アメリカの医療ドラマ「Dr.HOUSE」のシーズン3で、型破りな主人公であるグレゴリー・ハウスが子供の頃に日本に住んでいたという話が出てくる。
父親が海兵隊員として日本に赴任し、一緒について行った14歳のハウスがロッククライミングでケガをする。そのとき、実は感染症に罹ってしまったのだが、病院の医師は誰ひとりそれを見抜けない。
ところが、ロビーですれ違った病院の清掃員が彼の感染症を見抜く。彼は被差別出身で清掃員をしており、普段は病院関係者から邪険に扱われているが、このときばかりは医師も清掃員の知識に頼らざるを得なかったとハウスが語っていた。

ハウスは1959年生まれで、ハウスを演じたヒュー・ローリーと同じ誕生日となっている。彼が14歳のときは1973年で、その時代は今とは比べものにならないほど差別があったと思うが、それでもなんとなく違和感を感じた。いまいちピンとこない設定だし、日本の差別は世界的にそれほど知られているわけではなく、海外ドラマで取り上げるほどのものなのだろうか。

被差別出身者が清掃の仕事をすることはあるだろうが、日頃周囲から冷たくあしらわれているというのはインドのカースト制度のイメージで描かれているように感じた。
差別は同じ民族間で出自による差別で、世界的には珍しいという。カースト制度もそれとよく似ているが差別の深刻さは比較にならない。

AFPがインドに根深く残るカースト制度の差別を取り上げていた。

【AFP】インド企業社会、今もはびこるカースト差別

インドではカーストの枠外に不可触民(ダリッド)と呼ばれる人たちがいる。ヒンドゥー教徒の6分の1いるとされる不可触民は、掃除やトイレの汲み取りなど不浄な仕事にしか就けないとされている。カースト制度においては身分によって就ける仕事が決まっている。
ところが近年、ITの振興によってそれが変わってきた。プログラマなどカーストの決まりにない職業が出てきたことによって、不可触民がIT企業に就職できるようになったからだ。おかげで手作業でしなければならないトイレの配管掃除や汲み取りをする不可触民が激減し、インドのトイレ事情をさらに悪くしているという。
インドにはトイレがある家が少ないが、あったとしても汲み取りの問題で外で用を足す人があまりにも多いという。

IT企業という光明を見つけたインドの不可触民であるが、AFPの記事にあるようにシスコシステムズのようなアメリカの大手IT企業に就職できても、そこで不可触民であることがバレると差別されてしまうし、出世もできなくなってしまう。

インド人というのは本当にどうしもようもないヤツらで、カースト制度のような差別に今もしがみつき、身分の低い女性がレイプされて殺される事件が多発している。
ハッキリ言って、その価値観は日本人と違いすぎる。中国人の方がよほどマシに思える。

何年か前に、インドでの仕事の話が出た。インドの鉄道事業のとある業務に関して、ある大手の台湾企業が受注したのだが、インド人の作業の遅さがあり、認可をなかなか下ろさないなど外国企業への度重なる嫌がらせをしているくせに、工事の遅延で罰金を毎月1000万円取られていて、契約を解除したがっているという。
その引き継ぎをどこからか打診され、会社のアホな営業が飛びついた。上層部は「インド市場開拓だ」と息巻き、営業は「数十億円の仕事になる」と期待していたが、コイツらは自分がインドに行かないからそんなことが言える。
当時の上司が私に「2~3年、インドに行けるか?」と言ってきたので、「そのときは会社を辞めます」とキッパリ断った。

自分がインドに行かないで済む会社の連中は頭がどうかしている。中国人を操るのがうまい百戦錬磨の台湾大手がインドの仕事でうまく行かずに泣いているというのに、インドと仕事をしたとこもない日本のぬるま湯企業がちゃんと仕事できるわけがない。
インド人で一生懸命働くのは身分が下の人間ばかりで、上の方の人間は全然仕事をしない。だから仕事が遅れまくるわけだが、遅れたらこちらのせいになり、毎月契約で決められた罰金を取られるわけだ。そんなキチガイじみた仕事を取るなんてビジネスマンとして狂っているとしか思えない。

インドではカースト制度なら抜け出すために不可触民や身分の低いシュードラがヒンドゥー教徒からイスラム教徒などに改宗することがある。ただ、ヒンドゥー教では異教徒はカースト枠外の不可触民と同じ扱いだという。外国人の場合は少し違うようだが、工事の現場に出入りするような外国人労働者はインド人の高位カーストに舐められ、話もマトモに聞いてもらえない。
インド人はよく人に名前と職業を尋ねるというが、それは相手の身分を知るためだ。外国人の場合、名前では分からないので職業や既婚者であるか聞かれるという。自分に興味を持ってくれているのではない。相手の身分を見定めているだけだ。

「日本人はインドで特別扱いされる」と主張する人がいるが、インドで仕事をした人によると実際そうではないらしい。医師や政治家ならそうかも知れないが、私のようなIT土方の日本人は確実に舐められる。台湾人が相当苦労したことを考えれば、同じだと思って間違いなかろう。

結局その案件はなくなり、インド赴任もなくなって仕事を辞めずに済んだ。会社の上層部は二度とインドの話をするべきではない。そんなにインドで仕事したいのなら、まずはてめえが1年ほど住んで現地で仕事をしてからにすべきだろう。

正直、日本人が仕事をするのであればインドより中国の方が100倍マシだと思う。
インドの方が中国よりいいと考えている日本人が結構いるようだが、対中国とか国防の観点以外でインドがいいと思うことなどひとつもない。インドに行ったことがないのにこんなことを言うのもなんだが、インドに対する幻想は捨てた方がいい。インドみたいな不潔な国で、3000年から4000年続けてきた差別が生活のありとあらゆるところに存在する国がマトモなわけがない。
私は一生インドには行かない。インドも私を受け入れてくれなくて結構だ。