙間産業》が潤う形式になっています。
つまり、運送業界にはびこる「孫請け・玄孫受け」と同じ現象が発生しており、労働者が安心して暮らせるだけの収入が得られない現実がそこにはあります。
また、クライアントから見れば問題のある社員を派遣企業に排斥するシステムも兼ね備えています。
そして、派遣企業から職業紹介をしなければ、その労働者は勝手にどこかへ行ってしまう事もあるでしょう、これも悪く言えば《昭和の窓際族》と同じシステムです。
企業が直接雇用を避ける事で、労働者が潤うはずの構図が、隙間産業に搾取されているのが、平成での新スタイルになっています。
それに、同じ企業への応募については、《1年以内の再応募についてはご遠慮願っています》という文書と共に無条件に否決されます。

私が考える良い方法としては、派遣会社を通じていても、労働者への支払い賃金高を保証する、《労働報酬保証制度》を提案します。
これは業務形態を問わず、雇用主からの業務依頼料の85%以上を労働者に支払う事を義務づける制度です。
例えば、運送依頼の場合、一次受付10万円の仕事が依頼されれば、間に何次の業種があろうとも最終的な労働者に8万5,000円以上を保証する制度。
依頼主から高速代などの諸経費が約束された場合、減額する事無く全額無条件に引き渡す事も明文化する。
これが派遣などの場合も同じであり、労働者により多くの賃金を保障する制度。

あと、言いたい事は、求人率が上がって労働者側にとっては嬉しい状況になっているはずなのに、雇用率の解消につながらない現実。
これは、雇用側が派遣会社やコンサルティング会社を通して、選り好みが激しく行われているからだと推測します。
と言うのも、周辺で聞くのは「雇ってもらえない」という声が非常に多い。
悪く言えば、ハローワークや商工会などから求人を求められ、仕方無く提出しているケースや、男女別や年齢別、障害別の差別的雇用が非常に目立っているが、表向きは男女雇用機会均等法の問題もあって、言わないだけで、実際にはハローワークの端末にも女性がいいとか若年がいいなどの情報が記録されています。(職員は画面を直接見せてくれないが、教えてくれる人もいる)

その点、私が勤務した大手電気メーカーでは、片手で出来る仕事をシュミレートしていて働きやすかったです。
その後、慣れていくに従って1人での仕事になり、1人前のカスタマーエンジニアになりましたが、時代と共に内容が変わりました。

現実問題として、厚生年金{障害}だけでは、水道光熱費、家賃、車の諸経費、通信費は支えきれません。
そこに食費も必須です。
北九州市では、2007年にタクシー運転手が「おにぎり食べたい」と書き残して餓死しています、今の飽食の日本において。
私も車が維持出来れば生活保護も申請できるが、それでも厚生年金{障害}は《収入》として計算されるので、結果的に生活費が不足する事態に変わりはありません。
普通の生活をするなら、1ヶ月16~18万円が必要です。(私の障害年金だけだと、あと10万円は足りない。)
今の年齢で老齢年金がもらえるなら、生活も潤うでしょうが、私がもらえる年齢を考えると今の情勢では、65歳支給に変わっているでしょう。
すると、65歳-53歳=12歳(年)となり、あと12年間何らかの収入を得なければ、私は老齢年金が頂けません。
軽作業という募集ですら、片腕不自由と言えば、問答無用に不採用です。
社会から相手にされない辛さはハンパではありません。
ましてや私は「長男」です、母親にも苦労を掛けたが、安心させて上げたいのに、私の手腕や実力を発揮出来る場所が全くありません。


サンプルとして、私の履歴書と職務経歴書を同封しますので、ご一読お願いします。(文芸社より、「障害って、いいよ」を出版中)


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