米大佐「ARIGATO言う必要ありません」 震災復旧に黒子役

大紀元
米大佐「ARIGATO言う必要ありません」 震災復旧に黒子役

【大紀元日本4月18日】津波による甚大な被害を受け、再開の長期化が懸念されていた宮城県仙台空港が13日朝、開港した。およそ1カ月前、大津波が運んだ瓦礫と泥で埋め尽くされた同空港だったが、早期再開に利用者や空港職員らは驚き、感激した。しかしこの実現に、自衛隊はじめ日本政府の立場を阻害しないよう復旧活動に尽力した米軍の「黒子」役については、あまり知られていない。
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米軍はまず航空機が着陸できるように、滑走路を利用可能にした。ジャーナリストで元自衛官の惠隆之介氏によると、「震災の翌日、米軍司令部は東北全域の空中写真を偵察機から撮影し判断した結果、復旧支援活動の要は仙台空港の復旧作業を優先させることだと見なしたから」だという。

 まず空輸で重機を運び、津波で流された5千台以上の車両を空港敷地内から移動させた。津波により管制塔が破損したので、米軍は滞在中、ラジオを背中に担いで米軍用機の誘導を行なったという。
 空港に離着陸可能なスペースを設けた後、米軍司令部は、オーストラリア軍を含む復旧作業に関わる250機以上の航空機を利用して、200万トン以上の食料、水、毛布を被災地に運び、1万5千ガロンの石油と輸送車を運んだ。
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 米国は最近まで、財政難により次年度予算案が決定しないことから、議会閉鎖が危ぶまれるほどの財政難に陥っていた。在米日本大使館関係筋の話によると、「このままでは軍を除く在外公館が一斉閉鎖となる」と知らされるほどの状況だという。それにもかかわらず、米軍は日本の復旧支援に尽力した。

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 東日本大震災の人命救助・復興支援活動「トモダチ作戦」には、1万8千人もの在日駐留米軍兵と原子力空母を含む約20隻の戦艦が加わった。米軍の日本への配慮について、「日本での米軍の微妙な立場を意味している。ホスト国の立場を阻害しないよう、かつ最大の救援活動を行った」と伝えた。また、「5万人を駐留させている日本に対して、良い関係を構築しようとした」と指摘した。
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 仙台空港の復旧支援に携わった、沖縄特殊部隊のトス大佐の現地活動報告書が、米軍公式サイトにて公開されている。それによると、米軍の活動終了まぎわの4月3日、仙台空港を離陸し、上空から空港を見たトス大佐は、「わずか19日前の荒廃ぶりを思えば、同じ空港だったとは思えないものになった」と、復旧活動の感想を述べた。

 また「それよりもっと信じ難い光景」として、津波で倒された木の枝で作られた「ARIGATO」の文字が、浜辺に作られているを発見したことだったという。15日の電話記者会見でトス大佐は、「日本人が、苦境の中にいながらも、我々に感謝を表したことに感動した」と語った。

 「正当な行うべきことを行ったなら、賞賛には値しない」という聖アウグスティヌスの言葉を引用し、現地活動報告書はこう締めくくられた。「日本の皆さんに伝えたい、ありがとうを言う必要はありません






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