こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

ゴールドベルグとルプー

2013年06月16日 22時55分20秒 | モーツァルト
梅雨になっても、あまり雨が降りませんね。まあ、これから7月にかけて、また大雨が降るんでしょうか。そして、今年は暑いです。もういやになりますねえ。去年の夏に13000円ほどでニコンのデジカメを買ったのですが、2月に手袋しててポケットから出そうとして落としちゃいまして見事壊れました。で、少々不便だったのですが、先日同じ型の色違いをネットで買いました。8700円ほど。もう生産終了らしいですが、これで十分。それなりに喜んでいます。

ということで、今回はモーツァルト。ヴァイオリン・ソナタであります。モーツァルトのこのジャンルは番号が付いているものが43番まで。といっても、23番まではK番号の二桁のもので、また偽作と思われているものも数曲含まれています。これらはチェンバロ独奏のソナタで、ヴァイオリンパートは補充音のオブリガートにすぎないのです。そして、24番から30番までの1776年マンハイムで書かれたもの、そしてウィーン定住後、1781年に31~36番。1782年に37番~39番。そして、その後に40番から43番までの4曲が作曲されることになります。

このようなヴァイオリン・ソナタですが、23番までの録音はほとんどなく、H○Vさんで見ても、ズッカーマンとナイクルグのものしかありませんね。ですので一般的にモーツァルトのヴァイオリン・ソナタといえば24番以降。この録音なら、バリリとスコダからグリュミオーとハスキル、シェリングとへブラー、最近ならパールマンとバレンボイム、ムターなどがあり、数曲のものなら、他にもやオイストラフなどもあります。CDですと4枚くらいに収められていますねえ。

これらの曲は、すべて「ピアノ・ソナタ、ヴァイオリンの伴奏つき」です。この形はベートーヴェンにおいても同様なんです。ピアノに比重が大きく、ヴァイオリンが従属的ということです。そう思って聴くのですが、ピアノが主という認識がどうも今に至るまで、持ちにくいんですねえ。ヴァイオリンの音色はピアノに比べても、鮮明で明るいし響きも大きい。どうしてもヴァイオリンの伴奏が多くてもヴァイオリンの存在感は大きいのでありました。

そんなことで、今回の演奏ですが、シモン・ゴールドベルグとラドゥ・ルプーによるものです。録音は1974年2月,5月,9月ロンドンのキングズウェイ・ホールでのもの。この両者には、24番以降16曲を録音しております。今回のCDはこの中から34番・28番・33番・40番を1枚に収めたものです。過日、元町の中古やさんで、450円で買いました。

この演奏、ヴァイオリンとピアノのバランスがとても好きです。ややもすれば、これらの曲はヴァイオリンの名手が自らの美音を表現することで、まあヴァイオリンがどうしても主に聞こえてしまう傾向にあります。ゴールドベルグさん、このとき60半ば、20才でBPOのコンマスとなり、戦時中は日本軍の捕虜だったという名手ですが、なかなかルプーとのバランスが絶妙であります。ルプーのピアノも声高に、また表情あふれるようなものではなく、しっとりといした味わいも満ちたものです。静かにモーツァルトの美しいメロディが歌われていくあたりは、その美しさの中にとろけてしまいそうです。それに、誇張された表情などはなく、モーツァルトのメロディをそのまま表現するようなヴァイオリンの風格とが合わさって、しっとりと体に馴染むような音楽が展開していきます。この演奏を聴くと、他の表現力にあふれる演奏に比べると、モーツァルトの音楽の優しさが深く表現されるようであります。モーツァルトの音楽はほんとうに心に染み込むものでありますね。

このCD、450円で安かったのですが、他の曲も聴いてみたいということで、4枚組のものを買うつもりになりました。そうなると、このCDは不要になりますねえ。うーん。仕方ないか…。(LONDON F00L-23136 LONDON BEST MORE 50 1990年)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ティーレマンのバイロイトの... | トップ | フルートとハープ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

モーツァルト」カテゴリの最新記事