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あとはおまかせ
のぐそ(野糞)は命の循環
これは まじめで 大切な話です
陳胡痒さんの紹介記事から
「のぐそ(野糞)」を続けて43年、その本質は「命の循環」
「糞土師」こと伊沢正名さんが4月14日放送のテレビ番組「タモリ倶楽部」(テレビ朝日系)で紹介された。これまで全国各地を講演して「のぐそ(野糞)」の普及に努めてきた伊沢さん。これまでマスメディアに正面から取り上げられることはなかったが、43年続けてきた「のぐそ」が実を結んだ形だ。
講演会では「のぐそキット」も登場
伊沢さんには『うんこはごちそう』という著書がある。人間や動物の排泄物は菌類や植物、昆虫など他の生物の栄養、つまり「ごちそう」となることから名づけたという。ちなみに菌類が排出した「うんこ」は二酸化炭素や土中の無機養分であり、植物にとっては光合成で排出した酸素が「うんこ」といえる。
人間や動物は酸素がなければ生きられない。つまり生態系は他の生物の排出物が循環することで成り立っている。この点を踏まえて、伊沢さんは「のぐそは命の返し方」と呼ぶ。
今年2月に都内で行われた伊沢さんの講演会には10人ほどが集まり、若い女性の姿も目立った。北海道から駆けつけた女性は「手軽にのぐそができるように」との思いから作った「のぐそキット」の試作品を披露。人目を避けるためのポンチョや小さなスコップ、のぐその方法を記したマニュアル、手洗い用の水ボトルなどがセットになっている。
人間のうんこがコンクリートに変えられている
講演で「人間はうんこに向き合っていない」と伊沢さんは話す。1人のうんこは1日約200~300グラム。年間で最大約70~100キログラムに達し、日本全体では年間約1000万トンのうんこが出ている計算になる。それらは下水処理場で汚泥となり、堆肥として利用されるものもあるが、その一方で大半は焼却され、残った灰はセメントの原料になっている。
「コンクリートに姿を変えたらもはや生態系には戻らない。人間が自然と共生するには、他の生き物のごちそうになるうんこを生態系に戻す必要があります。のぐその本質は命の循環なのです」(伊沢さん)
講演では伊沢さんのうんこが土に戻る様子が映像で紹介された。直径約20センチメートル、深さ5~10センチメートルの穴に埋められたうんこは、その直後からさまざまな動物によって食われ始める。やがて2週間ほどで臭気が消え、さらに嫌気性分解や好気性分解などを経ながら、菌類や昆虫、植物などの「食料」として利用される。参加者はそれらの映像を食い入るように見ていた。
伊沢さんが唱える「のぐそ」は、メディアからは長いこと無視同然に扱われてきた。単にウンコを扱うから敬遠された、というだけではない。さまざまな批判にもさらされている。
のぐそは必然的に山林や緑地で行うことになる。しかしそれらはたいてい他人の土地であり、不法侵入罪や軽犯罪法違反といった法的なリスクをともなう。うんこを自然に返すのはいいとしても、日本に人口分の「のぐそ用地」を確保できるのか、との指摘もある。
これらの疑問や批判に対して伊沢さんは近著『葉っぱのぐそをはじめよう』(山と渓谷社刊)の中で回答、反論を行っている。「用地問題」に関しては、1人がのぐそ1回に要する面積は50センチメートル四方で足りるので、日本人が毎日のぐそをしても計算上は110キロメートル四方の森があれば十分と回答。
また法的リスクについても、「法律を厳格に適用すれば、命を返すためののぐそがいろいろな法に触れる犯罪行為になってしまいます」と認める一方、「現行の法体系は人間中心主義であり、自然との共生にはなじまない」との趣旨で問題提起もしている。
トイレットペーパーよりも拭き心地のよい葉っぱも多い
現状ではのぐそにともなう法的リスクは避けがたい。では震災や豪雨などの災害で、電気や上下水道などの社会インフラが停止したとき、うんこはどうすればよいのか。
今年2月に公開された映画『サバイバルファミリー』(矢口史靖監督)は、電気が消失した世界で、家族が都市部から田舎への脱出を試みる様子を描いた作品だ。電気が止まるとポンプも動かず水で流せない。劇中、排泄物であふれた公衆トイレは悪臭と汚れが凄まじく、家族は用を足せなかった。その描写は、大規模災害での被災者の姿とも重なって見える。
「災害時でも心地よくうんこする究極の解決策は『葉っぱのぐそ』です」と伊沢さんは提唱する。その名の通り、野草や木の葉をトイレットペーパーの代わりにして行う。分解しにくい紙と違い、「葉っぱは早く自然に還り、しかもどこにでもある。紙以上に拭き心地がよいものも多い」(伊沢さん)
「タモリ倶楽部」でも、出演者がのぐそに適した葉っぱの触り心地に感嘆していた。
さらに仮設トイレや簡易トイレでは排泄物の量が膨大となり、その処理が課題となる。ところが、のぐそは土に埋めれば臭いもせず、うんこも1人分の量で済むため分解も早い。
「それだけで処理が完了し、他の生物のごちそうとなって自然を豊かにする」と伊沢さんは力説する。
無論、土に埋めもせず、しかも人目につくようなやり方には、伊沢さんも否定的であることは言うまでもない。これまでタブー視されてきたのぐそだが、災害時のトイレの方法などとして注目されることをきっかけに関心が高まり、議論が深まる可能性はある。
<取材・文/斉藤円華 写真/糞土研究会>
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