デフレ対策として日銀券を増発して株式を購入せよ

森永卓郎
デフレ対策として日銀券を増発して株式を購入せよ

現在のマネタリーベースは100兆円弱なので、小泉内閣時代の36%という伸び率を当てはめると、30兆円ほどの増加にあたる。

 つまり、小泉内閣と同じことをやろうとするならば、30兆円の資金供給増が必要なのだ。ところが、今回は当時よりもひどいデフレになっているのにもかかわらず、10兆円しか投入しないというのでは金額が少なすぎる

今回の円高の原因にも日銀の引き締め政策がある

 ドバイショック前の10月におけるマネタリーベースの伸び率(季節調整前)を比較すると、米国が前年同月比で71%増、欧州が19%増なのに対して、日本は4.4%増に過ぎない。

 国際比較でみても、日本が強烈な金融引き締めになっていたことは事実だ。

昭和恐慌の際には日銀が土地の買いオペをした

戦前には、日銀が不動産を買ったこともあった。昭和恐慌の際には土地の買いオペをやっており、それが現在の日銀の支店長社宅となっている

10兆円単位の金をかけて対策を打て
 
日銀券(つまり紙幣)を40~50兆円ほど増発して、マーケットから株式を買うのがいい方法だとわたしは考える。

 日銀が10兆円単位の金を使って、株やリートを購入すれば相場は間違いなく上がるはずだ。紙幣を大量に刷るのだから、デフレも一気に回復する。


 今回のせこい金融政策で満足している鳩山総理はあてにならない。法律で日銀総裁を罷免できないのならば、「日銀は寝ている」と日銀を批判してきた亀井金融担当大臣に引っかき回してもらうよりほかない。

 無茶な話といわれるかもしれないが、そうしたことでもしない限り、現在のデフレは簡単に脱却できるものではない。無理強いでもしないことには、日銀は今回のような小出しの政策で逃げようとするに違いないのだ

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