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ブロムシュテット・SKDのモーツァルト

2014年10月11日 22時45分43秒 | モーツァルト
先日、今季のプロ野球ペナントレースが終わりました。マリーンズは、結局4位。期待外れのシーズンでした。個人タイトルも12球団で唯一なし。まあ、ドングリの背比べのようなチームになってしまいました。一方バファローズは、私の予想では、李大浩やバルディリスが抜けて、最下位か、と思っていましたが、糸井・金子と投打の柱がしっかりして、機動力も使いので、優勝はできなかったが80勝との好成績。うらやましい限り。秋にしっかり練習してほしいものです。

と、まあぼやきにもなっておりませんが、今回はモーツァルト。ヘルベルト・ブロムシュテットとSKDの演奏。1981・82年にこのコンビは交響曲第38~41番の録音をしております。ブロムシュテットは、1975~85年の10年間、SKDの首席指揮者でありました。この間、ベートーヴェンやシューベルトの交響曲全集。ブルックナーの交響曲第4・7番など彼の代表的な録音がなされましたが、一連のものの中にこのモーツァルトも含まれるのであります。ブロムシュテットは、1927年のお生まれで、今年87才。まだまだお元気で指揮者活動を続けられてます。まあ、現在の指揮者界の最長老であります。このモーツァルトは20年と少し前のもので、60歳代前半のころの録音であります。交響曲第40番ト長調K.550であります。そして、この演奏は、クラリネットなしの第1版であります。つまり、フルート1、オーボエ、ファゴット、ホルンがそれぞれという編成です。クラリネットはモーツァルトにより後に加えられます。現在では、クラリネットありの演奏がおおいのでありました。

しかし、このブロムシュテット、けっこうなCDがあるかと思えば、さにあらず。前述のものに加えて、Rシュトラウスやシベリウス、ゲヴァントハウス管とのブルックナーの全集があるくらいですねえ。そんなもんか、と…。でも、その存在感の大きさは、これらの演奏が珠玉のものであり、印象が深いのでありましょうねえ。また、日本にもN響の名誉指揮者にもなっているので、お馴染みなのかもしれせんねえ。

このブロムシュテットの演奏というのは、いろんな見方があるでしょうが、まず、オケの特色が非常によく現れている演奏なんです。今回のオケはSKD。かの有名ないぶし銀の風格をもつ超優れたオケです。ブロムシュテットはこのSKDから実にうまくこの長所と引き出し、非常に簿美音にあふれた演奏が展開されております。この指揮者とSKDにはブルックナーの名演がありますが、これもややはりSKDの素晴らしさがよく出ている演奏でした。このモーツァルトも同様ですね。また、ブロムシュテットは、非常にテンポも一定ですし、過多な感情移入もなくであり、まあ非常に客観的な演奏。しかし、こんな特質から、この演奏、実に心地よく、激しい感動もないですが、滋味あふれる、聴くたびのオケの素晴らしさと、噛めば噛むほどの味わい深さが滲み出て、そして飽きが来ない演奏なのでありました。

第1楽章の有名な旋律、たいそうあっさりと歌い上げる。しかし、オケの分厚さがそれほどの編成でもないのに、管弦楽の響きはよく分厚く感じられます。そして、たまに聞こえる木管の音色がまた素晴らしい。またSKDの弦による主題は、綺麗ですよ。第2楽章、落ち着いたテンポで、切々と語る。音楽の感情的な表現ではなく、楽器のうねりが心に染み込んでくる。また楽器のバランスも理想的であります。第3楽章メヌエット。力強さのメヌエットらしさが心地よく、中間部ではSKDの木管がいいなあ。そして、第4楽章。各楽器の美しさが耳にびんびん入ってくる。そして、演奏にも不思議なことに熱気が入って来て、低音もどんどん入って来て、高揚感も見えてくる。ただし、それは指揮者の感情移入ではなく、あくまで客観的な中に、こんな演奏が展開され、それで我々は感動していくのでありました。

今日はクライマックスシリーズファーストステージ第一戦。バファローズとタイガースがまず一勝。第一線を借ったほうが、目茶苦茶有利ですが、どうなることでしょう。
(DENON CREST1000 COCO-70426 2002年)

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